Online ISSN: 2187-2988 Print ISSN: 0911-1794
特定非営利活動法人日本小児循環器学会
Pediatric Cardiology and Cardiac Surgery 33(2): 100-109 (2017)
doi:10.9794/jspccs.33.100

Review

小児重症心不全治療の現状と将来

心臓移植医療におけるチャイルド・ライフ・スペシャリストの果たす役割

1認定チャイルド・ライフ・スペシャリスト

2国立研究開発法人国立循環器病研究センター移植医療部

3国立研究開発法人国立循環器病研究センター小児循環器科

発行日:2017年3月1日
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補助人工心臓(VAD)の開発と承認などにより,移植待機中の患者の状態が多様化している今日の小児心臓移植医療の現場において,移植待機期間中,そして移植後も子どもとその家族への心理社会的支援の提供は重要である.医療環境下にある子どもや家族に,心理社会的支援を提供する専門職であるChild Life Specialist(CLS)は,小児心臓移植医療の現場において,①治癒的遊びと環境の提供,②医療体験への心の準備のサポート,③検査・処置中の心理的サポート,④退院・復学支援,⑤きょうだい・家族へのサポート,⑥グリーフ・サポートなどを通して,子どもたちが主体的に医療に臨めるように医療チームの一員として活動している.CLSを含む移植医療に関わる多職種が,チームで連携し協働することにより,子ども一人ひとりのニーズに合った支援の提供と,その家族全体の包括的な支援が心臓移植待機中,そして移植後も継続して可能になると考える.

Key words: Child Life Specialist; pediatric heart transplantation; post-transplantation; psychosocial care; collaboration

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