特集「日本小児循環器学会第16回教育セミナー」
薬理を押さえて薬物療法
札幌徳洲会病院小児科
薬理学は投薬において必要不可欠な知識であるが,実臨床における薬物療法において薬理作用を押さえているだけでは不十分である.本稿では心不全の薬物治療を通して薬理学的知識の必要性,それを越えた理解の重要性を概説する.
Key words: pharmacology; drug therapy; heart failure; angiotensin converting enzyme inhibitor; β blocker
© 2020 特定非営利活動法人日本小児循環器学会
外科医の手術技術に相当するものが内科医の薬の使い方である.そのバックグラウンドは薬理学であり,薬理学を押さえなければもちろん薬は使えない.しかしながら薬理学を押さえただけで薬を使いこなせるわけではない.狭義の薬理学,薬剤が人体に作用するメカニズムの理解だけでは現在我々が臨床現場で用いている薬剤を使いこなすことはできない.本稿では心不全治療薬を例にとって臨床現場における薬理学の重要性を再検討し,現在の薬理学を越えて新しい知見を得るための臨床現場での考え方,さらにその延長としてあまり大きく取り上げられることはないが,薬理学的な理解が重要である“副作用”に関する知見を,頻用されているアンジオテンシン変換酵素阻害薬,β遮断薬について概説する.
心不全治療薬を語る上でまず心不全とは何かを理解することは重要である.薬剤使用の観点から心不全の理解に便利なのはガイドラインにもよく取り上げられている心不全のステージ分類である1)
.Fig. 1に心不全のステージ分類と使用される薬剤を示す.ステージAは心不全基質,ステージBは構造異常を認めるが無症状,ステージCは有症状,ステージDは難治性心不全である.例を挙げれば,ステージAは拡張型心筋症の家族歴あり,ステージBとなると症状はないが心拡大を認める状態,症状が出現するとステージC,そして移植待機となればステージDなのである.何を目的に薬物療法を行うかといえば,ステージB(一部ステージA)では予後改善を目的に心保護薬であるレニン・アンジオテンシン系の遮断薬やベータ遮断薬が投与され,ステージCにおいてはそれに症状に対する治療が加わる.すなわち鬱血・浮腫に対して利尿薬,低心拍出に対して強心薬といった具合である.利尿薬を投与した場合,薬効の判断として尿量が増えて鬱血・浮腫が改善すれば効果あり,であろう.ではステージBにおいて予後改善を目的に投与される心保護薬は何が有効性の判断となるのであろうか? これらの薬の有効性はランダム化比較試験で検証されるが,各個人においては投薬したことで予後が改善したのか否かという判断は非常に難しい.さらにこれらの薬剤のどういった薬理作用が予後の改善に結びついているのかという機序は未だに不明である.すなわち現状判明している薬理作用の理解だけでは効果判定は困難である.そもそも症状はないので症状の改善は有効性の根拠にはならない.ステージBでは構造異常を伴うことから,構造異常の改善をもって有効性の判断としてよいのであろうか? このように本来の目的(予後の改善)が判定できない際に代わりに判定する項目(構造異常の改善)を代替マーカー,代替エンドポイントと言うわけだが,本当に代わりになりうるのかという判断は非常に難しい.先ほどの拡張型心筋症の例であれば,ステージBで心拡大があった場合に胸部レントゲンでの心陰影や心臓超音波検査での左室拡張末期径などを代替マーカーとして,これらのパラメータが小さくなるような治療,例えば利尿薬の投与などを行うのが予後改善に結びつくのであろうか? 従来のデータからは必ずしもそうではなく,無症状の段階(心不全ステージA, B)での心不全治療の個々の患者における効果判定は困難である.予後改善が示されているランダム化比較試験における患者群のバックグラウンドと目の前の患者のバックグラウンドが全く同じであれば,信じて投与し続けるのもよかろう.しかし私たちが診療している小児,特に先天性心疾患においては大きなランダム化比較試験がほとんど行われておらず,また患者のバックグラウンドが多彩であり,迷いはさらに深くなる.それゆえ,American Heart Associationからの先天性心疾患に関する慢性心不全治療のステートメント2)においては,薬剤治療による予後改善効果の確固たる根拠に乏しいことが明確に記載され,それゆえ使用においては副作用に留意することが強調されている.小児循環器医は患児に何かしてあげたいという意識が強く,エビデンスレベルの低い治療を見つけ出して行うことが少なくないが,同様に効果が見込みにくい治療においては慎重な効果判定と副作用に対する最大限の注意が必要である.しかしながら,副作用は予見していないと気づかれずに進行することが少なくない.
薬剤投与という介入を行った場合には,必ずこの効果と副作用を評価判定し,次の介入の準備を行う.このサイクルは臨床プラクティスの基本である.そして評価判定においては,あらかじめ十分な薬理学的知識を持ち,効果と副作用の予測を行うことが重要であり,これを怠ると誤った評価や見逃しに結びつく.
——Chance favors the prepared mind.
薬剤の“副作用”というのは,使用者の都合から判断された一方的な評価である.実際には作用も副作用もその薬剤の薬理作用であり,使用目的にあっていない作用や人体に不都合な作用を副作用と呼んでいるだけである.ビマトプロストという緑内障の薬剤がある.この副作用として睫毛の異常(睫毛が長く,太く濃くなる,など),眼瞼の多毛症という記載がある.しかし一方でこの薬剤は,睫毛育毛剤として若い女性に大人気である.循環器系でいえば,抗血小板薬であるシロスタゾールは,添付文書の副作用の欄に頻脈があるが,日本循環器学会不整脈薬物治療ガイドライン3)
ではそれを利用してペースメーカー植え込みができない症候性の洞不全症候群,房室ブロックに対してクラスIIaレベルCで投与が推奨されている.
——昨日の敵は今日の友
レニン・アンジオテンシン系の概要をFig. 2に示す.当初はレニンに始まりアルドステロンを産生するまでのシステムと認識されてきたが,それに対するカウンターシステムとしてのACE2–Ang-(1-7)–MAS受容体系が発見され,またアンジオテンシン変換酵素はキニン系の不活化酵素であるキニナーゼIIであることが判明し,キニン–カリクレイン系との関連が知られている.
ACE, angiotensin converting enzyme; AT1R, angiotensin type 1 receptor; AT2R, angiotensin type 2 receptor; Bradykinin R, bradykinin receptor; DCL, decarboxylase; MasR, Mas receptor; MR, mineralcorticoid receptor; MrgprD, Mas-related G-protein coupled receptor member D; NEP, neutral endopeptidase (Neprilysin).
腎障害と記載されることが多いが,腎機能障害と言うべきかもしれない.尿量が低下し血清カリウム,クレアチニンが上昇する.この腎機能障害のメカニズムは,腎臓におけるレニン・アンジオテンシン系の抑制による.腎臓においてレニン・アンジオテンシン系は糸球体濾過率の調整に重要な役割を果たしている.すなわち濾過量が少なければ緻密斑からレニンが分泌され,糸球体の輸出細動脈を収縮させることで糸球体内圧を上昇させ濾過率を上げる.アンジオテンシン変換酵素阻害薬によりこの作用がブロックされると,糸球体で濾過されず素通りする血液量が増加することで濾過率が低下し尿量減少に至る.この糸球体内圧の低下は一方では腎保護効果とも呼ばれる.この腎機能障害は新生児において生じやすいとされているが,心不全の強い患児でも起きやすい.これは低心拍出で腎血流が減少している状態でもレニン・アンジオテンシン系を動員して濾過率を上げることで尿量を確保していること,およびループ利尿薬の使用によりtubuloglomerular feedbackが阻害されているなどの理由が考えられている.tubuloglomerular feedbackとは糸球体による濾過量調節機構の一つである.緻密斑は遠位尿細管においてNa–K–2Cl共輸送体であるNKCC2を用いて原尿中のClイオンをモニターすることで濾過量の多寡を判定し,レニン分泌を介して糸球体内圧を調節し濾過量を増減させる4).ループ利尿薬はこのNKCC2の遮断薬であり,投与されると緻密斑は濾過量が少ないと判断しレニン分泌が亢進することにより輸出細動脈が収縮し糸球体濾過率が上昇する.つまりループ利尿薬投与時は糸球体内圧が上昇しており,これがアンジオテンシン変換酵素阻害薬でブロックされるので尿量低下が生じやすい.対策としては少量のアンジオテンシン変換酵素阻害薬から開始し徐々に増量することで十分量を投与できることが多い.
頻度は少ないが(アンジオテンシン変換酵素阻害薬内服患者の0.1–0.5%5)),生命に関わる重篤な副作用である.薬理学的機序としてはアンジオテンシン変換酵素阻害薬によりキニン分解酵素であるキニナーゼII(アンジオテンシン変換酵素と同一である)がブロックされた結果,増加したブラジキニンが血管拡張,血管透過性亢進を引き起こし血管浮腫が発症するとされている6)(Fig. 2).頭頸部に発症することが多く,口唇・口腔内の違和感・腫脹から発症し,腫脹は時に咽頭・喉頭におよび気道閉塞から死亡に至る症例も報告されている.投与開始後1週間以内に発症することが多いが,長期内服後や内服継続中に間欠的に発症する例の報告もある.遺伝性血管浮腫も含めた血管浮腫の既往のある患者はリスクが高く,注意が必要である.治療としては副腎皮質ホルモン,抗ヒスタミン薬,エピネフリン,C1エステラーゼ阻害薬などが使用されるが効果に関しては明確ではない.投薬中止72時間以内に症状は消失する.
エナラプリル,リシノプリルの添付文書には記載があるが,他のアンジオテンシン変換酵素阻害薬においても注意が必要な副作用である.心不全においては非浸透圧性にアルギニンバソプレッシン分泌が亢進しており,ナトリウム減少を伴わない(多くはナトリウム過剰の)低ナトリウム血症の状態であるため,抗利尿ホルモン不適切分泌症候群と心不全の増悪との鑑別は困難である7).薬理学的な機序としてはアンジオテンシン変換酵素阻害薬の投与によりレニン・アンジオテンシン系の上流にあたるアンジオテンシンIは増加する.心不全治療においてアンジオテンシン変換酵素阻害薬は少量から開始し増量されることが多いが,十分量投与されていない段階では末梢に比べて中枢でのレニン・アンジオテンシン系のブロックが不十分な状態が生じる.末梢でレニン・アンジオテンシン系がブロックされた結果としてアンジオテンシンIが増加するが,このアンジオテンシンIがレニン・アンジオテンシン系のブロックが不十分である脳内に移行し,脳内アンジオテンシンIIが増加する.この増加したアンジオテンシンIIがアルギニンバソプレッシン産生を促進することで抗利尿ホルモン不適切分泌症候群が発症するとされている8).浮腫・腔水症の程度と比較して全身状態が悪くない場合には抗利尿ホルモン不適切分泌症候群を疑い,アンジオテンシン変換酵素阻害薬の投与時期と症状増悪のタイミングを確認し,必要であれば投与中止する.
空咳は比較的頻度の高い(1–5%)副作用である.アンジオテンシン変換酵素はブラジキニンやサブスタンスPを不活化する酵素であるキニナーゼIIと同じものであり,これを遮断することで増加したサブスタンスPは嚥下反射や咳反射を亢進させるため,アンジオテンシン変換酵素阻害薬の投与で空咳が生じる.しかしながら,アンジオテンシン変換酵素阻害薬の予後改善効果の機序の一つとしてブラジキニンの関与が提唱されており,咳嗽はいわば予後改善効果のsurrogate markerである可能性がある.投与を続けていると改善することが多いので,程度によっては投与を続けるという選択肢もある.この“副作用”を利用して誤嚥性肺炎の予防を目的にアンジオテンシン変換酵素阻害薬が投与されることがある9).
β遮断薬は心不全に対しては禁忌の薬剤であった.日本では心不全の適応取得前にMUCHA研究10)が行われ,日本人の軽度–中等度慢性心不全患者においてカルベジロールは心不全予後を改善した.本研究では5 mg/日投与と20 mg/日投与そしてplacebo群の3群にランダム化割付されているが,予後改善に関しては用量依存性ではあるものの5 mg投与群でも有効性が認められている.これを踏まえて日本では20 mg/日で認可されているが,これは欧米で認可されている量の半分以下に相当する.fight or frightという状態で発動されるシステムをブロックしていることから様々な副作用が起こることが想定される.
抗心不全薬の副作用が心不全というのも不思議な話だが,β遮断薬はβ受容体を遮断して心臓の収縮性を低下させる薬剤である.小児の拡張型心筋症にカルベジロール導入中の心機能を解析した症例報告では,目標量到達時には収縮性は改善しているが,増量中には収縮性が導入前より低下している11)
.収縮性を低下させる薬剤であり,利尿薬やβ受容体を介さずに収縮性を増強させるホスホジエステラーゼIII阻害薬といった薬剤を上手く使って少量ずつ増量して導入することが重要である1)
.
添付文書には重大な副作用としてショックが記載されている.これは心原性ショックを意味していると考えるが,実はアナフィラキシーショックのリスクも高い.また治療抵抗性であることも重要である.
カルベジロールはβ受容体のみでなく,α受容体も遮断するが,β遮断効果のほうが強い.またビソプロロールは選択的β1受容体遮断薬である.ヒスタミンをはじめとするアナフィラキシーに関わるケミカルメディエーターの産生・放出はα作用により促進,β作用により抑制されているため,これらのβ遮断薬内服中はケミカルメディエーターの産生・放出されやすい傾向にあり,アナフィラキシーショックのハイリスク群にあたる12, 13)
.
さらに心原性ショックにおいてもアナフィラキシーショックにおいても治療としてアドレナリンが使用されるが,β受容体遮断により,アドレナリンによるβ受容体を介した心収縮性増強作用,心拍数増加作用は阻害される.カルベジロール投与によりα作用も遮断されればアドレナリンによる血管収縮もブロックされるため血圧の上昇は見込めない.カルベジロール投与でもα作用が十分に遮断されていない状態や,ビソプロロールでα受容体がブロックされていない状態ではα作用で末梢血管抵抗は上昇するかもしれないが,その結果副交感神経反射が刺激されることおよびβ受容体遮断のため結果的に徐脈となる.それゆえβ遮断薬内服中にアナフィラキシーショックを呈した場合には通常より多くのアドレナリンが必要とされている13).アドレナリン抵抗性のショックに対してグルカゴンの有効性が報告されている.グルカゴンはβ受容体を介さずに心筋細胞内のcAMP濃度を上昇させ陽性変力作用,陽性変時作用を発揮する11, 13)
.アナフィラキシーショックの際使用されるH2遮断薬はβ遮断薬のクリアランスを低下させるため,β遮断薬使用中のアナフィラキシーショックに対しては投与しない14).
刺激伝導系を抑制するので洞機能不全,房室ブロックといった徐脈性不整脈を呈することがある.術後ペースメーカーを必要とした症例で術後しばらくしてβ遮断薬を中止するとペースメーカーが不要となっていることもある.甲状腺機能亢進症では頻脈症状をブロックするので,心不全症状が前景にたち,診断が難しくなることがある.
小児では感染症などの際に容易に低血糖に陥るが,β遮断薬は糖新生を抑制し低血糖を助長しうる.また交感神経系を抑制しているので,低血糖の際生じる動悸・冷や汗といった症状をマスクすることにも留意が必要である.
カルベジロールはβ1受容体遮断に比較すると弱いもののβ2受容体遮断作用を有するので気管支平滑筋に作用し気管支収縮を起こすことがある.それゆえ添付文書では気管支喘息,気管支痙攣の恐れのある患者では禁忌となっている.選択的β1受容体遮断薬(と言ってもβ2受容体遮断作用は全くないわけではない)のビソプロロールが使用される.
薬剤による治療を行う際に,使用する薬剤に対する十分な知識を有していることは必要条件であるが十分条件ではない.疾患の病態生理を踏まえて,何のためにこの薬剤を投与するのか,という意思が明確でないと治療がおかしな方向にいくことはよく見かける.また副作用を未然に防ぐためにも,使用する薬剤に対する十分な知識は必要不可欠である.副作用が生じても,予測していれば速やかな対応は可能であり,また事前に患児・家族の方に説明して一緒に治療方針を決定することで,たとえ副作用が生じたとしても信頼関係を損ねることは少ないと考える.
——備えあれば憂いなし
本論文に関して,開示すべき利益相反関連事項はありません.
1) 日本小児循環器学会:小児心不全薬物治療ガイドライン.http://jpccs.jp/10.9794/jspccs.31.S2_1/data/index.pdf
2) Stout KK, Broberg CS, Book WM, et al: American Heart Association Council on Clinical Cardiology, Council on Functional Genomics and Translational Biology, and Council on Cardiovascular Radiology and Imaging: Chronic heart failure in congenital heart disease: A scientific statement from the American Heart Association. Circulation 2016; 133: 770–801
3) 日本循環器学会:2020改訂版不整脈薬物治療ガイドライン.http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2020_Ono.pdf
4) Ito S, Carretero OA: An in vivo approach to the study of macula densa mediated glomerular hemodynamics. Kidney Int 1990; 38: 1206–1210
5) Messerli FH, Nussberger J: Vasopeptidase inhibition and angio-oedema. Lancet 2000; 19: 608–609
6) Howes LG, Tran D: Can angiotensin receptor antagonists be used safely in patients with previous ACE inhibitor-induced angioedema? Drug Saf 2002; 25: 73–76
7) Murakami T, Horibata Y, Morimoto Y, et al: Syndrome of inappropriate secretion of antidiuretic hormone associated with angiotensin-converting enzyme inhibitor administration. Pediatr Cardiol 2013; 34: 1261–1263
8) Fitzsimons JT: Angiotensin, thirst, and sodium appetite. Physiol Rev 1998; 78: 583–686
9) Nakayama K, Sekizawa K, Sasaki H: ACE inhibitor and swallowing reflex. Chest 1998; 113: 1425
10) Hori M, Sasayama S, Kitabatake A, et al: MUCHA Investigators: Low-dose carvedilol improves left ventricular function and reduces cardiovascular hospitalization in Japanese patients with chronic heart failure: The Multicenter Chronic Heart Failure Dose Assessment (MUCHA) trial. Am Heart J 2004; 147: 324–330
11) 盛一享徳,仲西正憲,村上智明:パルボウイルス心筋炎による心不全に対するベータ遮断薬の効果.日児誌2007; 111: 765–769
12) Toogood JH: Risk of anaphylaxis in patients receiving beta-blocker drugs. J Allergy Clin Immunol 1988; 81: 1–5
13) Lang DM, Alpern MB, Visintainer PF, et al: Increased risk for anaphylactoid reaction from contrast media in patients on beta-adrenergic blockers or with asthma. Ann Intern Med 1991; 115: 270–276
14) Goddet NS, Deseatha A, Liberge O, et al: Paradoxical reaction to epinephrine induced by beta-blockers in an anaphylactic shock induced by penicillin. Eur J Emerg Med 2006; 13: 358–360
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