Online ISSN: 2187-2988 Print ISSN: 0911-1794
特定非営利活動法人日本小児循環器学会
Pediatric Cardiology and Cardiac Surgery 37(1): 35-41 (2021)
doi:10.9794/jspccs.37.35

症例報告

心臓カテーテル検査中に想定外の心筋虚血から心停止に陥った心外膜リードによる心絞扼の1例

1福岡市立こども病院 循環器科

2福岡市立こども病院 心臓血管外科

3福岡市立こども病院 放射線部

受付日:2020年3月17日
受理日:2020年9月7日
発行日:2021年4月1日
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症例は1歳時に先天性完全房室ブロックに対しペースメーカー植込み術が行われた16歳男性で,9歳時より心外膜リードによる心絞扼と思われる肺動脈弁上狭窄がみられた.運動負荷試験では一過性のST変化が見られるのみで胸痛は誘発されず,心筋虚血は否定的と判断された.肺動脈弁上狭窄が進行し,手術適応の評価目的に心臓カテーテル検査を行った.左室造影前に上肢挙上の姿勢でテスト造影を行った直後,患者は突如意識消失を来した.発症時の心電図では心室性期外収縮の頻発後にST変化が出現し,急速に徐脈から心停止に至っていた.上肢挙上や期外収縮の頻発に伴い冠動脈が圧排され心筋虚血を来したと推察し,緊急手術によるリード交換を行った.心絞扼が疑われる症例では心臓CTにより冠動脈圧排の有無を確認し,突発的な心筋虚血の危険性を念頭に速やかなリード交換を検討すべきである.

Key words: cardiac strangulation; pacemaker; congenital complete atrioventricular block

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