アメリカでの小児重症心不全医療の現状Current Status of Treatment for Advanced Heart Failure of Children in the United States
東京大学医学部附属病院心臓外科Department of Cardiac Surgery, The University of Tokyo Hospital ◇ Tokyo, Japan
アメリカでは年間約400例以上の小児(18歳未満)に対する心臓移植が行われており,近年増加傾向にある.UNOSによる臓器配分システムが整備されており,医学的緊急度,体格,血液型,待機期間などに応じてコンピュータによって適切なレシピエント候補のリストが決定される.移植リスト登録後,移植までの待機期間は概ね2~3か月程度である.移植後の生存率は徐々に改善しており,近年では5年生存率は80%前後である.移植適応となる疾患で最も多いのは拡張型心筋症であるが,4割を先天性心疾患が占めており,その多くは単心室疾患で,フォンタン手術後の移植も増加傾向にある.ドナーの脳死の原因としては交通事故が最も多いが,虐待による脳死も含まれている.2011年にFDAによって小児用体外式VADのEXCORが承認されてからは,EXCOR装着後の移植も増加し,その成績は良好である.また,小児に使用可能な植込み型VADの開発も進んでいる.
In the United States, approximately 400 pediatric heart transplants are performed each year. When a deceased organ donor is identified, the UNOS’ computer system generates a ranked list of transplant candidates based on blood type, medical urgency, waiting time, expected benefit, geography, and other medical criteria. The average waiting time is approximately 2–3 months. The survival rate after the transplant is improving and the 5-year survival rate after the transplant is approximately 80%. Dilated cardiomyopathy is the most common indication for the transplant, but approximately 40% of the cases are with congenital heart disease, and transplantation after Fontan failure has been increasing recently. The most common circumstance of brain death is a motor vehicle accident, but unlike Japan, child abuse is also included. After the approval of the Berlin heart EXCOR in 2011, the number of patients with VAD is increasing and the results are excellent. There are some promising pediatric implantable VADs in the market and in preclinical trials.
Key words: pediatric heart transplant; heart failure; pediatric ventricular assist device
© 2017 特定非営利活動法人日本小児循環器学会© 2017 Japanese Society of Pediatric Cardiology and Cardiac Surgery
1967年のKantrowiczによるEbstein病の乳児に対する初の心臓移植1),に始まり,アメリカは成人のみならず小児の心臓移植においても世界的に中心的な役割を果たしてきた.近年では機械的補助循環の導入に伴って,重症心不全の治療は多角的な広がりを見せている.本稿ではアメリカにおける心臓移植のシステム,その成績やドナー,機械的補助循環の役割などについて概説する.
アメリカでは,移植用臓器の斡旋を統括する米国の民間非営利団体である全米臓器配分ネットワーク(UNOS; United Network for Organ Sharing)が臓器提供者および待機患者の情報を一元的に管理し,臓器を公正に配分している.UNOSは1984年に設立され,連邦政府の委託を受けて臓器調達移植ネットワーク(OPTN; Organ Procurement and Transplantation Network)を運営しており,移植に関する詳細なデータが公開されている(https://optn.transplant.hrsa.gov/).OPTNのデータによると,2013年,2014年,2015年の小児(18歳未満)の心臓移植はそれぞれ,404例,404例,456例であり,近年増加傾向にある.
心臓移植待機患者のマッチングのための登録情報としては,1)体格,2)血液型,3)医学的緊急度(status),4)居住地,5)待機日数があり,ドナーが現れた際に,これらの情報に基づいてコンピュータによって適切なレシピエント候補のリストが決定される.UNOSではアメリカ全体を11のregionに分けているが,心臓移植と肺移植の場合は虚血時間がより重要なので,regionではなくドナーの発生した病院とレシピエントのいる病院の距離が考慮される.ドナーが18歳以下の場合にはレシピエントも18歳以下の小児が優先される.
Statusは日本と若干異なり,1A, 1Bおよび2に分類される.18歳以下の小児の場合の条件をTable 1に示す(OPTN資料より抜粋).Status1Aは,1)人工呼吸,2)IABP,3)動脈管依存性肺循環または体循環,4)血行動態的に有意な先天性心疾患,複数または多量の強心剤の静脈投与(Table 2),5)機械的補助循環の使用などが条件となっている.また,Status1Aは14日ごとの再承認が必要である.
Pediatric Heart Status 1A Requirements |
---|
1. Requires continuous mechanical ventilation and is admitted to the hospital that registered the candidate. |
2. Requires assistance of an intra-aortic balloon pump and is admitted to the hospital that registered the candidate. |
3. Has ductal dependent pulmonary or systemic circulation, with ductal patency maintained by stent or prostaglandin infusion, and is admitted to the transplant hospital that registered the candidate. |
4. Has a hemodynamically significant congenital heart disease diagnosis, requires infusion of multiple intravenous inotropes or a high dose of a single intravenous inotrope, and is admitted to the transplant hospital that registered the candidate. |
5. Requires assistance of a mechanical circulatory support device |
Pediatric Heart Status 1B Requirements |
1. Requires infusion of one or more inotropic agents but does not qualify for pediatric status 1A. |
2. Is less than one-year-old at the time of the candidate’s initial registration and has a diagnosis of hypertrophic or restrictive cardiomyopathy. |
Pediatric Heart Status 2 Requirements |
If the candidate is less than 18 years old at the time of registration and does not meet the criteria for pediatric status 1A or 1B but is suitable for transplant, then the candidate may be assigned pediatric status 2. |
Requires infusion of a single high dose inotrope: |
---|
・Dobutamine greater than or equal to 7.5 µg/kg/min |
・Milrinone greater than or equal to 0.50 µg/kg/min |
・Dopamine greater than or equal to 7.5 µg/kg/min |
・Epinephrine greater than or equal to 0.02 µg/kg/min |
18歳未満の小児における心臓移植の待機期間の中央値をTable 3に示す.待機期間はどの年齢層も概ね数か月というところであり,日本の現状とはかなり異なる.後述するように,2007年から2010年にかけて行われたアメリカにおけるEXCORの臨床治験でも,2か月以内に約半数以上の患者が心臓移植に到達している2).これは日本の現状では考えられないことである.
Age | Waiting time (median) |
---|---|
<1 Year | 77 days |
1–5 Years | 81 days |
6–10 Years | 63 days |
11–17 Years | 62 days |
Time on wait list | % |
<30 days | 36.3 |
31–60 days | 20.3 |
61–90 days | 12.3 |
3–6 months | 17.3 |
6–12 months | 9.4 |
1–2 years | 3.3 |
2–3 years | 0.5 |
3+ years | 0.6 |
Pediatric Heart Transplant Study(PHTS)によると,小児心臓移植の生存率2000~2004年に手術を受けた小児での5年生存率は76%,2005~2009年では83%と,近年改善してきている3)(Fig. 1).
また,International Society of Heart and Lung Transplant(ISHLT)のデータによれば,年齢別では,移植手術後早期では1歳以下の群が最も死亡率が高いが,術後1年を生存したなかで比較すると,逆に1歳以下の群が最も生存率が高い4)(Fig. 2).死亡の原因としては,グラフト不全が最も多く(28%),多臓器不全(17%),急性拒絶(12%),感染(10%),脳血管障害(9%)が続く4)(Table 4).また,1年内死亡の術前リスクファクターとしては,再移植が最もハザード比が高い(HR 2.4).また,次第に頻度は減少しているものの,術前のECMOも有意なリスクファクターであり,特に1歳未満の患者で顕著である(HR 2.3).その他,術前の透析(HR 2.2),先天性心疾患に対する心臓移植(HR 1.6)などが有意なリスクファクターとして挙げられている.
Cause of death | % |
---|---|
Graft failure | 28.0 |
Multisystem organ failure | 16.6 |
Acute rejection | 12.2 |
Infection | 9.7 |
Cerebrovascular | 9.1 |
Pulmonary | 7.3 |
Technical | 4.1 |
Coronary artery vasculopathy | 2.4 |
アメリカにおける2000~2002年,2010~2012年の小児心臓移植のレシピエントの年齢層,現疾患などをTable 5に示す.アメリカでは先天性心疾患に対する心臓移植が約4割を占めている.ISHLTからの報告でも同様の傾向であるが,特に1歳未満の患者において先天性心疾患の占める割合が高くなっている(Fig. 3).
Level | 2000–2002 | 2010–2012 | |||
---|---|---|---|---|---|
N | % | N | % | ||
Age | <1 | 208 | 24.9 | 322 | 29.2 |
1–5 | 219 | 26.3 | 254 | 23.1 | |
6–10 | 115 | 13.8 | 157 | 14.3 | |
11–17 | 292 | 35 | 368 | 33.4 | |
Primary cause of disease | Congenital defect | 357 | 42.8 | 477 | 43.3 |
Dilated myopathy: idiopathic | 269 | 32.3 | 316 | 28.7 | |
Restrictive myopathy: idiopathic | 50 | 6 | 49 | 4.5 | |
Dilated myopathy: myocarditis | 20 | 2.4 | 49 | 4.5 | |
All others | 138 | 16.5 | 210 | 19.1 | |
Patient on VAD | No | 774 | 92.8 | 880 | 79.9 |
Yes | 60 | 7.2 | 221 | 20.1 | |
Transplant history | First transplant | 773 | 92.7 | 1027 | 93.3 |
Subsequent | 61 | 7.3 | 74 | 6.7 |
OPTNの報告によると,2010~2012年の統計では,小児に対する心臓移植のうち,特発性拡張型心筋症が28.7%,拘束型心筋症,心筋炎後拡張型心筋症がそれぞれ4.5%を占めている(Table 5).
拡張型心筋症は心臓移植の適応となる最も多い疾患であり,多くが特発性である(81%)5).移植にリストされてから移植に至るまでに死亡する患者が約10%あり,心臓移植前の死亡のリスクとしては,挿管呼吸管理,ECMO,不整脈が挙げられている.10年生存率は72%であり,移植後死亡のリスク因子としては,人種(African-American),高年齢,心臓移植前の呼吸管理時間,ドナー心の虚血時間などがある.
拘束型心筋症では収縮能は比較的保たれるものの,拡張型心筋症に比べて肺高血圧問題となることが多い.どの程度の肺高血圧があれば,心臓移植の適応から除外するか,あるいは心肺同時移植を考慮すべきか,という点に関しては議論があり,必ずしも一定の見解はない.一般的にはPVRIが6 WU・m2前後を基準とされているが,Chiuらは拘束型心筋症も含めた158例の心筋症に対する心臓移植の分析において6),PVIRが9 WU・m2以下の症例では早期死亡のリスクにはならず,9 WU・m2以上の症例でも30日死亡は21.1%であったとして,PVRIが6 WU・m2というのは低すぎる基準であるとしている.また,拘束型心筋症では心内腔が狭小化していることからVADの装着も困難なことが多い.Zangwillらによる拘束型心筋症の145例の小児の報告によると7),心臓移植のリストに登録されてから1年以内の予後は,81%が移植に到達,9%が移植前に死亡している.死亡症例のうち,20%は突然死である.移植に到達した患者の10年生存率は63%である.
1980~1990年代にかけては,HLHSなどに対する初回手術としての心臓移植は稀ではなかったが,Norwood手術の成績が向上し,またドナーが恒常的に不足している現状では,初回手術としてHLHSに対して心臓移植が行われる症例は稀であり,Norwood手術とGlenn手術の間のinterstageで行われる心臓移植が増加している.しかしながら,同世代の心筋症やNorwood手術を受けていないHLHS,他の先天性心疾患と比べると成績は悪い.
Voellerらによると8),Washington Universityで24年間に行われた307例の小児に対する心臓移植のうち,173例(57%)が先天性心疾患であり,その中の80%が単心室疾患であった.また,先天性心疾患症例のうち,近年(2002~2009年)最も多かったのは単心室疾患に対する姑息術後およびフォンタン手術後の患者であった.全症例中,最も成績の良好だったのは心筋症の群で,最も成績が不良だったのは,これら単心室循環術後の群であった.フォンタン手術後の移植適応は主に,1)心機能はある程度保たれているがフォンタン循環が成立していないもの(Preserved Ventricular Function, PVF),2)心機能が低下しているもの(Impaired Ventricular function, IVF)の二つの群に分けることができる.2016年に報告されたMillerらの論文では9),フォンタン後の心臓移植を1995~2008年のearly era(早期群)と2009~2014年のcurrent era(近年群),PVF群,IVF群に分け,分析を行っている.患者は47例で,27例が早期群(PVF 13例,IVF 14例),20例が近年群(PVF 12例,IVF 8例)であった.PVF群にPLEが多い傾向にあった.また,近年群ではAPCに対するコイル塞栓術がより多くなされている傾向にあった(80% vs 28%, p<0.01).早期群ではPVFでよりグラフト不全が認められたが(77% vs 36%, p<0.05),この傾向は近年群では認められなかった(42% vs 75%, p=0.20).全体として,1年生存率は早期群(63%)から近年群(9–%)に改善しており,近年ではフォンタン手術後の移植患者の成績も他の適応の患者とも遜色ない結果となっている.その理由としては,近年ではAPCの塞栓による容量負荷の軽減,術前のCTなどによる画像評価の向上,術後の炎症に伴う異常な血管拡張による低血圧の認識とそれに対する積極的な介入(特にvasopressinの使用),これら周術期管理の改善などによるものと考えられている.Mitchellらのフォンタン手術後の15例の報告では10),フォンタン手術後,心臓移植の適応となる原因で最も多いのは心機能低下群(平均EDP 12.5 mmHg)であった.11例はフォンタン手術後1年以上経ってから移植となった症例であった.在院死亡率は7%,遠隔死亡が1例,再移植が1例,移植後,8例で平均肺動脈圧が18 mmHg以上へ上昇した.これらの変化はフォンタン手術後1年以上経った移植症例で顕著であった.これらから,フォンタン循環では心臓移植前には数値に現れない軽度から中等度の肺血管障害が存在するということが示唆されている.その原因として,フォンタン循環では心拍出量の低下や静脈圧の上昇など,正常循環とは異なった要素が絡まりあうため,肺血管抵抗や肺動脈圧などから本来の肺循環の状況を適切に判断するのが困難であるのかもしれない.
以上に述べたように,先天性心疾患に対する移植は困難を伴い,成績も不良であったが,その成績は時代を追うごとに改善してきており,一部の施設では他の適応と遜色のない成績を示しているものもある.
日本においては,2009年の法改正によって15歳未満の脳死下臓器提供が可能となったが,2015年12月末現在で日本全体における提供数は10例となっており,年間数例程度というのが実情である.
一方,アメリカでは年間約500例程度の小児(18歳未満)の脳死からの臓器提供がある.2011~2015年までの脳死の原因をTable 6に示す.
Year | 2015 | 2014 | 2013 | 2012 | 2011 |
---|---|---|---|---|---|
Total | 526 | 514 | 490 | 464 | 474 |
Mortar vehicle accident (MVA) | 123 | 123 | 119 | 106 | 118 |
Natural Causes | 105 | 93 | 94 | 87 | 70 |
Non MVA | 80 | 75 | 69 | 64 | 75 |
Child abuse | 75 | 67 | 51 | 62 | 61 |
Suicide | 50 | 58 | 57 | 52 | 48 |
Homicide | 35 | 29 | 37 | 37 | 46 |
None of the above | 58 | 69 | 63 | 56 | 65 |
最も多いのは交通事故で約2割を占めている.その他,病死などが続くが,虐待による脳死による臓器提供も15%程度を占めている.アメリカでは虐待は脳死臓器提供の除外条件となっていないというところが日本と大きく異なる.日本において虐待による脳死臓器提供が認められていないのは,もともと脳死の診断そのものが移植のための臓器提供を前提としてはじめて脳死の診断がなされる,ということ関連している.臓器提供を行うかどうかの判断に際し,虐待を行った親には患児の代弁者としての権利がなく,それゆえ,脳死の診断,臓器提供も不可能であると考えられることが,虐待児からの脳死臓器提供を行わない理由であるという理由による.しかし,実際には虐待が絶対に行われていないかどうかの判断は現場では難しいことも多く,また,これによって,救われる可能性のあるレシピエント側の命も失われてしまうとも考えられる.これらは非常にセンシティブな問題ではあるが,これからも考えていかなければならない問題である.
前述したように,アメリカにおいては,小児の平均移植待機期間は約2~3か月であるが,約3割以上は登録から1か月以内に移植に到達しており,場合によってはECMOで待機する,ということも不可能ではない.しかし,心臓移植前にECMOによる補助が必要になる患者の成績は不良である11).そのため,2011年,FDAによってBerlin Heart EXCORが承認されてから,小児重症心不全に対するVADの使用が増加している.
UNOSのデータを利用し,2004年6月~2014年6月までに行われた18歳以下の心臓移植の患者を分析したBryantらの報告によると12),術前にEXCORを装着した358名の患者と術前に機械的補助循環を要しなかった358名の患者をマッチさせた群との比較において,心臓移植後の生存率に2群の間で差はなく,30日,1年,5年生存率はEXCOR群で94%,90%,72%,補助循環なしの群で98%,91%,77%(p=0.160)であった.FDAの治験でも明らかとなったように,これは術前にECMOが必要となった患者群と比べると極めて良好な成績である.
また,植込み型補助人工心臓のHeartware HVADは体表面積0.7 m2程度の小児においても良好な成績を収めており13),また,同じく植込み型補助人工心臓であるJarvik infant 2015が現在,前臨床段階の治験を行われており14),これらの植込み型補助人工心臓もこれからその使用が増加していくものと思われる.
2008年,国際移植学会において,「移植が必要な患者の命は自国で救える努力をすること」という主旨のイスタンブール宣言が出されたことで,海外渡航移植に頼っていた日本でも臓器移植法の改正の必要に迫られ,2009年に改正臓器移植法が成立した.これによって法律上は小児においても国内での心臓移植は可能となったものの,6歳未満のドナーは年間2~3例程度にとどまっている.そのため,体格の小さい小児の心臓移植はいまだアメリカへの渡航移植に頼っているのが現状である.特に,EXCORの治験が開始されてからはEXCORを装着してアメリカに渡航する患者が増加している.2016年8月までに8名の患者がEXCORを装着して渡航し,その全員が移植に到達し生存している.渡航から移植までの平均待機日数は平均で43日(2~119),EXCOR装着から移植までの平均サポート日数は平均308日(143~331)であった.日本におけるEXCOR装着後の成績は極めて良好であるが,渡航移植は金銭面での負担も大きく,また,海外へ渡って他国のドナーを利用することそのものへの批判も少なくはない.国内でのドナーの増加が望まれる.
重症心不全治療においては,最終的には心臓移植という受け入れが重要である.先天性心疾患などを含めた小児心疾患の治療において,アメリカと日本ではその成績の差はほとんどないと考えられるが,心臓移植だけはその数に圧倒的な差が存在する.重症心不全を抱える日本の子供たちが,日本国内で十分な治療を受けられるようなシステム,社会づくりをしていく必要があると思われる.
本論文について開示すべき利益相反(COI)はない.
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8) Voeller RK, Epstein DJ, Guthrie TJ, et al: Trends in the indications and survival in pediatric heart transplants: A 24-year single-center experience in 307 patients. Ann Thorac Surg 2012; 94: 807–816, discussion, 815–816
9) Miller JR, Simpson KE, Epstein DJ, et al: Improved survival after heart transplant for failed Fontan patients with preserved ventricular function. J Heart Lung Transplant 2016; 35: 877–883
10) Campbell DN: Transplantation for Fontan circulation failure Surgery for Congenital Heart Disease. J Thorac Cardiovasc Surg 2004; 128
11) Dipchand AI, Mahle WT, Tresler M, et al: Extracorporeal membrane oxygenation as a bridge to pediatric heart transplantation: Effect on post-listing and post-transplantation outcomes. Circ Heart Fail 2015; 8: 960–969
12) Bryant R 3rd, Zafar F, Castleberry C, et al: Transplant Survival Following Berlin Heart EXCOR® Support. ASAIO J 2016; 1
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