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特定非営利活動法人日本小児循環器学会
Pediatric Cardiology and Cardiac Surgery 35(4): 228-237 (2019)
doi:10.9794/jspccs.35.228

Review

特集「日本小児循環器学会第15回教育セミナー」

胎児期に先天性心疾患出生後の重症度をどう評価する?

1市立豊中病院小児科

2大阪母子医療センター小児循環器科

発行日:2019年11月1日
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近年では胎児心エコー検査による先天性心疾患(CHD)の診断例が増加している.日本の胎児心エコー検査は,胎児心スクリーニングである「レベル1」と胎児心精査である「レベル2」に分けられ,小児循環器医は主に「レベル2」胎児心エコー検査を担っている.そしてレベル2胎児心エコー検査による診断スキルが上昇した結果,診断ばかりでなく疾患の「重症度の評価」まで求められる時代となった.重症度の評価としては,1. 疾患名での重症度分類と,2. 疾患ごとでの重症度判定,とに分けられる.1については,AllanLDによって胎児CHDを1–10の重症度に分けた分類スケールや,塩野らによる胎児心臓トリアージ表が参考になる.2については,それぞれの疾患群の中で異なる重症度を評価するためのポイントの認識や計測が必要となる.小児循環器学の中でも胎児心臓病学を学び,レベル2胎児心エコー認証医となるにはこのような重症度の評価を理解しておくことが重要である.

Key words: prenatal diagnosis; congenital heart disease; fetal echocardiography; severity

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