積極的にPrimary Norwood手術を選択した治療戦略でのFontan手術到達への手術成績の検討
1 北里大学心臓血管外科
2 和歌山県立医科大学心臓血管外科
3 北里大学小児科
背景:左心低形成症候群(HLHS)では近年初回に両側肺動脈絞扼術が姑息術として行われるようになったが,遠隔期の問題が指摘されている.初回手術として積極的にNorwood手術を行い,Fontan手術に至る中期遠隔成績と危険因子を解析した.
方法:2004年10月から2014年5月までにHLHS等の症例に対しNorwood手術を受けた連続する16名に対し後方視的解析を行った.
結果:1例を除く15例に初回Norwood手術を行った.Norwood手術後1年生存率は69%,3年生存率は56%であり,遺伝子異常(p=0.037),Heterotaxy(p=0.026)が死亡の危険因子であった.BCPS後1.0±0.5年で,全例がFontan手術に到達した.
結論:初回Norwood手術は遺伝子異常やHeterotaxyを除き有効な治療戦略であった.同病態への治療方針は再考の余地がある.
Key words: Norwood operation; Hypoplastic Left Heart Syndrome; Fontan operation; congenital heart disease
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