重症患者を診療するためには酸素投与から人工呼吸にいたる呼吸管理,およびその理論的裏付けとなる呼吸生理の理解が必須である.特に呼吸と循環が密接に関係し合う小児循環器疾患では,呼吸生理と同時に循環生理の理解,およびその両者の相互作用の理解が非常に大切となる.ここでは実際の患者管理において必要となる呼吸生理,循環生理,その相互作用の基本的なポイントを,呼吸生理を中心にしてレビューした.教育セミナーということで理解を優先させたため,割り切った表現をしているところも多いが,本稿を導入として生理学の成書にあたっていただければ幸いである.
小児科領域ではよく「小児は小さな成人ではない」といった表現がなされる.しかし生理学的な観点から見れば,基本は「小児は小さな成人である」.以下,「小児=大人」と認識したうえで,さらに小児の特徴や小児心疾患の特徴を考慮していく,というアプローチで考えてみる.
①呼吸生理学,ガス交換
呼吸の生理学的な意味は1)酸素を体内に取り込むこと,2)体内から二酸化炭素を排出すること,の2点である.まず酸素の動きから考えてみよう.
〈酸素の動き〉
大気圧は760 mmHgである.これが鼻腔から気管,気管支,細気管支を通過する間に十分に加湿され,肺胞に到達する時には湿度100%となる.37°Cにおける飽和水蒸気圧は47 mmHgなので,肺胞での水以外の気体(空気)の分圧は760−47=713 mmHgとなる(Fig. 1).このうちの21%が酸素であるので吸気時初期の肺胞内酸素分圧(PAO2)は713×0.21 ≒ 150 mmHgとなる(Fig. 2).
吸気時初期(Fig. 3A)には肺胞内二酸化炭素分圧(PACO2)はほぼゼロ,PAO2は上で見てきたように150 mmHgである.血液が毛細血管を通過する間に肺胞でガス交換が行われ,酸素1が取り込まれるのに対して二酸化炭素0.8が排出される(この交換比率を呼吸商と呼び,栄養などによって変化する.平時は0.8である).吸気時末期(Fig. 3B)にはPACO2=動脈血中二酸化炭素分圧(PaCO2)=40 mmHgとなるので,動脈血中酸素分圧(PaO2)は150−40/0.8=100 mmHgとなる1).
吸気酸素濃度(FiO2)を上昇させるとPAO2が大きく上昇するため,正常心ではPaO2も大きく上昇する.また低換気のためPACO2が貯留すると,その分のPAO2が減るため酸素分圧が減り低酸素血症をきたすが,この減少分は酸素投与により容易に改善される.肺胞低換気による低酸素血症に酸素投与が著効するのはこのためである.
〈二酸化炭素の動き〉
続いて二酸化炭素の動きについて考えてみる.生体は代謝によって常に二酸化炭素を生産しつづけ,これを呼吸によって体外に排出している.この排出量は肺胞換気量に比例するため,平衡状態では という関係式で表される2).
二酸化炭素生産量が一定の条件下であれば,肺胞換気量を上昇させると(過呼吸など)PaCO2は低下し,肺胞換気量を低下させると(低換気や無呼吸)PaCO2は上昇する.実際には二酸化炭素生産量は代謝亢進や体温上昇で増加するため,自発呼吸下であれば,患児は生理的反応として肺胞換気量を増やしてPaCO2を一定に保とうとする.調整呼吸下で換気量が一定の条件下では,体温上昇や覚醒などの代謝亢進でPaCO2が上昇し,低体温や深鎮静などでPaCO2が低下することになる(Fig. 4).
この関係式は非常に応用範囲が広く,特に調整呼吸中は有用であるため一例を示す.
〈症例1〉
一回換気量100 mL,呼吸回数20回で人工呼吸管理中の患児.
今PaCO2が50 mmHgであった.このPaCO2を40 mmHgにするためにはどうすればよいか考えてみる.この場合,PaCO2を4/5にしたいので,二酸化炭素生産量が同じであれば肺胞換気量を4/5の逆数,つまり5/4倍としてやればよい.呼吸回数で調整するのであれば20×5/4=25,呼吸回数を25回に増やしてやればPaCO2は40 mmHgとなる.換気量を議論するときにもう一つ考えておかなければいけない項目が死腔である3).吸気は肺胞に到達する前に,鼻腔や気管支,細気管支といったガス交換が行われない部位を通過しなければならない.この領域は導管としてのみ働き,ガス交換にはまったく関与しない領域,つまり死腔となる.死腔は年齢にかかわらず概ね一定であり,約2 mL/kgと言われている.人工呼吸中に回数ではなく一回換気量を変化させる時には,この死腔が分時換気量に影響してくるため,特に体格の小さな小児では考慮する必要がある.
②細胞レベルでのガス交換
肺胞内のガスと血液の間のガス交換は,Fig. 5のように肺胞周囲の間質を通して行われる.通常は毛細血管の静水圧が間質の静水圧よりも高いため血管→間質へという圧勾配が生じる.しかし膠質浸透圧は血管内の方が高いため,間質→血管内という圧勾配も存在し,この静水圧勾配と膠質浸透圧勾配のトータルバランスが体液の流れを決定する.間質に流出した水分はリンパ系に還流するようになっており,少々の血管外への水分漏出はこのリンパ系で吸収されるようになっている4)(Fig. 5).
③心機能悪化時の変化
ここで心機能が悪化し左室拡張末期圧が上昇したとする.その結果,左房圧上昇→肺静脈圧上昇→毛細血管内の静水圧が上昇するため,毛細血管内静水圧と間質静水圧の圧勾配は大きくなる.膠質浸透圧の圧勾配は変わらないので,トータルでは毛細血管内から間質に漏出する水分が増加する.この増加分は,ある程度まではリンパ還流で処理できるが,一定量を超えると間質浮腫が生じ,さらに肺胞に水分が漏出しいわゆる肺水腫になる5)(Fig. 6).すると間質浮腫および肺胞への水分貯留のため拡散障害が生じ,酸素化が悪化する.レントゲン上ではうっ血像や胸水貯留が認められ,臨床的には湿性咳嗽や泡沫状の痰が出現する.また水分貯留による肺コンプライアンス・胸郭コンプライアンスの低下,および気道浮腫による気道抵抗の増大などから呼吸仕事量が増え,患者には呼吸・循環ともに大きな負担になる.
治療として低酸素血症には酸素投与が有効である.低酸素血症の原因は拡散障害なのでPAO2を上げてやれば拡散障害が代償されて低酸素血症は改善する.また利尿剤の投与は循環血液量を減少させることで左房圧,毛細血管静水圧を低下させ,間質および肺胞への水分漏出を改善させる.また肺・胸郭浮腫の軽減→両者のコンプライアンス改善→呼吸負荷の軽減といった点でも有用である.心不全に対する利尿剤投与は,循環の治療とともに呼吸の治療も行っているわけである.さらにmask-CPAPやhigh-flow nasal cannulaなどで気道内に陽圧を加えると,漏出した水分により潰れた肺胞が拡張しガス拡散も改善させる.これは低酸素血症の改善に有用であると同時に,下記に示すように循環補助としても有効である.
④陽圧の影響
気道内を陽圧にした時の循環への影響を考えてみたい(Fig. 7).
患児の収縮期血圧を70 mmHgとすると,その時の左心室内圧も70 mmHgである.自発呼吸の場合,胸腔内圧は陰圧となるため(単純化するため−10 mmHgとする),左室心筋はベースライン−10 mmHgから70 mmHgの圧を作らなければならない.つまり70−(−10)=80 mmHgの圧を作る仕事をしなければならない.
これに対して陽圧換気の場合,胸腔内は陽圧となるため(同じく単純化のため+10 mmHgとする),左室心筋はベースラインの+10 mmHgから70 mmHgの圧を作る,つまり70−10=60 mmHgの圧を作る仕事をするだけでよい.もちろんこれは右心系への還流に影響の出ない範囲内での話であり,実際にベッドサイドで用いられるのはPEEP10 cmH2O程度までだが,基本的に陽圧換気は左心室に対して循環補助として働くことになる.またあくまで2心室循環の場合であり,右心バイパス系では後述するように別の観点から考えなければならない.
①小児の解剖学的特徴
成人と小児の解剖学的な差異は,気道の形態や胸郭の柔らかさなど多数あるが,最も問題となるのが絶対的なサイズの小ささである.呼吸生理,循環生理を考える時,空気や血液は流体として考えなければならない.複雑な流体力学の解説は専門書に譲るが,流体が管内を通過する時,抵抗RはHagen–Poiseuilleの法則 で表される.
ここでLは長さ,μは粘稠度,rは半径である.
抵抗に大きく影響してくるのが4乗で反比例する半径rであるが,これはあくまで層流の場合である.実際に狭窄が問題となるような状況では,気流は乱流となりDarcy–Weisbachの式に従うため6),半径rの5乗に反比例し,影響はさらに大きくなる.
実際に数値を当てはめて成人と小児で比較してみたい(Fig. 8).
今,成人の気道を半径r=5 mm,小児の気道を半径r=3 mmと仮定する.
小児の気道抵抗/成人の気道抵抗は半径の比の逆数の4乗,すなわち(5/3)4となり約7倍となる.成人の気道の長さが2倍と仮定しても抵抗値は長さに比例するだけであるため,小児の気道抵抗は成人の3倍以上となることがわかる.
〈浮腫の影響〉
さらに問題となるのは変化に対する影響の大きさである.
今,成人の気道r=5 mmに1 mmの浮腫が生じてr=4 mmとなったとする.半径が4/5倍になるので抵抗値はその逆数の4乗,(5/4)4=2.5倍となる(Fig. 9A).
ところが小児の場合,気道(r=3 mm)に1 mmの浮腫が生じてr=2 mmとなると,半径は2/3倍,抵抗値はその逆数の4乗,(3/2)4=5倍となる.実際には乱流となるため抵抗値は5乗に比例,つまり(3/2)5≒7.5倍となる(Fig. 9B).
同じ1 mmの変化でも成人では2.5倍になるところが小児では7.5倍,つまり成人と比較して3倍も変化が大きくなる.小さな変化であっても小児には非常に大きな影響を及ぼすことが理解されよう.
〈死腔の影響〉
絶対的なサイズが小さいと,特に人工呼吸管理中の死腔の影響が無視できなくなる.例として,体重3 kgの患児の人工呼吸管理を考えてみたい(Fig. 10A).
1回換気量24 mL(8 mL/kg),呼吸回数30回/分で換気しているとすると,呼吸器上の分時換気量は24 mL×30回=720 mLとなる.しかし実際にはガス交換に関与しない死腔が存在する.使用しているデバイスにもよるが,参考までに当院で小児に用いている回路の死腔容量を実測したら6 mL,つまり2 mL/kgであった.もともと生理学的死腔が2 mL/kg存在するため,この場合の患児のトータルでの死腔は4 mL/kg=12 mLとなる.呼吸器上は一回換気量24 mL(8 mL/kg)で換気する設定になっていたとしても,実際にガス交換に寄与する肺胞換気量は(24 mL−12 mL)×30回=360 mL/分となる.
さて,この患児のPaCO2が30 mmHgとなったためPaCO2=40 mmHgになるように24 mL×3/4=18 mL/回(=6 mL/kg)へ一回換気量を減らし,分時換気量を18 mL×30=540 mLに設定したとする(Fig. 10B).
ところが死腔は12 mLのまま変わらないため,実際の肺胞換気量は(18 mL−12 mL)×30=180 mL,つまり変更前の半分となる.PaCO2は有効換気量に反比例するため,実際のPaCO2は30 mmHg/0.5となり当初の予定を大幅に超えて60 mmHgとなってしまうだろう.このように一回換気量が小さい小児では,常に死腔の影響を考慮に入れる必要がある.
②小児の生理学的特徴
解剖学的差異に続いて生理学的な差異についても見てみたい.小児の呼吸生理上の特徴として機能的残気量(FRC)が小さい,呼吸数が多い,などが挙げられるが,ここでは呼吸数について考えてみる.
生命維持活動に必要な基礎代謝率は年齢が低いほど大きい,つまり体重当たりの二酸化炭素生産量が増加する.体重当たりの一回換気量は6–8 mL/kgで年齢による変化がほとんどないため,PaCO2を一定に保つためには呼吸回数を増加させて肺胞換気量を増やす必要がある.新生児や乳児が生理的に多呼吸となる7)のはこのためである.必然的に気道を通る気体の流速も早くなるため,上で考察した絶対的なサイズの小ささと相まって,気道狭窄や気管・気管支軟化といった症状が顕在化しやすくなる.さらに小児には,胸郭のコンプライアンスが大きく肺実質のコンプライアンスが小さいといった特徴もあるため,陥没呼吸が生じやすくこれによっても呼吸筋の使用効率が悪くなる8).反対に治療の面からみると,呼吸筋に大きなエネルギーを用いているため,少しの呼吸補助でも大きな効果をもたらすことになる.
続いて小児の特徴に加えて小児循環器疾患の特徴を考えてみる.
小児循環器疾患の特徴として考慮しなければならない点は多数あるが,本稿では体循環と肺循環が異なる,という点に注目したい.
多くの先天性心疾患では何らかのシャントが存在するため,体血流量と肺血流量が異なる.「体血流<肺血流」の場合も「体血流>肺血流」の場合もどちらもあり得るが,いずれにせよ肺循環は呼吸と密接に結びついているため,実際の患者管理にあたっては体循環・肺循環・呼吸の3者を常に考える必要がある.
①肺血流増加型疾患
肺血流増加型心疾患の一例として心室中隔欠損症の患児を考えてみる.
心室間に欠損孔があると左室→右室シャントとなり,肺動脈血流が増加する.肺静脈還流量も同様に増加し,これはそのまま左心房,左心室への容量負荷となる.さらにシャント量が多くなると左室拡張期圧,左房圧,肺静脈圧が上昇する.肺胞レベルで見ると,二心室循環の心不全と同様に毛細血管内静水圧が上昇するため,間質浮腫も増加し,最終的にリンパ系の処理能力を超えると肺水腫となる.治療としては血管内静水圧を下げるために利尿剤や水分制限を行うことになる.また陽圧呼吸も有用である.これらは二心室循環と同様である.しかし酸素投与に関しては,肺血管拡張→シャント量増大→肺血流増加となり肺うっ血がますます増悪するため,基本的に禁忌である.
また肺血流が増加すれば当然肺動脈も太くなるため,拡大した肺動脈によって気管や気管支が圧迫されることがしばしば経験する.特にサイズが小さく呼吸回数の多い小児では,ここまで見てきたようにわずかな変化が大きな影響を及ぼす.先天性心疾患患者の診療においては,循環のみでなく肺循環の変化やそれに伴う気道病変の進行も考慮にいれて治療方針を決定する必要がある.
②Fontan循環
最後に先天性心疾患に特有のFontan循環の呼吸管理について考えてみたい.
Fontan循環においては肺血管抵抗を可能な限り下げることが基本となる.肺血管抵抗を規定する因子は吸入酸素濃度や二酸化炭素濃度など多数あるが9),なかでも肺容積は重要な要素である.肺胞が虚脱するとその一部の血管が虚脱して肺血管抵抗が上昇する.また肺胞虚脱による低酸素によってもその領域の肺血管は攣縮するため,肺血管抵抗は上昇する.これらは肺胞が拡張すれば改善する.反対に過膨張になると,その領域の血管は肺胞に圧迫されるようになり,再び肺血管抵抗は上昇する.この両者の要素の総和がトータルでの肺血管抵抗となるため,Fig. 11のようなU字型カーブを描く.つまり肺容積が大きすぎても小さすぎても,肺血管抵抗は上昇する10).
また二心室循環では陽圧呼吸が循環補助になるが,Fontan循環では基本的に陽圧呼吸で心拍出量が減少する.このためFontan循環では早期抜管の重要性がしばしば強調される11).もちろん循環も呼吸も問題のないケースであれば早期抜管を目指したほうがよいが,上で見てきたように無気肺や肺鬱血をきたしているような症例では,人工呼吸器で適切な圧をかけ適切な肺容量を確保したほうが肺血管抵抗が下がるし,過膨張であれば呼吸器条件を下げたほうが,やはり肺血管抵抗を下げることができる(Fig. 12).Fontan循環=早期抜管,低気道内圧,と単純化するのではなく,症例ごとに個別の判断が求められていることを認識するべきだろう.
小児循環器疾患では体循環・肺循環・呼吸の三者が相互に密接に関係し合っている.循環生理だけ,呼吸生理だけの理解・対応では不十分であり,両者を理解したうえでその相互作用を考える必要がある.小児循環器疾患の診療においては「循環生理を踏まえた呼吸管理,呼吸生理を踏まえた循環管理」が必須であることを強調しておきたい.
利益相反
本論文について,開示すべき利益相反(COI)はない.
引用文献References
1) Shapiro BA, Peruzzi WT, Kozelowski-Templin R: Arterial Oxygenation, in Clinical Application of Blood Gases. Chicago, Mosby-Year Book, 1994, pp33–54
2) Shapiro BA, Peruzzi WT, Kozelowski-Templin R: Respiratory Acid Base Balance, in Clinical Application of Blood Gases. Chicago, Mosby-Year Book, 1994, pp25–32
3) Lumb AB: Distribution of Pulmonary Ventilation and Perfusion, in Nunn’s Applied Respiratory Physiology, 7th ed. Edinburgh, Churchill-Livingstone, 2010, pp119–144
4) Lumb AB: Functional Anatomy of the Respiratory Tract, in Nunn’s Applied Respiratory Physiology. 7th ed. Edinburgh, Churchill-Livingstone, 2010, pp13–26
5) 山下智範,橘 一也:重症心不全患者の呼吸管理.日本小児集中治療研究会(編):小児救命救急・ICUピックアップ2呼吸管理.東京,メディカル・サイエンス・インターナショナル,2018
6) 今井 功:流体力学(物理テキストシリーズ9). 東京,岩波書店,1993
7) American Heart Association: Recognition of respiratory distress and failure, in Ralston M, Hazinski FM, Zaritsky AL, et al (eds): Pediatric Advanced Life Support Provider Manual. American Heart Association. Texas, 2005, pp33–43
8) 松本正太郎:小児の呼吸の特徴,日本小児集中治療研究会編,小児救命救急・ICUピックアップ 2 呼吸管理.メディカル・サイエンス・インターナショナル,東京,2018
9) Stokes MA: Anesthetic and perioperative management, in Lake CL (ed): Pediatric Cardiac Anesthesia. 4th ed, Philadelphia, Lippincott Williams & Wilkins, 2005, pp174–189
10) Simmons DH, Linde LM, Miller JH, et al: Relation between lung volume and pulmonary vascular resistance. Circ Res 1961; 9: 465–471
11) Lofland GK: The enhancement of hemodynamic performance in Fontan circulation using pain free spontaneous ventilation. Eur J Cardiothorac Surg 2001; 20: 114–118, discussion, 118–119