ミルリノン投与後に動脈管の再開大を認めた動脈管依存性先天性心疾患の検討
1 京都大学医学部附属病院 小児科
2 あいち小児保健医療総合センター 循環器科
動脈管依存性先天性心疾患にとって動脈管開存は生存に必須であるが,経過中に動脈管が狭小化する症例が存在する.今回我々は,PGE1製剤投与中に狭小化した動脈管がミルリノン投与後に再開大した左心低形成症候群(HLHS)と重症肺動脈弁狭窄(cPS)の症例を経験した.HLHS症例は両側肺動脈絞扼術を施行され,Norwood術待機中に動脈管が狭小化した.lipo-PGE1からCD-PGE1に変更,投与量を増量されたが動脈管は開大せず,ミルリノンを開始後0.2 µg/kg/minまで増量された.cPS症例は,経皮的バルーン肺動脈弁形成術(PTPV)待機中に動脈管が狭小化した.lipo-PGE1からCD-PGE1に変更,投与量を増量されたが動脈管は開大せず,ミルリノンを開始後0.4 µg/kg/minまで増量された.いずれもミルリノン開始後,速やかに動脈管は再開大した.動脈管依存性先天性心疾患では動脈管狭小化時に速やかな治療が必要であるが,我々が経験した2症例においてはミルリノン投与が著効した.その作用機序について考察を加え報告する.
Key words: ductus arteriosus; congenital heart disease; phosphodiesterase 3 inhibitor; prostaglandin E1; milrinone
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