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特定非営利活動法人日本小児循環器学会 Japanese Society of Pediatric Cardiology and Cardiac Surgery
Pediatric Cardiology and Cardiac Surgery 41(1): 28-41 (2025)
doi:10.9794/jspccs.41.28

ReviewReview

磁気共鳴血管撮影・磁気共鳴リンパ管撮影Magnetic Resonance Angiography/Magnetic Resonance Lymphangiography

静岡県立こども病院循環器科Department of Pediatric Cardiology, Shizuoka Children’s Hospital ◇ Shizuoka, Japan

発行日:2025年2月28日Published: February 28, 2025
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磁気共鳴血管撮影(magnetic resonance angiography: MRA)はMR現象を用いて心血管の形態評価を可能とする技術である.被ばくがなく,造影剤も必須ではないものの,撮影時間が長く,空間分解能もやや劣る.また,撮影法も多数ある.そのため,いつ/どのようなMRAを選択するかは悩ましい.本稿前半ではMRAの代表的な撮影法の原理と応用例を解説したうえで,この問題を考察する.磁気共鳴リンパ管撮影(MR lymphangiography: MRL)はMR現象を用いてリンパ管の形態評価を可能とする技術である.静的評価ができ造影剤を使用しない非造影MRL(non-contrast MRL: NCMRL)と,動的評価ができ造影剤を使用する動的造影MRL(dynamic contrast-enhanced MRL: DCMRL)とがあるが,いつ/どちらのMRLを選択するかは悩ましい.本稿後半ではNCMRLとDCMRLについて特徴と応用例を解説したうえで,この問題を考察する.

Magnetic resonance angiography (MRA) is a noninvasive technique utilizing the MR phenomenon to evaluate cardiovascular morphology without exposing the patient to radiation and requiring contrast media. However, MRA has a long acquisition time, poor spatial resolution, and multiple imaging methods, making it difficult to determine the appropriate type of MRA to use. In this review, the principles and applications of typical MRA imaging methods are described, followed by a discussion of which type of MRA to choose. MR lymphangiography (MRL) is a technique that uses the MR phenomenon to evaluate the morphology of lymphatic vessels. MRL has two types, including non-contrast MRL (NCMRL), which allows for static evaluation without using contrast media, and dynamic contrast-enhanced MRL (DCMRL), which allows for dynamic evaluation with the use of contrast media. The present article also explains the characteristics and applications of both MRL types and discusses the issue of deciding when to use each type.

Key words: cardiovascular magnetic resonance; magnetic resonance angiography; magnetic resonance lymphangiography

1 磁気共鳴血管撮影(MRA)

はじめに

心血管磁気共鳴(cardiovascular magnetic resonance: CMR)は,MR現象を用いて血行動態・心筋組織・心血管形態など心血管系の多角的な評価をする画像診断技術である.そのなかで,磁気共鳴血管撮影(magnetic resonance angiography: MRA)は,心臓や血管とその周囲組織とのコントラストをつける技術であり,主に心血管形態評価の役割を担っている.MRAの特徴として,被ばくがないこと,造影剤を用いない撮影法があること,低侵襲であることがあげられる.そのため,小児循環器領域におけるMRAの積極的な活用が期待されるが,先天性心疾患の形態診断や川崎病後遺症の重症度評価などの場面においては,X線コンピュータ断層血管撮影(computed tomography angiography: CTA)が用いられることが多い.その理由として,CTAはMRAと比較して,コントラストを規定する因子がX線吸収値(=CT値)のみであり扱いやすいこと,撮影時間が短いこと,空間分解能が高いことがあげられる.

ともするとCTAが選択されがちな現状のなか,被ばくの影響が成人より強いとされる小児においては,これを頻回に撮影することは避けたい.しかしながら,空間分解能に劣るMRAをどのような場面で選択するかについては,ヨード造影剤に対するアレルギーがある場合以外には一定したコンセンサスがない.

また,MRAを選択した場合,組織に内在しコントラストを規定する因子(=内的因子)が複数存在すること,さらに,特定の内的因子を強調する方法が多彩であることから,どの撮影法を選択したらよいかは悩ましい.

本項では,MRAを血管内の信号強度と造影剤使用の有無により分類したうえで,代表的な撮影法について撮影原理とその応用例を解説する.そのうえで,MRAをどのような場合に選択するか,MRAの撮影法の中で何を選択したらよいかについて考えてみたい.

MRAの分類(Table 1, Table 2)

MRAは,血管内信号強度の高低により,血管内信号強度が高い(=血液が白く描出される)white blood MRA(またはbright blood MRA)と血管内信号強度が低い(=血液が黒く描出される)black blood MRA(またはdark blood MRA)とに分類される1)

Table 1 Classification and Pulse Sequence Selection for MRA
Classification by Signal Intensity in Blood VesselsPulse Sequence
Black Blood MRANC-MRAFlow Dependent MRAFSE/TSE
Flow Independent MRASWI
White Blood MRANC-MRAFlow Dependent MRATOF, PC, FBI
Flow Independent MRAb-SSFP
CE-MRA3D CE-MRA, 4D CE-MRA, MUSIC
b-SSFP, balanced steady-state free precession; CE, contrast-enhanced; FBI, fresh blood imaging; FSE/TSE, fast spin echo/turbo spin echo; MRA, magnetic resonance angiography; MUSIC, multiphase steady-state imaging with contrast; NC, non-contrast; PC, phase contrast; SWI, susceptibility weighted imaging; TOF, time of flight.
Table 2 Name of the Pulse Sequence for MRA by Vendor
Pulse SequenceSiemensPhilipsGECanon
2D FSE/TSETSETSEFSEFSE
3D FSE/TSESPACEVISTACUBEMPV
SWISWISWIpSWANFSBB
b-SSFPTrue FISPBalanced FFEFIESTATrue SSFP
FBINATIVE-SPACETRANCEDeltaFlowFBI
3D CE-MRA3D-FLASHVIBEeTHRIVEVasc TOF SPGRQUICK 3D’s
4D CE-MRATWIST4D TRAKTRICKSDRKS
b-SSFP, balanced steady-state free precession; CE, contrast-enhanced; FBI, fresh blood imaging; FSE/TSE, fast spin echo/turbo spin echo; MRA, magnetic resonance angiography; PC, phase contrast; SWI, susceptibility weighted imaging; TOF, time of flight.

また,造影剤使用の有無により,造影MRA(contrast-enhanced MRA: CE-MRA)と非造影MRA(non-contrast MRA: NC-MRA)とに分類される1)

さらに,NC-MRAは,コントラストをつける方法がプロトンの流れ(=血流)を利用したものかどうか,すなわちコントラストをつける方法がプロトンの流れに依存するかどうかにより,プロトンの流れに依存するflow dependent MRAと依存しないflow independent MRAとに分類される2).ただし,この分類はコントラストをつける方法についての分類であり,NC-MRAの画像が血流の影響を受けるかどうかを示すものではない.程度の違いはあるものの,NC-MRAの画像は常に血流の影響を受けている.この点を理解しておくことが重要である.

Black blood MRA

Black blood MRAは,血液が黒く描出されるMRAの総称である.代表的な撮影方法として,高速スピンエコー(fast spin echo: FSEまたはturbo spin echo: TSE)法,磁化率強調(susceptibility weighted imaging: SWI)法があげられる(Table 1, Table 2).

FSE法/TSE法

FSE法/TSE法は,高速度信号損失(high velocity signal loss)を利用したflow dependent MRAである2, 3).FSE法/TSE法では90°と180°のラジオ波パルスを使用する(Fig. 1A).撮影断面内にある静止したプロトンは,両方のラジオ波パルスを受けることにより高信号となる.一方,撮影断面を速い速度で直行するプロトン(=血流)は,90°と180°のラジオ波パルスの両者を受けることなく撮影断面から出ていってしまうため(wash out),低信号に描出される(高速度信号損失)3, 4)

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Fig. 1 Fast Spin Echo/Turbo Spin Echo (FSE/TSE) sequences

FSE法/TSE法は,wash outが起こりやすい心大血管や動脈の観察に優れている.また,血管内が低信号であるため血管壁の観察に優れている.このため,先天性心疾患などにおける心血管形態の観察5)Fig. 1B)や,川崎病などにおける冠動脈壁性状の観察6)などに利用されている.なお,筆者らの施設では,比較的短時間で撮影できる利点を活かし,CMR検査における撮影断面設定に利用している.一方,血流速度が遅い血管,乱流や渦流がある血管などwash outが起こりにくい部位では,血管内腔が低信号にならなかったり,高低の信号が混在したりする画像となってしまう4).また,血管ではない低信号の構造物(空気,骨皮質,石灰化した部位など)が近くにある場合は,血管内腔と区別しづらい1)

SWI法

SWI法は,血液中デオキシヘモグロビンの磁化率(磁場にさらされて磁化される)効果を利用したflow independent MRAである1, 3).デオキシヘモグロビンは静脈血に多いことから,脳静脈奇形など主に静脈病変の観察に利用されるほか7),急性期脳梗塞・脳内微小出血・出血性頭部外傷など脳内の出血性病変に利用される8)

White blood MRA

White blood MRAは,血液が白く描出されるMRAの総称である.代表的な撮像方法として,飛行時間(time of flight: TOF)法,位相差コントラスト(phase contrast: PC)法,バランス型定常状態自由歳差運動(balanced steady-state free precession: b-SSFP)法,FBI(fresh blood imaging)法があげられる(Table 1, Table 2).

TOF法

TOF法は,流速関連増強(flow-related enhancement)を利用したflow dependent MRAである1–3).TOF法は,複数回のラジオ波パルスを使用するグラジエントエコー(gradient echo: GRE)法で撮影する(Fig. 2A3).撮影範囲内にある静止したプロトンは,複数回のラジオ波パルスを受けることで磁化が飽和し,定常状態に達して低信号となる.一方,撮影範囲外から流入するプロトン(=血流)は,複数回のラジオ波パルスを受けることなく磁化が不飽和な状態(十分な縦磁化を有している状態)であるため高信号に描出される(流速関連増強)2, 3).なお,動静脈が併走しているような場合には両者とも高信号に描出される.動脈のみを描出したい場合は,静脈が撮影範囲内に流入する前の部位で前飽和パルスをかけると,静脈内は低信号となり動脈が高信号に描出される9)

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Fig. 2 Time of Flight (TOF) imaging

TOF法には,撮影範囲を面で設定する2D-TOF法と立体で設定する3D-TOF法とがある.2D-TOF法は撮影時間が短く,撮影断面に直交する血管の描出が良好であるが,撮影断面に平行な血管の描出は不良である3, 9).このため,頸部・骨盤部・四肢末梢など直線的な血管の観察に利用される1).一方,3D-TOF法は撮影時間が長くなるものの,血流方向による描出不良はない3).このため,複雑な走行をする頭頸部の血管の観察に利用される(Fig. 2B1)

PC法

PC法は,スピン位相効果(spin-phase effect)を利用したflow dependent MRAである1–3).スピン位相効果とは,磁場勾配が存在するなかで磁場勾配の方向にプロトン(=スピン)が流れたとき,位相の変化(位相シフト)が起こる現象である.位相シフト(Δφ)はプロトン(=血流)速度(v)・傾斜磁場強度(Gx)・傾斜磁場印加時間(T)の2乗に比例するため3),GxとTとが設定されれば,vに応じたΔφが得られる.すなわち,Δφからvを求めることが可能となる.また,静止した組織ではスピン位相効果は起こらないため,静止した組織と血流との間にはΔφの大きさの位相差が生じる.この位相差を利用することで画像が得られる.

PC法の撮影にあたっては,速度エンコーディング(velocity encoding: VENC)を設定する.これは,Δφの範囲である−πから+πまでに割り当てられたvの範囲である.すると,GxとTとがVENCに応じて決定する.そこで,Gxの双極傾斜磁場(同じ大きさの傾斜磁場を正負一対で印加すること)を正負それぞれTずつ印加すると,静止した組織の位相が0となるのに対し,血管内ではvに応じたΔφが生じ,血管内と周囲組織との間の位相差がΔφとなる(Fig. 3A10).その結果として,位相差をそのまま画像化した位相画像(phase image)と,位相差の絶対値を画像化した(=血管内が高信号に描出された)強度画像(magnitude image)とが得られる(Fig. 3B1).このとき,血流速度(v)がVENCを超えると,折り返し現象(aliasing)が起こってしまい,血流速度に応じた信号強度を持つ画像が得られなくなる.そのため,予想される最大の血流速度はVENCを超えないように設定する11).なお,画像の信号値はVENCの50%で最大となり,両端の25%は低いとされる.すなわち,予想される血流速度がVENCの25~75%に収まっているとコントラストの良い画像が得られ3),予想される最大の血流速度がVENCの25%を下回ると良好なコントラストが得られない.以上より,VENCは予想される最大血流速度の25%大きい値に設定するのが理想的である12).これらを踏まえて,筆者らの施設では想定される最大血流速度の1.2~1.5倍になるようにVENCを設定している.

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Fig. 3 Phase Contrast (PC) imaging

PC法には,平面画像が得られる2D-PC法,立体画像が得られる3D-PC法,さらには立体画像に加え時相情報を伴う4D-PC法(4D-flow)がある.2D-PC法は,主に血流解析に利用される.また,心房中隔欠損13)や心室中隔欠損14)を通過する短絡血流の形態を観察することができるため,欠損孔の形態評価に利用される.3D-PC法は主に脳動脈15),脳静脈10),頭頚部動脈16)の形態評価に利用される.4D-PC法は3D-PC法に心電同期をかけ時相情報を付加したものであり,主に流体力学的な解析に利用される.

b-SSFP法

b-SSFP法は,繰り返し時間(repetition time: TR)が非常に短い高速GRE法を用いてT2/T1比を強調することで,T2/T1比が高い血液を高信号に描出するflow independent MRAである1–3).T2/T1比は脂肪においても高いため,撮影の際には脂肪抑制技術を併用することが一般的である17)

b-SSFP法は心電同期・呼吸同期をかけて撮影ができるため,先天性心疾患の形態診断や術前評価などに利用される12, 18).また,川崎病後の冠動脈病変などの冠動脈の形態観察にも利用される(Fig. 4A12, 18, 19).一方で,脳脊髄液に近接する脳血管のように,T2/T1比が高いものと近接した位置にある血管の描出は困難である.

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Fig. 4 Flow independent white blood MRA

なお,b-SSFP法など高速GRE法を用いてT2/T1比が強調されるMRAにおいては,血液だけでなく脂肪も高信号となるため,脂肪抑制技術が必要となる.b-SSFP法においては水(血液)と脂肪の共鳴周波数の差を利用して脂肪信号を抑制する周波数選択的脂肪抑制法が用いられるが,磁場不均一に弱く脂肪抑制不良や血液信号減弱が生じることが問題となる.REACT(relaxation-enhanced angiography without contrast and triggering)法はPhilips社独自のflow independent MRAであるが,脂肪抑制技術としてDIXON法(水と脂肪の共鳴周波数の差を利用して位相の異なる2つの画像を生成し,2つの画像の位相差を利用して脂肪信号を相殺する方法)を採用することで,磁場不均一による脂肪抑制不良の問題を克服した撮影法である3, 17, 18).REACT法は,b-SSFP法と同様に先天性心疾患の形態診断や術前評価などに利用されるが(Fig. 4B20),やはりT2/T1比が高いものと近接した位置にある血管の描出は困難である.

FBI法(心電同期3次元FSE法)

FBI法は,FSE法/TSE法における高速度信号損失が静脈と拡張期の動脈とでは起こらず,収縮期の動脈で起こることを利用したflow dependent MRAである1–3, 9, 21).撮影は心拍同期部分フーリエFSE法/TSE法を用いて行い,拡張期と収縮期とで3Dデータを収集する.静脈は心時相によらず血流速度が遅いため,高速度信号損失は起こらない.一方で,動脈は心時相で血流速度が異なり,拡張期においては血流速度が遅く高速度信号損失が起こらないが,収縮期においては血流速度が速いため高速度信号損失が起こる.そのため,拡張期像では「静脈=高信号,動脈=高信号」に描出され,収縮期像では「静脈=高信号,動脈=低信号」に描出される.その結果として,差分画像では「静脈=低信号,動脈=高信号」に描出され,動脈が強調された画像となる(Fig. 5A21)

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Fig. 5 Fresh Blood Imaging (FBI) method

FBI法は,収縮期と拡張期において動脈信号の差がはっきりしやすい胸部・腹部・骨盤内の動脈や肺動脈の観察に利用される(Fig. 5B21)

CE-MRA

CE-MRAは,造影剤を使用するMRAの総称である.造影剤にはT1短縮効果があり,血管内は高信号に描出される.このため,CE-MRAはwhite blood MRAに分類される.代表的な撮像方法として,3D CE-MRAと4D CE-MRAがあげられる.また,海外ではferumoxytolを使用したMUSIC(multiphase steady-state imaging with contrast)法などの撮影法も存在する(Table 1, Table 2

造影剤

CE-MRAでは,主にガドリニウム(gadolinium: Gd)造影剤が使用される.Gd3+は周囲にあるプロトンのT1緩和を促進することで血管内を高信号に描出する.しかし,毒性が高い物質であるため,キレート化することで造影剤として使用されている3).Gd造影剤は細胞外液性造影剤として作用し,静脈内に投与すると血管内から速やかに各組織の間質へと移行し,腎より排泄される22).副作用として即時型過敏反応による蕁麻疹・気管支喘息,化学毒性による悪心・嘔吐,遅延型過敏反応による皮疹などがある.これらの副作用の発現頻度は低い(0.001~0.01%程度)とされるが,Gd造影剤に対する副作用の既往やアレルギー疾患の既往は危険因子として知られている23).また,重篤な副作用として腎機能障害のある患者や透析をしている患者における腎性全身性線維症(nephrogenic systemic fibrosis: NSF)がある.これは,皮膚を中心に多臓器に渡って線維化を起こす疾患であるが,Gd造影剤の長期的な残存により,キレートから毒性の強いGd3+が遊離することが原因であるとされる23)

海外では,慢性腎不全の貧血治療薬である超小型超常磁性酸化鉄(ultrasmall superparamagnetic iron oxide: USPIO)のferumoxytol(本邦未承認)が造影剤として適応外使用されている24).FerumoxytolはGd3+と同様に周囲にあるプロトンのT1緩和を促進することで血管内を高信号に描出する.血液プールへの滞留時間が長い(半減期14.5時間)ため,血管プール造影剤として作用する.FerumoxytolはNSFが起こらないため,腎機能障害のある患者でも使用可能である.副作用としてアナフィラキシーなど即時型過敏反応についての報告があるが,全有害事象発生率は低く2%未満とされている25)

3D CE-MRA(first pass CE-MRA)

3D CE-MRAは,Gd造影剤を急速静脈注入し,初回通過のタイミングで高速撮像法であるT1強調3D spoiled GRE法を用いて撮影することにより,静止した3D画像を得る方法である(Fig. 6A).このため,first pass CE-MRAとも表現される26).撮影にあたっては,目的血管で造影効果がもっとも強くなるタイミングで撮影することが重要である.最適なタイミングで撮影する方法として,最良推測法(best guess technique),テストボーラス法(test bolus technique),造影剤自動検知トリガー撮影(automatic triggering),MR透視(MR fluoroscopy)などが提案されてきたが,現在では造影剤自動検知トリガー撮影とMR透視が主に使用される1, 27).なお,限られた撮影タイミングに合わせて高速撮像を行うため,体動や呼吸運動によるアーチファクトが生じやすい.このため,鎮静や息止めでの撮影を考慮する必要がある.

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Fig. 6 Contrast Enhanced MRA (CE-MRA)

4D CE-MRA(Time resolved CE-MRA)

4D CE-MRAは,3D CE-MRAとkeyhole imagingとを組み合わせることにより,3D CE-MRAを複数の時相で撮影する方法である(Fig. 6B3).keyhole imagingとは,k空間(=MR信号を格納したデータ空間)中心部の信号(=主にコントラストに関係する信号)を高速収集しつつ,k空間辺縁部の信号(=主に鮮鋭度に関係する信号)収集を時々収集し組み合わせることで,造影剤の動きを細かく追跡しつつ,ある程度の空間分解能も保つk空間充填法である3).時間分解能の高い画像が得られるため,time resolved CE-MRAとも表現される3, 28).なお,4D CE-MRAでも3D CE-MRAと同様に体動や呼吸運動によるアーチファクトが生じやすいため,鎮静や息止めでの撮影を考慮する必要がある.

MUSIC法

MUSIC法は,ferumoxytolを投与後に,心電同期と呼吸同期をかけて複数の時相でSSFP法を用いて撮影する方法である1, 29).Ferumoxytolは血管内に長く留まるため,最適なタイミングにおける撮影やkeyhole imagingのような高速化の追求を要することなく空間分解能と時間分解能の両者が高い画像が得られる.そのため,特に心大血管系において,MUSIC法を用いて形態評価と容量解析とを同時に行うなどの試みがなされている30)

おわりに

本項では,血管内の信号強度によりMRAをblack blood MRAとwhite blood MRAとに分類し,さらに造影剤使用の有無によりCE-MRAとNC-MRAとに分類した.また,コントラストをつける方法がプロトンの流れに依存するかどうかにより,NC-MRAをflow dependent MRAとflow independent MRAとに分類した.さらに,代表的な撮影法について,撮影原理と応用例を解説した.そのうえで,MRAをどのような場合に選択するか,MRAの撮影法の中で何を選択したらよいかについて考察する.

まず,MRAを選択すべき場合として,1)ヨード造影剤に対するアレルギーがある場合,2)CTAでは評価することができない場合,3)被ばくをなるべく避け必要最小限に止めたい場合,の3点が挙げられる.このうち,2)の具体例としては,川崎病後遺症である冠動脈瘤における血管壁評価が挙げられる.ただし,この場合は,空間分解能の観点から体格が大きい年長児が望ましい.また,3)の具体例としては,心大血管手術術前における大腿動静脈の開存性評価が挙げられる.この場合は,CTAのような高い空間分解能は要さないため,被ばくを避けるべくMRAが選択肢になり得るだろう.

つぎに,選択すべきMRAの撮影法については,Gd造影剤使用の有無と評価対象により異なる.現在,CE-MRAのみを行う目的でGd造影剤が使用されることはあまりないだろう.理由として,空間分解能を追求するのであればCE-MRAよりCTAが優れること,ヨード造影剤に対するアレルギーがある場合(=CTAができない場合)はGd造影剤も使用しづらいことなどがあげられる.したがって,CE-MRAは,Gd遅延造影などCE-MRA以外の理由でGd造影剤を使用する場合に,主に選択肢となる.また,NC-MRAは評価対象により撮影方法を選択することが望ましい.筆者らの施設では,血管壁の評価にはFSE法/TSE法,心大血管や冠動脈の評価にはb-SSFP法・REACT法・FSE法/TSE法,脳動脈や頸動脈の評価にはTOF法,脳静脈の評価にはPC法,下肢の動静脈にはFBI法,といったような選択をしている.

なお,将来的にferumoxytolを用いたMUSIC法の普及が進めば,空間分解能と時間分解能が高い画像が得られるため,CTAの代替手段としてのMRAではなく,積極的な選択肢としてのMRAになることが期待される.

結論として,MRAを選択し撮影法を考えるときに重要なことは,評価する目的と対象を明確にすることと,被ばくをなるべく避け必要最小限に止める配慮を怠らないことであると思われる.MRAが小児循環器領域で広く活用されることを期待したい.

2 磁気共鳴リンパ管撮影

はじめに

乳糜の漏出(乳糜胸水,乳糜心嚢水,乳糜腹水など)は,しばしば胸部外科手術後に問題となる.また,Fontan術後遠隔期症例の予後を大きく左右する鋳型気管支炎や蛋白漏出性胃腸症は31),その病態にリンパ管が強く関わっていることが指摘されている.近年,これらの疾患に対する治療法として,リンパ管インターベンション,リンパ管–静脈吻合,無名静脈–心房吻合などのリンパ管治療が登場するなか32–35),リンパ管の病的変化を把握する検査としてMRリンパ管撮影(MR lymphangiography: MRL)が注目されるようになった.その理由として,動的造影MRリンパ管撮影(dynamic contrast-enhanced MRL: DCMRL)が登場したこと36)が挙げられる.MRLは,Gd造影剤を使用しない非造影MRL(non-contrast MRL: NCMRL)と,Gd造影剤を使用するDCMRLとに分類される(Table 3)が,従来のNCMRLではリンパ管形態のみの評価に止まっていた.そのなかで,新たに登場したDCMRLによりリンパ動態の評価も可能となった.

Table 3 Classification and Pulse Sequence Selection for MRL
Injection Site of Contrast MediaPulse SequenceSiemensPhilipsGECanon
NCMRLNo Requirement of Contrast MediumT2W3D-FSE/TSESPACEVISTACUBEFASE
DCMRLIN-DCMRLInguinal LNT1W3D-GREVIBEeTHRIVELAVAQUICK 3D’s
IH-DCMRLPeriportal Lymphatics
IM-DCMRLMesenteric LN
DCMRL, dynamic contrast-enhanced MRL; FSE, fast spin echo; GRE, gradient echo; LN, lymph node; MRL, magnetic resonance lymphangiography; NCMRL, non-contrast MRL; T1W, T1 weighed; T2W, T2 weighed; TSE, turbo spin echo.

しかしながら,リンパ管の病的変化を把握する検査として,リンパ管シンチグラフィ(lymphatic scintigraphy: LS)やX線リンパ管撮影(X-ray lymphangiography: XRL)もあるなかで,NCMRLやDCMRLの役割については一定したコンセンサスがない.

本項では,NCMRLとDCMRLのそれぞれについて概観したうえで,特徴と応用例についてまとめる.なお,DCMRLでは,検査手順と注意事項について解説する.そのうえで,リンパ管の病的変化を把握する検査として,NCMRLやDCMRLが現在どのような役割を担うのが適切かについて考えてみたい.

NCMRL

NCMRLは,脂肪抑制をかけながらT2強調3次元高速スピンエコー(T2 weighed 3D-fast spin echo: T2W 3D-FSE)法を使用して得られたheavily T2強調画像によって,リンパ管を高信号に描出する撮影法である(Fig. 7A37)

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Fig. 7 MRL (Magnetic Resonance Lymphangiography)

heavily T2強調画像はMR水強調画像(MR hydrography)とも呼ばれており,長いT2値を持つ生体内の水を高信号に描出する38).すなわち,NCMRLは「リンパ管内のリンパ液」を描出することで,間接的にリンパ管を描出する撮影法である.ただし,胸水や腹水など体腔内に貯留した液体,浮腫など組織間隙に貯留した水分,さらには静脈内にある血液などといったリンパ以外の水も描出されてしまうため,画像の解釈には注意が必要である.

特徴と応用

NCMRLの特徴は,非侵襲的にリンパ管の形態評価ができることである.このような特徴を活かして,胸部外科手術における胸管損傷を予防するためのスクリーニング(胸管の形態把握)39, 40),胸部外科手術後の胸管損傷部位の同定41),Fontan術後の中心静脈圧上昇に伴う胸管の形態変化の観察42)などの評価に利用されている.

DCMRL

DCMRLは,リンパ管内にGd造影剤を注入し,脂肪抑制をかけながらT1強調3次元グラジエントエコー(T1 weighed 3D-gradient echo: T1W 3D-GRE)法で複数回撮影することで,リンパ管を高信号かつ動的に描出する撮影法である(Fig. 7B36)

T1強調画像であるため,血液・胸水・腹水・浮腫など生体内に存在する水の影響を受けない画像が得られる.また,Gd造影剤を使用するため,信号雑音比とコントラスト雑音比が高い画像が得られる.

検査手順

DCMRLは,1)リンパ節またはリンパ組織の穿刺,2)MRガントリ内への被検者の移動,3)Gd造影剤の注入とT1W 3D-GRE法による撮影の3つの手順で行われる(Fig. 8A).なお,検査の成功は穿刺針の固定性に依るところが大きいため,鎮静や鎮痛による不動化が必須となる.このため,筆者らの施設では全身麻酔下に検査を行っている.

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Fig. 8 Procedure of DCMRL

1)リンパ節またはリンパ組織の穿刺

MR装置の静磁場の影響を受けない場所で,リンパ管またはリンパ組織の穿刺を超音波ガイド下に行う.穿刺針は,リンパ管またはリンパ組織のサイズ次第ではあるが,23–25Gのカテラン針またはスパイナル針を使用する.また,穿刺用の超音波プローブはリニア型を使用する.年少児においては,ホッケースティックの形態をしたリニア型プローブを使用すると取り回しがよい(Fig. 8B).なお,穿刺する前に,接続チューブを介して穿刺針と三方活栓とを接続し,生理食塩水で満たしておく(Fig. 8C).接続チューブは短めのものを使用するとよい.接続チューブが長いと,造影剤を注入する際になかなかリンパ節またはリンパ組織内に到達しないばかりか,その重みで針先がリンパ節またはリンパ組織から抜けやすくなる.

2)MRガントリ内への被検者の移動

穿刺針がリンパ節またはリンパ組織から外れないように注意しながら,MRガントリ内へ被検者を移動する.このとき,わずかな衝撃でも穿刺針がリンパ節またはリンパ組織から外れてしまうことがあるため,細心の注意が必要である.MR装置の寝台がMRガントリから外れるタイプのもの(dockable table)は,衝撃が少ないとされる43)

3)Gd造影剤の注入とT1W 3D-GRE法による撮影

Gd造影剤注入前に,T2W 3D-FSE法とT1W 3D-GRE法とで撮影を行う.その後,生理食塩水で2倍希釈したガドブトロール(ガドビスト®)0.2 mL/kg(0.1 mmol/kg)を,リンパ管の拍動に合わせながら緩徐に注入する.注入開始から20~30秒毎にT1W 3D-GRE法の撮影を行う44)

特徴と応用

DCMRLの特徴は,被ばくがなく,塞栓性のない水溶性のGd造影剤を用いて,中枢リンパ管におけるリンパ動態の評価ができることである.

従来,中枢リンパ管におけるリンパ動態の評価は,油性造影剤(リピオドール®)を用いたXRLによって行われてきたが,被ばくと油性造影剤による塞栓症が問題となっていた.とりわけ,右左短絡を有する症例では油性造影剤による脳塞栓のリスクが高いとされ,使用が控えられる傾向があった45).そのなかで,鼠径リンパ節を穿刺し,塞栓性のない水溶性のGd造影剤を用いて,MR画像診断(MR imaging: MRI)で左右腰リンパ本幹から中枢リンパ管へと向かうリンパの動態評価を行う鼠径リンパ節DCMRL(intra-nodal DCMRL: IN-DCMRL)が報告され,これらの問題が解決されることとなった36, 46).その後,門脈周囲のリンパ組織を穿刺し肝臓から中枢リンパ管へと向かうリンパ動態を評価する門脈周囲リンパ組織DCMRL(intra-hepatic DCMRL: IH-DCMRL)47),上腸間膜動脈リンパ節を穿刺し小腸から中枢リンパ管へと向かうリンパ動態を評価する上腸間膜動脈リンパ節DCMRL(intra-mesenteric DCMRL: IM-DCMRL)48)が報告された.

このような特徴を活かして,先天性心疾患術後の乳糜胸や49),Fontan術後の蛋白漏出性胃腸症50)や鋳型気管支炎51)におけるリンパ動態の観察にDCMRLは利用されている.

おわりに

本項では,NCMRLとDCMRLのそれぞれについて概観したうえで,特徴と応用例についてまとめた.なお,DCMRLでは,検査手順と注意事項について解説した.そのうえで,リンパ管の病的変化を評価する検査として,NCMRLやDCMRLが現在どのような役割を担うのが適切かについて考察する.

リンパ管を評価するためのモダリティとしては,LS,XRL,MRL(NCMRL, DCMRL)が挙げられる.このなかで,NCMRLは被ばくがなく非侵襲的ではあるものの,リンパ管形態の評価のみに止まるため,中枢リンパ管のスクリーニングや経時的変化の観察に用いられる.また,XRLはリンパ動態評価が可能であるものの,塞栓性のある油性造影剤を用いるため,乳糜漏出部位に対する塞栓効果などの治療効果を期待して行われることが多い.このため,右左短絡を有する症例に対して,治療効果のメリットを見いだすことができないままにXRLを行うことは避けるべきである.残る2つの検査のうち,DCMRLは,被ばくがなく,高い空間分解能で,油性造影剤を用いずにリンパ動態の評価ができることから最も理想的なモダリティといえる.したがって,「容易に」DCMRLを施行することができる状況であれば,胸部外科手術後の乳糜漏出やFontan術後の蛋白漏出性胃腸症や鋳型気管支炎などにおけるリンパ管評価において,最初に選択すべきモダリティとなるであろう.しかし,実際にはDCMRLの施行は容易ではない.理由としては,リンパ節ないしはリンパ組織の穿刺技術が普及していないこと,手技と撮影に時間がかかるためMR検査枠の確保が困難であること,MR診断装置内に持ち込むことのできるデバイスに制限があること,麻酔科医によるMR検査室内での麻酔が一般的ではないことなどが挙げられる.このような現状のなか,被ばくがあり,空間分解能が低いものの,診断装置内に持ち込むデバイスの制限がなく,簡便で迅速に行うことができるLSは,最初に選択されることが多い.しかし,空間分解能の低さからLSのみでは診断しきれない場合には,次の選択肢としてDCMRLを行うべきであろう.

また,単心室循環症候群など右左短絡を有する症例において油性造影剤を使用するリンパ管インターベンションを計画する場合には,油性造影剤の使用による塞栓症のリスクを上回るメリットがあるかどうかを評価することが重要である.したがって,そのような症例に対しては,ペースメーカ挿入後のようにMR装置の使用が困難な症例や,乳糜胸の量が多く補充が追いつかないような緊急症例などでない限り,積極的にDCMRLを行うべきである.

なお,空間分解能は高いが動的評価ができないNCMRLと,空間分解能は低いが動的評価ができるLSとを組み合わせることで,両者の欠点を補う試みがなされており52),リンパ節穿刺が困難な年少児における新たなリンパ動態の評価法として期待される.

結論として,被ばくがなく,高い空間分解能で,油性造影剤を用いずにリンパ動態の評価ができるDCMRLは,リンパ管が関わる疾患に遭遇したときに可能であれば第一選択としたい検査である.しかし,リンパ節ないしはリンパ組織の穿刺を要するため普及が進んでおらず,現実的には第一選択となることはない.そのなかで,1)LSで診断がつかない場合,2)右左短絡を有する症例に対して油性造影剤を使用する場合には,DCMRLを行うべきである.また,NCMRLは,中枢リンパ管とそこに流入するリンパ管に懸念があるときに,そのスクリーニングや経時的変化の観察に有用である.今後,本邦においてMRLが普及することを期待したい.

利益相反

本稿について申告すべき利益相反はない.

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