小児心臓手術の麻酔管理
岡山大学病院小児麻酔科
本稿では小児心臓手術の麻酔管理について概説した.前投薬としてはミダゾラムが頻用されているが,その投与量には病態に応じた十分な配慮が必要である.循環を良好に維持するにはできる限り循環抑制のない麻酔薬であるオピオイドを中心とした麻酔管理を行うとともに心仕事を増加させないように管理する.そのためには,先天性心疾患の特徴である短絡血流がある場合は,肺・体血管抵抗を操作し体・肺循環のバランスをとることが重要であるが,体血管抵抗の調整がより効果的である.小児の肺胞は特に麻酔時に虚脱を起こしやすく軽度の呼気終末陽圧の附加,肺胞リクルートメントがその治療・予防に有効である.成人で肺保護に有効であるとされる低一回換気量の小児の肺への効果は定かでない.近赤外線脳酸素モニターは脳酸素需給バランスの破綻の早期発見に有用であるのみならず,循環管理の指標としても重要である.経食道心エコーも手術の評価や循環動態の把握に非常に有用であるが,非侵襲的であることに留意する.
Key words: pediatric cardiac surgery; preoperative management; anesthesia
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術前評価は,心臓血管外科医,循環器小児科医,麻酔科医,集中治療科医を含めて集学的に行う.患者を観察し,チアノーゼの有無(ルームエアでのSaO2),頭頚部の状態,胸郭の変形の有無,四肢の血圧差を確認する.次いで,心不全の徴候を確認する.胸部X線写真,心エコー,心臓カテーテル検査をはじめとする諸検査や,先行した手術術式などから,患者の疾患特異的な解剖と生理についてよく理解する.疾患や先行した手術に特異的な,高頻度に見られる合併症および予定された手術に関するリスクファクターに注意して評価を行う.予定された手術手技,片肺換気の要否,体位を確認しそれらの呼吸・循環動態に及ぼす影響も評価する.心エコーにより得られる情報は非常に多いため,緊急時であっても可能な限り術前の心エコー検査を考慮する.
小児では保護者と患児の分離による不安を軽減し,麻酔導入を容易かつ安全に行うために多くの場合,前投薬として鎮静薬が投与される.前投薬としてはケタミン,トリクロホス,ミダゾラム等が用いられることが多い.ミダゾラムは一般的には0.5 mg/kgを経口投与することが多い1).また前投薬と同様の目的で保護者の同伴入室を行うことがあるが,ミダゾラム0.5 mg/kgの前投薬は保護者の同伴入室よりも優れており2),同伴することでミダゾラム前投薬との相乗効果は期待できないが,保護者の不安は軽減されるとの報告3)がある.激しい体動や啼泣が循環動態に悪影響を与える場合は前投薬による深い鎮静が求められる.一方,深い鎮静により呼吸抑制が生じた場合PaCO2の上昇から肺血管抵抗の上昇を来し結果としてより低酸素血症を悪化させる場合もあり,肺高血圧の合併が見られる場合も注意が必要である.チアノーゼを合併した場合,低酸素への呼吸中枢の反応が低下している4).そのためオピオイドなど呼吸抑制を惹起しやすい薬剤を用いた場合は重症低酸素血症を合併することがある.近年,海外では前投薬として経口または経鼻投与でデクスメデトミジンを用いた報告があり,ミダゾラムと比較しても保護者との分離時の不安の抑制や,覚醒時興奮の抑制,術後鎮痛などの点で優れているとの報告もある5).
あらゆる患児,手術に適した万能の麻酔方法はなく,それぞれの麻酔法の得失をよく考慮し,状況に応じて薬剤およびその容量を選択する.1980年は大量フェンタニルが心臓麻酔法の中心であった.その後,フェンタニルの術中使用量は徐々に抑制されるようになったが,現在でも心臓麻酔におけるオピオイドの有用性は論を待たない.オピオイド単独では完全な健忘を得ることは容易ではないことや血行動態の調節のためにセボフルレンなどの揮発性麻酔薬やミダゾラムなどの静脈麻酔薬が併用される.しかしながら,重篤な症例であるほど比較的高容量のオピイオドを中心にした麻酔法が安全で容易である.
心臓麻酔に頻用されるフェンタニルは多くの報告では,高容量を用いても心収縮力をよく温存するとされ循環動態の安定を得やすい6, 7)ことから小児を含めた心臓麻酔によく用いられる.フェンタニルの誘導体の一つであるレミフェンタニルもフェンタニルと同様にヒスタミンの遊離を起こさず,心筋収縮力にも影響しないとされる8).しかしながら投与速度によっては重篤な徐脈による低血圧を来すことがある.小児に高容量を用いることによって主に徐脈による血圧,心拍出量の低下を来し,アトロピンによっても全ては代償できなかったという報告もあるため注意を要する9).
ミダゾラムは麻酔に置ける鎮静のために頻用されている.循環動態には大きな影響を与えないとされる10)
が,フェンタニルとの併用では比較的大きな循環抑制を示す11).特に新生児,低出生体重児,全身状態が不良な患児では注意を要する.
プロポフォールは血圧低下と徐脈を起こす.量依存性の心収縮力抑制も報告されているが12)臨床的には問題ないことが多く,大きな血圧低下は血管拡張作用が主な原因とされる.この際,肺血管抵抗および肺動脈圧もわずかに低下するので肺高血圧患者への使用には十分な注意が必要である.鎮痛作用がほぼないため鎮痛作用を有する薬剤を併用する.また,長期大量投与によりミトコンドリアの脂質代謝症が原因と思われる高CK血症,ミオグロビン尿,乳酸アシドーシス,治療抵抗性の徐脈,心収縮不全を主な症状とするプロポフォール注入症候群を発症することが知られている13).そのため,小児の集中治療における人工呼吸中の鎮静は禁忌となっているが,小児麻酔においても長期大量投与は避けなければならない.少なくとも投与速度は4 mg/kg/hr以下とし,適切な糖負荷6~8 mg/kg/minを行う14)が投与速度にかかわらず最長でも48時間を越えないようにする.
ケタミンは単独で用いた場合,呼吸抑制は軽度で咽喉頭反射は維持される.そのため,集中治療室での体表面の簡単な外科的処置によく用いられるが,過量投与した場合および静注速度が速い場合には呼吸抑制,無呼吸または舌根沈下が起こることがある.また,咽喉頭反射が維持されているので,喉頭痙攣を避けるため咽喉頭に機械的刺激を与えないよう注意する.交感神経刺激作用があり心筋酸素消費量を増加させる一方,心拍出量,体血管抵抗は維持するとされ,心不全患者の麻酔に有用な可能性がある.しかしながら肺血管抵抗に対する影響はないとするものがある一方,上昇させるとする報告もあるため肺高血圧を合併している患児に用いる場合には注意が必要である15, 16).また,重症心不全で交感神経が過剰に緊張して循環を維持している場合は,ケタミンの交感神経刺激作用はもはや意味をなさず,鎮静作用のみが現れるため血圧の低下が見られることにも注意が必要である.
セボフルランは気道刺激性がイソフルラン,デスフルランに比して最も少なく小児の緩徐導入に適している.収縮力の低下と用量依存性の体血管抵抗の低下を来し血圧低下と心拍数の増加が見られる.心内シャントがある患児に用いてもQp/Qsは変化しないとされる17).覚醒時に興奮状態となる頻度が高いがフェンタニル等の予防投与が有効である.麻酔導入時,右–左短絡のある場合,吸入麻酔薬は効果の発現が遅れ,静脈麻酔薬は早まるが,左–右短絡の影響は非常に少ない17, 18)
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通常の小児麻酔に必要な,心電図,非観血的血圧計,パルスオキシメーター,カプノメーター,中枢温,筋弛緩モニターに加え観血的動脈圧,中心静脈圧,近赤外線脳酸素モニター(INVOS®,NIRO®等),上大静脈血酸素飽和度モニター(PediaSat®),脳波モニター(BISモニター®等),皮膚温,経食道心エコー(TEE)を必要に応じて用いる.
先天性心疾患患児の麻酔では,その解剖学的な理由からモニタリング器機の装着,カテーテルの留置や得られた値の解釈等に通常の直列循環を呈する患児とは異なる特別な注意を要することがある.動脈血酸素飽和度(SaO2)は右–左短絡のある症例ではその増減はQp/Qsの増減の大まかな目安となるが,左–右短絡のある症例ではSaO2の値はQp/Qsの目安にはならない.カプノメーターは右–左短絡が存在するときは死腔効果のため動脈血二酸化炭素分圧を過小評価する19)
.Blalock–Taussig短絡術術後患児では短絡に用いた鎖骨下動脈側での観血的動脈圧の測定は動脈圧を過小評価することがあり,パルスオキシメーターも脈派が探知し難いおそれがあるため同側での使用は控える.短絡術に人工血管を用いた場合でも同様である.左・右鎖骨下動脈の起始異常がある場合は測定している血圧がどの血管の動脈圧を反映しているのかを考慮して動脈圧の測定に用いるべきであるが,術中に結紮・切離される場合や経食道エコーの挿入により血管が圧迫されることがある.両方向性Glenn手術術後の症例では上大静脈圧は肺動脈圧を示し,体心室の拡張終期圧を近似するのは下大静脈圧である.Fontan手術術後の症例では上・下静脈圧は肺動脈圧を示し,体心室の拡張終期圧の測定には外科的に圧ラインを経胸壁的に留置する必要がある.
近赤外線脳酸素モニターは連続的かつ非侵襲的に脳内の酸素需給バランスが予測可能であり需給バランスの乱れを早期に発見し対応することで,2~25%の発症率といわれる20)小児心臓手術の術後脳障害の発症率の低下など神経学的な予後を改善することが期待される.近赤外線脳酸素モニターは機種により測定アルゴリズムや影響を受ける要因,すなわち貧血,頭蓋骨の厚みなどの与える影響の強弱が異なるため絶対値の信頼性が乏しいため絶対値のみならず基準値(麻酔開始すなわち酸素投与前の値が望ましい)からの変化を観察する.成人では絶対値で50%以下,基準値より20%以上の低下が,治療介入の一つの目安とされる21, 22)
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小児では,Norwood手術後,遷延する脳酸素飽和度(rSO2)の低下(rSO2<45%が180分以上)は,術後の頭部MRI異常に関連しているとの報告23)や,小児開心術において経頭蓋ドップラーと近赤外線脳酸素モニターを用い右中大脳動脈の血流速度が50%以下あるいはrSO2が80%以下で治療介入を行うと神経学的予後の改善が観られたとの報告24)や二心室修復術において,人工心肺肺離脱後のrSO2は術後の認知機能低下,MRI異常と関連性があったとする報告25)がある一方,小児心臓手術術後の神経発達障害には手術患者関連因子のほうが影響が大きく,NIRSのpredictive valueは定かではないとする報告もある26).また,上大静脈血酸素飽和度(ScvO2)は全身の酸素需給バランス指標,予後予測因子として用いられているが,rSO2はScvO2との相関が認められており27),全身の循環動態の指標として患児の予後予測に有用である28).また,自動調節能の制御を受け循環動態の変動の影響を受けにくいと考えられるrSO2単独より,交感神経の制御を受け循環動態の変動を鋭敏に反映すると考えられる体部の局所酸素飽和度(somatic rSO2)を同時に測定し,両者の差を用いたほうが予後予測因子としての信頼度が増すとする報告がある29).
現在では小児の術中経食道エコー(TEE)による診断とモニタリングは手術の質を高め予後を改善し余分なコストを削減する上で欠かせないものとなっている.全ての開心術,胸部大動脈手術,その他体外循環を用いる手術,何らかの遺残病変(短絡,狭窄,逆流など)が生じうる手術がTEEの適応となるが,食道病変(気管食道瘻,食道閉鎖など)のあるもの,上部消化管出血,気道・呼吸に問題のあるものは禁忌となる.食道手術術後は相対的な禁忌となるが,術後いつごろから安全にTEEが施行できるかは明らかでないものの,数か月後から数年後より大きな合併症なく施行されているようである.小児開心術にTEEを用いた場合,3~15%に外科的介入に影響を与え,3~7%が人工心肺の再導入がなされている30, 31)
.しかしながらTEEは,低侵襲ではあるが決して非侵襲性のものではなく,1~3%に合併症が起こるとされるが重篤な合併症はまれである32, 33)
.合併症としては上部消化管損傷・穿孔,咽頭痛・嚥下困難,半回神経麻痺,気道閉塞・換気困難(血管輪や上気道異常があるものに多い),低血圧(血管輪,総肺静脈還流異常症に多い),事故抜管がある.プローベの挿入は,とくに新生児等リスクが高い症例では中心静脈圧を含め呼吸,循環のモニタリングを開始した後,血圧,中心静脈圧,胸郭の動き,気道内圧,換気量変化,カプノグラフィーに注意しながら愛護的に挿入する.呼吸・循環になんらかの懸念を生じた場合はプローベの抜去をためらわないことが大切である.また,2歳前後までの患児の経鼻挿管は成人とことなり副鼻腔炎のリスクも高くなく,気管内チューブの固定性がよく事故抜管が少ないと報告されている34, 35)
.TEE使用時の気管内チューブ事故抜管や位置異常を防ぐために有用である可能性がある.
先天性心疾患が成人の後天性心疾患と大きく異なるところは,体血管抵抗と肺血管抵抗のバランスにより循環動態が大きく左右される心臓内外の短絡血流が存在するバランス循環や,通常の直列循環とはことなる並列循環を呈する疾患の存在である.麻酔管理においてはできる限り循環抑制の少ない麻酔法を選択するとともに,体・肺血管抵抗を積極的に操作し,全身への酸素供給を維持しながらできる限り心仕事量を増加させず,可能であれば軽減するように配慮することが求められる.そのためには術中に操作可能な体・肺血管抵抗に影響を及ぼす因子についての知識が必要である.
バランス循環の管理では体血管抵抗と肺血管抵抗のバランスをとることが重要であることが理解されて以来,主に人工呼吸器により肺血管抵抗を上昇させ体血管抵抗に対応させることが行われてきた.人工呼吸器で調整するパラメータでは酸素濃度,平均気道内圧,呼気終末陽圧レベル,分時換気量が肺血管抵抗に影響を与える.酸素濃度が低下することで肺血管が収縮することは低酸素性肺血管攣縮(hypoxic pulmonary vasoconstriction; HPV)という現象でよく知られている.バランス循環を呈する場合,低酸素を吸入することで濃度依存的に肺血管抵抗は上昇し,体血管抵抗は低下するためその結果,Qp/Qsは低下する36).動脈血二酸化炭素分圧の上昇,アシドーシスは脳血管などは拡張させるが,肺血管は収縮させる.さらにアシドーシスに傾くほど低酸素による肺血管抵抗の上昇を助長する37).動脈血二酸化炭素分圧を上昇させるためには,低換気,呼吸回路への死腔の追加等が行われる.より積極的に血管抵抗を管理しQp/Qsを改善するためには,吸入気に窒素を混合した低濃度酸素を吸入させたり(低濃度酸素吸入療法),吸入気に二酸化炭素ガスを混合したりすること(二酸化炭素吸入療法)が行われる.二酸化炭素吸入療法では呼吸性アシドーシスによる効果のみならず,低濃度酸素吸入による効果により肺血管抵抗の上昇が見られる.これらの治療法を鎮静下人工呼吸中の左心低形成症候群患児に用いたところ低濃度酸素吸入療法(FIO2 17%)も,二酸化炭素吸入療法(FICO2 2.7%)ともにQp/Qsを3.5から2.5に有意に低下させた.このとき低濃度酸素吸入療法ではQp/Qsの低下にもかかわらずおそらく動脈血酸素飽和度の低化のため全身への酸素需給バランスは改善されなかったが,二酸化炭素吸入療法では酸素需給バランスも改善されたと報告されている38).Norwood術後患児を対象とした研究では二酸化炭素吸入療法はQp/Qs引いては酸素需給バランスを改善する.これは,二酸化炭素吸入により肺血管抵抗が上昇したからではなく,体血管とくに頭部の血管拡張による体血管抵抗の低化によると考えられ,このとき腹部臓器への酸素供給が損なわれている可能性があると報告されている39).肺容量が機能的残気量より大きくなるにつれ,拡張した肺胞周囲の毛細血管が圧迫され,肺血管抵抗は上昇する.また,機能的残気量より小さくなるにつれ無気肺から肺胞外血管の虚脱が起こり,HPVにより周囲の血管の収縮が起こり肺血管抵抗は上昇する.つまり,肺容量と肺血管抵抗の関係は機能的残気量あたりを最低点とするU字型となる40).そのため,肺血管抵抗を高く保つには平均気道内圧,PEEPを高く保つことが有効である.また,直接肺血管径を左右するものではないが,血液粘度(ヘモグロビン濃度)を上昇させることで肺血管径を減少させたのと同様の効果が得られる41).ただし,過度のヘモグロビン上昇は過粘稠度症候群による血栓症や後負荷増大による心不全を合併する可能性があることに注意する.
一方,肺血管を拡張するためには高い酸素濃度で軽度過換気にして動脈血二酸化炭素分圧を下げ,アルカローシスで管理する.また,前述のように肺血管抵抗を低く保つには呼気時にも機能的残気量を維持するために軽度のPEEPをかけておく.血管拡張薬では一酸化窒素,ホスホジエステラーゼIII(phosphodiesteraseIII: PDEIII)阻害薬,プロスタサイクリン,ニトログリセリン等が用いられる.投与法は煩雑であるが,肺血管選択性が強く効果の高い一酸化窒素が頻用される.プロスタサイクリン,PDEIII阻害薬は血管選択性が低く(後述)体血圧の低下に注意して用いるが,必要に応じてノルエピネフリン等の併用を行う.その他の肺血管拡張薬としてPDE IV阻害薬やエンドセリン受容体拮抗薬があるが経口薬のみであり麻酔中,術後早期には使用しにくい.
当初は,左–右シャント症例では肺血管抵抗を増加させて体・肺循環のバランスを取ることに主眼がおかれてきた.しかしながら,現在では並列循環を示す単心室症例等で循環を安定させるには体血管抵抗を低下させることが重要であることが認識されている.体肺動脈シャントによるNorwood術後患児では,肺血管抵抗は術後有為な変化はなく,体血管抵抗には有意な変化が見られ,術後の酸素運搬量(DO2)は肺血管抵抗ではなく体血管抵抗と有為な逆の相関があったと報告されている42).そして,この後負荷軽減療法にフェノキシベンザミンが有効で,血行動態が安定し術後早期の循環虚脱のリスクが軽減すると報告されている43).
体血管抵抗に影響を及ぼす因子には肺血管抵抗と同様に吸入気酸素濃度,動脈血二酸化炭素分圧,血液酸塩基平衡が挙げられる.しかしながら肺血管抵抗に及ぼす影響とは異なり,吸入器酸素濃度が低くなれば体血管抵抗は低下し,動脈血二酸化炭素分圧の上昇,呼吸性アシドーシスなどによるアシデミアでも同様に体血管抵抗は低下する.このように吸入気酸素濃度,動脈血二酸化炭素分圧,血液酸塩基平衡は肺血管抵抗のみならず体血管抵抗にも影響を及ぼすが,その程度は小さい.より積極的に体血管抵抗を変化させるには血管収縮薬あるいは血管拡張薬を用いることが多い.心臓手術術後には,心機能低下,低心拍出量症候群,体外循環,超低体温循環停止等の影響により交感神経の緊張が見られ,体血管抵抗は高くなっていることが多いため血管収縮薬を用いる頻度は低く,血管拡張薬を用いる頻度が高い.実際に用いられる薬剤としてはPDEIII阻害薬のミルリノン,オルプリノン,一酸化窒素ドナーのニトロプルシッド,α受容体遮断薬のフェントラミン,クロルプロマジン,フェノキシベンザミン等が用いられる.血管拡張薬はその程度は様々であるが肺動脈への拡張作用も有するためできる限り体動脈への選択性が高いと考えられる薬剤を使用するほうが循環動態への薬剤の影響を予想しやすい.ミルリノンは,陽性変力作用と血管拡張作用を併せ持つ薬剤で小児開心術後によく用いられる.血管拡張作用は0.5 mcg/kg/minの投与量で体血管抵抗を30%低下させると同時に肺血管抵抗を25%低下させたとの報告があり44),血管拡張作用の血管選択性は乏しいと考えられる.一方,オルプリノンはミルリノンに比較して陽性変力作用は弱いが,血管拡張作用はより強いとされる.VSD患児を対象とした報告で20 mcg/kgの単回投与により,肺血管抵抗には有為な変化は見られなかったが,体血管抵抗は31%低下したとの報告45)もあり,血管拡張作用は体血管に選択的である可能性がある.ニトロプルシッドは,非特異的な血管拡張薬で動脈に若干有意であるが,静脈の拡張作用も有する.左心低形成症候群のNorwood手術術後によく使用されているが46),体血管に対する選択性は少ないようでイヌを用い7 mcg/kg/minを投与したところ肺・体血管抵抗をともに約25%低下させたという報告47)やイヌにセロトニンを投与した肺高血圧に対し20 mcg/kg/minを投与したところ肺・体血管抵抗をともに約50%低下させたという報告48)
がある.フェノキシベンザミンは長時間作用性の非選択的なα1・α2受容体遮断薬で強力に末梢血管を拡張させる.Norwood手術術後に用いると循環虚脱のリスクを軽減できるとする報告49)もあるが,本邦では発売されていない.そのため,フェノキシベンザミンの代替としてα受容体遮断作用のあるクロルプロマジンを使用することもある.
体血管抵抗を上昇させるためには,α刺激作用のあるエピネフリン,ノルエピネフリン,フェニレフリン,V1受容体を介するバゾプレッシンを用いる.エピネフリンはα1α2, β1β2受容体刺激作用を持ち低容量ではβ受容体刺激作用が主であるが用量をあげるとα受容体刺激作用が加味されてくる.またノルエピネフリンは強力な末梢血管収縮作用をもち,体・肺循環両者に作用する.フェニレフリンは純粋なα1受容体刺激薬で心臓への直接の刺激作用はない.この2つの薬剤は肺血管より体血管に対する作用がより強い50)
.バゾプレッシンはV1受容体刺激を介した末梢血管収縮,血圧上昇効果がある.肺血管においては低用量ではV1受容体を介して血管内皮細胞から一酸化窒素を放出させ血管拡張を惹起するとの報告51)やヒトの摘出標本で撓骨動脈には収縮作用を示すが肺動脈には示さないとする報告52)などから,少なくとも低容量では体血管に比べ肺血管収縮作用は少ないと思われる.副作用である心機能抑制,低ナトリウム血症に注意する.
小児の心臓は,前負荷増大に対する反応に乏しく心予備能が少ない.コンプライアンスが低く,一回拍出量が限られているため心拍出量は心拍数に依存している.また,後負荷の増大に影響を受けやすく,成人に比して収縮力は未発達で,収縮力は細胞外カルシウム濃度に強く依存している.そのため,心拍出量を確保するためにまず,必要に応じてペースメーカーを用いる等,心拍数を正常から正常上限,場合によってはそれ以上に維持するとともに積極的にカルシウム製剤を投与し血中カルシウム濃度を正常上限に維持する.その上で陽性変力薬を用いるが,後負荷増大を避けるため血管拡張作用をもち,可能であれば拡張能を改善するものが良いと考えられる.そのため,ドブタミン,ミルリノン,オルプリノンなどPDEIII阻害薬,カルシウムセンシタイザーであるレボシメンダンが第一選択となるがレボシメンダンは本邦では使用できない.ドブタミンは一回拍出量の増加と心室充満圧,体血管抵抗の減少をもたらすが,高度な頻脈や心筋酸素需要を増加させる.ミルリノンはドブタミン以上に心室充満圧,体血管抵抗の減少をもたらし,心筋拡張能を改善する53).そのため,ファロー四徴症など心筋肥大がある症例に適していると考えられる.通常,初期負荷を行わずに持続投与を開始するが,通常の使用量でも頻脈性不整脈のリスクは高くなる.小児開心術後にミルリノンを0.75 mcg/kg/minで用いれば低心拍出量症候群の発生リスクを低下させたとの報告がある54).しかしながら,現在のところドブタミン,レボシメンダンと比較して死亡率,低心拍出量症候群発生率に有意差は見られない55).レボシメンダンは,従来のドブタミン,PDEIII阻害薬などが細胞内カルシウム濃度の上昇を介して陽性変力作用を発揮するのに対し,心筋蛋白のカルシウム感受性を高めることでその作用を発揮するため細胞内カルシウム濃度の上昇に伴う心筋カルシウム過負荷,不整脈の発生,酸素消費量の増大を回避しながらの陽性変力作用が期待できる.その作用機序からは拡張機能に対する影響が危惧されるが,in vivoでは拡張機能も改善する56).
第二選択としては状況に応じてノルエピネフリン,エピネフリン,ドパミン,バゾプレッシン等を用いるが,症例がバランス循環を呈する場合は肺循環と体循環に対する作用の選択性に注意して用いる(前項参照).また,Norwood術後患児で投与していたドパミンを中止したところ心拍出量,一回拍出量,酸素供給量は減少せず,かえって投与中止により酸素消費量が有意に低下し,有意に酸素抽出率も改善したとの報告がある57).カテコラミンには脂肪細胞を刺激して酸素需要の増大と引き換えに熱産生を促す作用がある.また未熟な心筋では陽性変力作用薬に対する心収縮力の増大も限られているため陽性変力作用薬によって酸素供給量を増加させようとしてより酸素消費量を増加させ酸素需給バランスをかえって悪化させることがあることに注意を要する.また,患児が並列循環を示す場合,陽性変力作用薬投与等による心拍出量の増加は必ずしも体循環への血流増加,酸素運搬量の増加につながらず,肺循環への血流増加から酸素需給バランスを悪化する可能性があることに留意する.
小児では活発な代謝活動を反映して酸素消費量が乳児6~8 mL/kg/m,幼児5~6 mL/kg/minと成人の2~3倍となっている.一方,無呼吸時の酸素供給元である機能的残気量(FRC)は成人の約半分と小さいが,仰臥位では腹部臓器による横隔膜の圧迫の影響でさらに小さくなる.また,頻呼吸,呼気時の声門の狭小化などのFRCを維持するための代償作用は麻酔薬の投与で阻害されFRCはさらに減少する58).この,麻酔導入によるFRCの低下も成人に(覚醒時の0~18%)比して小児ではより大きい(35%)59).これらのことから,小児は麻酔導入時のような無呼吸時には,十分な前酸素化を行っても乳児では約2分で動脈血酸素飽和度は90%まで低下するとされ60),成人に比して極短時間のうちに低酸素血症となる.もちろんチアノーゼを持つ患児ではさら無呼吸が許容される時間は短い.十分な気道の評価と迅速で確実な麻酔導入,気管挿管が求められる.高肺血流により高濃度酸素が好ましくない症例でも高濃度酸素の心機能に及ぼす影響と無呼吸可能時間を延長する利点の得失を十分顧慮し,必要かつ心機能が許せばその使用をためらわない.乳児の末梢気道は絶対径が細く,気道のコンプライアンスが高いうえに気道周囲の組織が気道の開存を支持する力も弱い.さらに,前述のようにFRCが小さく,また小児ではクロージングキャパシティが小さいため小児,特に全身麻酔下では肺の虚脱が起きやすい.無気肺の形成は酸素化の障害や肺障害を惹起したり,肺血管抵抗への影響を介して循環にも影響を及ぼすことがあり,呼吸と循環の関連のより密接な小児開心術では特にその影響が大きい.筋弛緩薬投与や純酸素吸入による全身麻酔下のFRC低下,無気肺の予防には6 cm H2O程度のPEEPをかけることが有効とされる61).また,開心術中に8 cm H2OのPEEPに加え最高気道内圧(PIP)40 cm H2Oの肺胞リクルートメントを5呼吸行うことで術後のハイコンプライアンス,酸素化を改善したとの報告62)や術後15 cm H2OのPEEPに加えPIP 40 cm H2Oの肺胞リクルートメントを10呼吸行うことで術中の無気肺が治療できるとする報告63)がある.これらのことから,麻酔中は6 cm H2O程度のPEEPとPIP 40 cm H2Oの肺胞リクルートメントを行うことが望ましいと考えられる.成人ではPEEP,肺胞リクルートメントに加え低一回換気量とすることが術中の肺保護に有効とされる.小児では成人に比して肺コンプライアンス(Cl)は低く,胸郭コンプライアンス(Ccw)は非常に高い.成人ではClとCcwはほぼ1 : 1であるが,乳児では1 : 4程度とされ気道内圧はより肺に影響を及ぼすと考えられるため低一回換気量として気道内圧を制限することは小児でも有効であるとも考えられる.しかしながら,小児で低一回換気量を用いることは,前述のように肺胞虚脱を起こしたり,高二酸化炭素血症を合併する可能性があり,良質なエビデンスもないためその有効性は明らかでない.小児心臓麻酔では前述のように呼吸管理は循環管理の大きな一つの手段として用いられることが多く,必ずしも肺保護的な呼吸管理が術中管理に置いて優先されるべきではなく個々の症例に応じた管理が求められる.
本論文について開示すべき利益相反(COI)はありません.
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