第5大動脈弓遺残に第4大動脈弓離断を合併した大動脈縮窄の2手術例
埼玉医科大学国際医療センター小児心臓外科
第5大動脈弓遺残は非常に稀な先天性血管異常であるが,これが狭窄を来すことで大動脈縮窄症と同様の臨床経過を示す.今回,第5大動脈弓縮窄と第4大動脈弓離断の合併例を2例経験した.症例1は日齢15にductal shockで発症し当院に転院,第5大動脈弓縮窄と第4大動脈弓離断(Type A)の合併と診断され,翌日緊急手術を実施した.症例2は日齢7に上下肢の血圧差を認め大動脈縮窄を疑われて当院に紹介され,第5大動脈弓縮窄と第4大動脈弓離断(Type B)の合併と診断された.左椎骨動脈から左鎖骨下動脈への逆行性血流により下行大動脈が灌流されていたため,待機的手術を日齢14に実施した.いずれも動脈管組織を切除し,第5大動脈弓近位側組織の一部を利用して大動脈再建を行った.症例2に対しては術後2か月目にバルーン拡大術を要したが,その後大動脈の発育は良好である.それぞれ術後11か月,10か月が経過し,いずれも上下肢の血圧差,吻合部狭窄を認めない.切除した第5大動脈弓の組織学的所見は正常大動脈壁と相違なく,中枢側第5大動脈弓は大動脈弓再建に利用できる可能性が示唆された.
Key words: persistent fifth aortic arch; interrupted aortic arch; coarctation of the aorta; reconstruction of the aortic arch
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