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特定非営利活動法人日本小児循環器学会 Japanese Society of Pediatric Cardiology and Cardiac Surgery
Pediatric Cardiology and Cardiac Surgery 33(5): 385-394 (2017)
doi:10.9794/jspccs.33.385

ReviewReview

成人先天性心疾患の不整脈Arrhythmia in Adults with Congenital Heart Disease

筑波大学医学医療系小児科Department of Child Health, Faculty of Medicine, University of Tsukuba ◇ Ibaraki, Japan

発行日:2017年9月1日Published: September 1, 2017
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成人先天性心疾患では高頻度に不整脈が出現し,心臓突然死の原因となることがある.先天性心疾患の種類,術式により合併する不整脈の種類が異なり,不整脈の発生には加齢が大きく影響する.先天性心疾患の複雑さや心機能低下の程度により,治療方針が異なってくる.洞不全症候群,完全房室ブロックのいずれでも,徐脈で症候性の場合にはペースメーカ植込みの適応となる.心房粗動,心房細動では抗凝固療法が心原性塞栓症予防のために重要であり,リズムコントロールには様々な抗不整脈薬が用いられ,カテーテルアブレーションも有効である.心室頻拍では薬物治療のみならず,非薬物治療と合わせて対応する必要がある.特に心臓突然死予防においては,植込み型除細動器が治療の中心となり,抗不整脈薬やカテーテルアブレーションは付加的な治療という立ち位置となる.

Arrhythmias are common complications in adults with congenital heart disease that might cause sudden cardiac death. Arrhythmias vary according to factors such as underlying heart disease and the methods of surgical repair, and they increase in prevalence with age. Therapeutic strategies differ with the complexity of underlying heart disease and hemodynamic status. Pacemaker implantation is indicated for patients with symptomatic bradyarrhythmias caused by either sinus node dysfunction or atrioventricular block. In patients with atrial flutter and fibrillation, anticoagulation therapy is important for preventing cardiogenic embolism. Various antiarrhythmic agents are used, and catheter ablation may be effective. In ventricular tachycardia, both pharmacologic and non-pharmacologic therapies are needed. Implantable cardioverter defibrillators represent the primary modality for preventing sudden cardiac death, and antiarrhythmic agents and catheter ablation are indicated as adjunctive therapies.

Key words: adult congenital heart disease; arrhythmia; catheter ablation; direct oral anticoagulants; implantable cardioverter defibrillator

はじめに

成人先天性心疾患(ACHD)の疾患の特性上,無作為介入臨床試験などによるエビデンスレベルの高い研究データを得ることは困難ではあるが,主に後方視的な臨床研究データが蓄積され,2014年にPediatric Adult Congenital Electrophysiology Society(PACES)とHeart Rhythm Society(HRS)から成人先天性心疾患の不整脈診療についてのExpert Consensus Statement(以下2014 PACE/HRS statement)1)が発表された.エビデンスレベルは決して高くはないが,現時点では最も科学的な根拠に基づくexpert consensus opinionである.最も特徴的なことは,疾患の重症度,複雑さで層別化し(Fig. 1),治療選択の推奨度を新規に提示している点である.実臨床のおいては,個別の症例についてはガイドラインの範疇では対応できないことがあるが,現存の最新のガイドラインの内容も勘案しながら,総合的な判断を下すことが求められる.本稿では2014 PACE/HRS statementの一部を提示しながら,ACHDにみられる不整脈ごとにその特徴および治療について,最近の話題も加えて概説する.

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Fig. 1 Approximate risk estimates for arrhythmia and ventricular dyssynchrony are shown across patient with various congenital heart defects of simple, moderate, and severe complexity. The color-coded pattern ranges from minimal (no shading) to mild (light blue), moderate (medium blue), and high (dark blue) risk1)

AF, atrial fibrillation ; AT, atrial tachycardia; AV, atrioventricular; CHD, congenital heart defect; SND, sinus node dysfunction

ACHDにおける不整脈の特徴および治療

2014 PACE/HRS statementにおいて,どの疾患でどのような不整脈が出現するかを示した表(Fig. 11)を提示する.ACHDにおける不整脈は先天的な刺激伝導系の異常,後天的な過剰な圧負荷・容量負荷などの血行動態,低酸素などによる心筋障害,手術に合併した刺激伝導系・心筋の障害,そして“加齢”が関与し発生する2).そのため,あらゆる種類の不整脈が出現し,無症候で軽症なものから,突然死に至る重症なものまで存在する.心疾患がない場合には血行動態に影響がない不整脈でも,ACHDにおいては特に心機能低下が背景にある症例では血行動態が破綻することもあり,診断名だけでは不整脈の重症度は判断できないことがある.Fallot四徴症の心内修復術後3–5),完全大血管転位の心房内スイッチ術後6)については長期予後の情報が集積されてきているが,以前には生存できなかった左心低形成症候群や心房内臓錯位症候群などの疾患群の成人期に合併する不整脈についてはまだ不明な点が多い.また,術後不整脈を減らすべく術式自体の工夫も重ねられ,また,閉鎖デバイスを用いた心房中隔欠損閉鎖術に代表されるようなカテーテル治療も発達してきていることから,術後に出現する不整脈も変化している.今後も術式のみならず,周術期管理,心筋保護法技術などが進歩することで,術後に問題となる不整脈も時代により変化することを認識しておく必要がある.

1. 徐脈性不整脈

①洞不全症候群
1)背景と機序

大きく発生学的に洞結節機能が低下しているものと,術後合併症として二次的に洞結節機能が低下しているものに分けられる.左側相同心においては発生学的に洞結節が低形成で,出生前から徐脈を呈することがある.心房内を大きく操作するMustard手術,Senning手術などの心房内スイッチ手術や6),Fontan手術7)では術後に洞結節機能低下を来す可能性が高い.手術の際に洞結節動脈または洞結節自体を損傷することで生じるとされているが,ACHDにおいては長期間にわたり進行していくことがあり,瘢痕化の進行,血行動態の異常が関与していると考えられている.また,心拍数を体動などに合わせて調節する能力が低下しているChronotropic Incompetence(変時性不全)も交感神経,副交感神経の傷害により起こることがある8)

2)治療

原則として徐脈やChronotropic Incompetenceで症状を有するものはペースメーカ植込みの適応となる(Class I)1).洞不全症候群の場合は,不要な心室ペーシングでの心機能低下を避けるために,VVIモードではなく,AAIまたはDDDモードが選択されることが多い.洞結節機能低下による洞性徐脈自体では,接合部や心室の補充調律があれば循環不全など重篤になることは稀だが,洞結節機能低下があること自体が心房性不整脈の危険因子となる.また頻拍の治療として抗不整脈薬が必須で副作用として洞性徐脈を呈する場合も,ペースメーカ植込みの適応となることがある.

②房室ブロック
1)背景と機序

洞結節機能低下と同様に,機序は先天的なものと手術による後天的なものに分けられる.左側相同心,修正大血管転位,房室中隔欠損は先天的に完全房室ブロックとなることがあり,生後の経過の中で完全房室ブロックへ進行することもある9).術後に右脚ブロックを主とした心室内伝導障害を合併することは多いが,近年は完全房室ブロックの合併は比較的稀である.心室中隔欠損の閉鎖術,左室流出路,左側房室弁に対する手術で房室ブロックのリスクが高く,直接的な刺激伝導系の傷害,または炎症により間接的な傷害によるものが考えられており,術後長期間経過してから完全房室ブロックを呈することもある10).完全房室ブロックでも,接合部や心室の補充調律で徐脈がなければ,必ずしも症状は出現しない.

2)治療

原則として徐脈で症状を有する完全房室ブロック,術後7日以上持続する房室ブロックや,心機能の低下を伴うものはペースメーカ植込みが推奨されている(Class I)1).房室ブロックの場合は,房室同期性を保つためにDDDまたはVDDモードにすることが多い.乳幼児期からペースメーカを導入されていた症例は心外膜にリードを留置されていることが多いが,右左短絡のない,比較的単純な構造のCHDにおいては,患者の成長に合わせて経静脈リード留置に変更することが多い.静脈ルートの制限のある症例,右左短絡のある症例では成人においても心外膜リードを使用せざるをえないが,心外膜リードの耐久性が問題になる.どの位置にリードを留置するかの判断も重要である.中隔でのペーシングが最も心機能を維持できるとされているが,心外膜側からのリード留置はできない.右室の自由壁側~流出路への留置では心機能低下を来す可能性が高くなり11),左室の心尖部または中側壁への留置が心機能維持には優れていると報告されている12).通常の1か所での心室ペーシングにより心室内同期不全を来すことが術前から予想される症例においては,初回のペースメーカ植込み時から両心室ペーシングによる心室再同期療法(Cardiac Resynchronization Therapy: CRT)を導入することがある.

2. 上室性頻脈性不整脈

上室性不整脈の分類は文献,施設により異なるが,ここでは小児循環器学会の不整脈診療ガイドライン13)での分類に準じて論じる.

①心房粗動
1)背景と機序

心房粗動(Atrial Flutter: AFL)は心房レートの高い(>240/分)きわめて規則的な上室頻拍だが,その機序は心房内で大きな頻拍回路を持つマクロリエントリー性頻拍であり,心房内回帰性頻拍(Intra-atrial reentrant tachycardia: IART)とも呼ばれる.心電図の下壁誘導で陰性の鋸歯状波を呈し,心房レートが240~340/分のものは通常型心房粗動と分類され,心房興奮が三尖弁周囲を反時計周りに旋回するもので,基礎疾患のないものにもみられる.ACHD患者では心房切開線,瘢痕組織,脱血管挿入部,人工物によるパッチなどの解剖学的障害物の周囲を旋回するマクロリエントリー回路を持ち,非通常型心房粗動を呈することがある.切開線の周囲を旋回するものはIncisional atrial reentrant tachycardiaと呼ばれ,心房内回帰性頻拍と同様にIARTと略されることもある.通常型心房粗動と,非通常型心房粗動を同時に合併することもあり,心電図のみでの頻拍回路の推測は困難なことがある.心房切開されたすべての患者で心房粗動のリスクは高くなるが,術後に心房への容量負荷および圧負荷の残存するようなFallot四徴症などでは特に頻度が高い3–5).大きく心房を切開する心房スイッチ術(Mustard手術,Senning手術)や心房肺動脈吻合(APC)Fontan手術では,前述のように洞結節機能低下に加え,術侵襲による心房筋の傷害からマクロリエントリー性回路を形成しやすく心房粗動を来しやすい14, 15).房室伝導の程度により症状,臨床像が大きく異なる.1 : 1~2 : 1房室伝導では頻拍を呈し,心機能の低下している症例では循環動態が破綻することがある.3 : 1以上の伝導で頻拍がない場合には,無症状で心房粗動の存在に気づかれないこともあるが,血栓形成のリスクがあることから注意が必要である.

2)治療

心房粗動と心房細動は異なる不整脈ではあるが,合併することが多く,管理の上では共通する部分が多い.一般に心房粗動を停止させるのに薬物単独は無効なことが多く,電気的なカルジオバージョンやオーバードライブペーシングで停止させる必要がある.心房粗動での血栓形成の頻度などの詳細は不明だが,後述の心房細動と同様に抗凝固療法を行うことが推奨されている(Class I)1).洞調律を維持するリズムコントロールには様々な抗不整脈薬が使用されるが,症例の病態毎に期待される効果,副作用のリスクも異なるため,CHDの重症度,複雑さ,心室機能低下の有無などを考慮し薬剤を選択する必要がある.単純なCHDで心肥大や心室機能の低下のない症例ではフレカイニド,プロパフェノン,ソタロールの使用が推奨される(Fig. 2)が,複雑なCHDであったり,心室機能の低下のある症例では第一選択としてアミオダロンが推奨されている1).Vaughan Williams分類でI群薬に属するNaチャネル遮断薬はその重要な副作用である催不整脈性から冠動脈疾患や心室機能低下のあるCHD症例への使用は推奨されない.アミオダロンはIII群薬に属するが,Kチャネル以外のイオンチャネルも遮断することで,強力な抗不整脈作用を有し,心室機能低下のある症例でも使用可能であるため,ACHDにおいて使用される機会が多い.しかし,長期使用において肺毒性,肝毒性,甲状腺機能異常などの重篤な心外副作用のリスクがあるため,心肥大,心室機能低下の合併のないCHDにおいては第二選択以降に温存しておくべきであるとの意見もある16).Dofetilideは本邦において認可されていないが,2014 PACE/HRS statementではアミオダロンの代替となる可能性のある薬剤として扱われている.III群薬に属し,Kチャネルを主に遮断する作用を有するためにQT延長のリスクはあるが,腎排泄性でクレアチニンクレアランスを基に投与量の調整できるという特徴があり,ACHDにおいても有効性と安全性が報告されている17).心房粗動に対してはカテーテルアブレーションが治療戦略の中心となるが,マクロリエントリー性頻拍ではその頻拍回路の一部の伝導を途絶させれば理論上は治療可能である.通常型心房粗動では三尖弁下大静脈間の峡部を線状焼灼するのが一般的で有効である.手術に伴う瘢痕や切開線,パッチ,三尖弁などを解剖学的障害物として頻拍回路を形成するものでは,回路を横断する線状焼灼や,伝導の遅い部位(slow conduction zone)の焼灼が有効である.頻拍の持続しない症例,複数の回路がある症例では,高密度のマッピングを行い,低電位領域,fragmented potential, double potentialなどから瘢痕組織間で形成されるchannel(峡部)を同定し,焼灼することも有効である.CHDに合併する頻拍に対するカテーテルアブレーションは以前は成功率の低いものであったが,機器,技術の進歩で成功率は上昇しており,ACHDにおいては特に心房粗動では治療の中心となるものである18).術後心房頻拍のカテーテルアブレーションの際には3Dマッピングシステムを併用することが推奨されている(Class I)1).多数の心内電位を同時記録できる多点マッピング,波形の自動認識システムの進歩などで複雑な頻拍回路をより高密度に,容易に可視化できるようになってきている(Fig. 3).磁気カテーテルナビゲーションシステムが本邦でも一部の施設で導入されており,今後はより複雑な心構造のCHDに対してもカテーテルアブレーション治療が施行できる可能性がある19)

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Fig. 2 Rhythm control in adults with congenital heart disease and intra-atrial reentrant tachycardia or atrial fibrillation1)

CHD, congenital heart disease; IART, intra-reentrant tachycardia

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Fig. 3 Activation pattern of uncommon intra-atrial reentrant tachycardia in a patient with repaired tetralogy of Fallot via a three-dimensional electroanatomical mapping system using Rhythmia (Boston Scientific, Cambridge, MA). The activation propagated clockwise around the tricuspid annulus and in the superior-to-inferior direction on the posterior side of the incision

IVC, inferior vena cava; LL, left lateral; RAO, right anterior oblique; SVC, superior vena cava; TA, tricuspid annulus

前述のようにAPC Fontanでは右心房に負荷がかかり,瘢痕などを形成することから,複雑な心房性不整脈を来す.近年,血行動態の改善と同時に不整脈を改善させる目的でTCPC conversionが行われるようになった20).傷害された右房壁を切除し,不整脈器質を取り除くことで不整脈を抑えることができる(Fig. 4).施設によっては,TCPC conversion術と同時にMaze手術やペースメーカ植え込みを積極的に行っている.

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Fig. 4 Fontan conversion from atriopulmonary connection to total cavopulmonary connection. The left upper panel shows an angiogram of the dilated right atrium in a patient with atriopulmonary connection. The left lower panel shows electrocardiogram of atrial fibrillation. The right upper panel shows a chest X-ray after the conversion to total cavopulmonary connection. The right lower panel shows an electrocardiogram of the sinus rhythm

②心房細動
1)背景と機序

本邦からの報告では40歳以上の一般男性で1.35%,女性で0.43%が心房細動を有し21),ACHD患者では4.71%が心房細動を有している22).海外の報告ではACHD患者においては3.7~15%と幅が大きく23),CHDのない患者と同様に加齢とともに心房細動の頻度が上がる24).Fallot四徴症の術後に限定した検討では,左室駆出率の低下した症例で心房細動の合併が多く,55歳以上では30%以上でみられた5).脈の不整としての症状にかかわらず心原性塞栓症の原因となり社会的インパクトの大きい疾患である.小児循環器医にとっては遭遇することの少ない不整脈であるが,現在の成人の不整脈診療において,治療対象となる最も重要な不整脈である.一般に,心構造が正常な患者での心房細動は高血圧や僧帽弁疾患などで左心房への負荷が背景にあり,肺静脈からの電気的異常興奮をトリガーとし,心房筋が高頻度に不規則に興奮するものである.CHD患者でも同様に左心房への負荷のかかる心房中隔欠損,僧帽弁疾患,大動脈狭窄などで心房細動のリスクが高い23, 24).また,APC Fontanなどの右心房に負荷のかかる病態では,右心房を中心とした特殊な心房細動を来すことも報告されている25).一般に心房細動は頻拍とならなければ症状に乏しいが,房室同期性がないために心機能の低下が問題となることがある.

2)治療

脳梗塞予防のための抗凝固療法は治療において,非常に重要な位置にある.2014 PACE/HRS statementでは,①単純なCHDで血行動態の安定している,24時間以上続く心房細動,および心房粗動では,カルジオバージョン前に少なくとも3週間の抗凝固療法の継続すること,②複雑なCHDで繰り返す心房粗動,心房細動では心原性塞栓症予防のための長期的に抗凝固療法を継続することを推奨している(Class I)1).一般成人における心房細動での心原性塞栓症予防にあたり,塞栓症のリスク評価のためにCHADS2スコアや,CHA2DS2-VAScスコアなどが用いられる.2014 PACE/HRS statementでも,スコアに基づく心房細動での抗凝固療法開始を妥当であろうとされているが(Class IIb)1),これらのスコアは年齢の要素が大きく,若年者が多いACHD患者の不整脈ではリスク評価に向かないという報告もある22, 26).歴史的にはワーファリンによるビタミンKを拮抗することによる抗凝固治療が中心となり行われてきたが,近年は新規の経口抗凝固薬で,ビタミンKを介さず,直接凝固因子を特異的に阻害する直接経口抗凝固薬(DOAC)の開発が進んでおり,本邦においても心房細動患者においては多くでDOACが使用されるようになっている.2014 PACE/HRS statementの段階ではDOACのACHDに対する使用のエビデンスはまだ不足しており,使用の推奨レベルの提示は保留されている1).近年,DOACのACHDへの導入例の報告も増えており27, 28),将来的にはDOAC使用が標準治療となる可能性がある.ACHDにおいては不整脈以外でもFontan循環の症例,弁置換を施行した症例で抗血栓療法を施行する機会があるが,DOACは機械弁置換後の症例では原則禁忌であるので注意が必要である29)

CHDを有していない患者において肺静脈隔離術を中心としたカテーテルアブレーションが盛んに行われ,バルーンを用いた冷凍凝固アブレーションなど様々な手法が考案されているが,カテーテルアブレーション単独で根治できず,薬物治療も併用されることも多い.CHDに合併した心房細動に対して肺静脈隔離術が有効であったと報告されているが30),より複雑な症例での有効性は不明である.房室結節を焼灼してペースメーカを植込む方法や,同時にMaze手術も追加で施行されることもある.

近年,心房中隔欠損に対するカテーテル閉鎖術が盛んに行われている.40歳以上で手術を行った症例で心房細動が多かったという報告31)から,早期のカテーテル閉鎖術が推奨されている.カテーテル閉鎖術後に心房細動に対するカテーテルアブレーション治療は不可能ではないが,本邦おいて心房細動を合併している心房中隔欠損の症例は,カテーテルアブレーション後に一定期間を置いてから閉鎖術を施行する方向にある.

③上室頻拍,心房頻拍

ここでは上室頻拍はWolff–Parkinson–White症候群(副伝導路)に伴う房室回帰性頻拍,房室結節回帰性頻拍をとし,心房頻拍は局所に頻拍起源をもつ頻拍とする.

i)房室回帰性頻拍(Atrioventricular reentrant tachycardia: AVRT)

先天的に房室副伝導路を有する症例で房室回帰性頻拍を来すことがある.Ebstein奇形で三尖弁の発生学的異常によるものだが,その房室副伝導路を合併することが多く,その中でも15~36%では複数の房室副伝導路を有し32),幅の広い房室副伝導路を有する頻度が高い32).重篤な三尖弁の異常があるものは血行動態の異常から胎児期に発症し小児科医が関わることも多いが,軽微な三尖弁の異常があるのみの症例では成人期にWPW症候群の精査の中でEbstein奇形を指摘されることもある.複数の房室副伝導路を有する症例では,房室副伝導路を順行性および逆行性伝導する複雑な房室回帰性頻拍を来すこともある.カテーテルアブレーションでは房室弁輪部位に存在する房室副伝導路の焼灼で根治できるが,特にEbstein奇形では三尖弁の弁尖付着位置の異常のため,焼灼位置の決定,カテーテルの固定は容易ではなく,治療に難渋することがある.心房内臓錯位症候群(右側相同心や左側相同心),修正大血管転位では先天的に2つの房室結節(twin AV node)を有することがあり,その一方の順行伝導し,他方を逆行伝導する特殊な房室回帰性頻拍を来すことがある33).Twin AV nodeによる頻拍は一方の房室結節の焼灼で頻拍の根治が可能で,2014 PACE/HRS statementでは症候性と薬剤抵抗性の両方またはいずれかの症例についてはカテーテルアブレーションが適応とされている(Class I)1).しかし,症例によっては一方の房室結節の伝導が消失することで心室間同期不全が顕性化した報告もあり34),カテーテルアブレーションに対し慎重な意見もある.

ii)房室結節回帰性頻拍(Atrioventricular node reentrant tachycardia: AVNRT)

房室結節回帰性頻拍は,房室結節およびその周辺の組織で形成されるリエントリー回路による頻拍である.必ずしもCHDで房室結節回帰性頻拍が多いとはされていないが,様々なCHDで房室回帰性頻拍の報告がある35).一般的にはカテーテルアブレーションでは遅伝導路の焼灼で根治できるが,CHDにおける遅伝導路の位置についてはまだ不明な点が多い35)

iii)心房頻拍(異所性心房頻拍)

局所から興奮による頻拍で,自動能亢進,トリガードアクティビティ,マイクロリエントリーによるものと考えられ,術後症例は心房筋の傷害によるマイクロリエントリーが多いと考えられている36).手術などによる瘢痕の辺縁の部位から興奮が始まることが多く,心房内伝導に時間がかかるために基線のない鋸歯状波に類似した波形を呈することがあり,心電図のみでは心房粗動との鑑別は難しいことがある36).カテーテルアブレーションでは,心房最早期興奮部位の焼灼で根治することが多い.

3. 心室頻拍,心室細動

1)背景と機序

必ずしも心室性不整脈の全てが心臓突然死に連続するものではないが,一部は心臓突然死に移行する直接の原因となるため,そのリスク評価と管理は非常に重要である.心室期外収縮はACHDで合併することが多いが,必ずしも予後には関連しない.しかし,非持続性心室頻拍の予後は背景のCHDの状態により大きな幅があり37),Fallot四徴症術後においては突然死との関連があると報告されている.持続性心室頻拍がACHDに合併するのは0.1~0.2%/年と報告されている.単形性の持続性心室頻拍は多くはマクロリエントリー性頻拍であり,Fallot四徴症術後(Fig. 5)では右室切開線や心筋切除・パッチ閉鎖部位,心室中隔欠損パッチ閉鎖部が解剖学的障害物となり,近接した残存心筋が伝導遅延部位となり頻拍回路を形成することがある38).多形性心室頻拍や心室細動は広範な心筋肥大,心筋線維化,心筋虚血,心機能低下が背景にある.

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Fig. 5 Electrocardiogram of monomorphic ventricular tachycardia in a patient with repaired tetralogy of Fallot and a heart rate of 140 beats/min. The QRS morphology exhibited a left bundle-branch block pattern and inferior axis

2)治療

ACHDの心室頻拍の再発予防のためにアミオダロンやソタロールなどが用いられことがあるが,薬物治療単独での治療は困難であり,特定の薬物が推奨されてはいない1).心室頻拍を有するACHD症例の多くで突然死予防のために植込み型除細動器(ICD)が必要となるが,薬物治療はICDの作動頻度を軽減させる目的で行われる.

マクロリエントリー性頻拍で回路が同定できる場合は,カテーテルアブレーション38)または術中に外科的アブレーションが有効である.Fallot四徴症の心室頻拍では急性期成功率は90%と高いが38),再発率も20%と高く,カテーテルアブレーション単独での根治は難しい.薬物治療と同様にICDの作動頻度軽減のために行われることが多い.

右室流出路狭窄・逆流の残存するFallot四徴症に対する再手術の適応については議論され続いているが,右心室,右心房での容量負荷,圧負荷の軽減は不整脈の改善につながると考えられている39).右室流出路再建では血行動態の改善はみられたが,手術単独では心室性不整脈の減少は得られなかったとの報告もある40).近年,経皮的肺動脈弁留置術が行われるようになり,本邦にも導入される可能性がある.手術と同様に,血行動態の改善とともに不整脈が改善したとの報告があるが41),一方で,血行動態は改善したが不整脈の改善はなかったとの報告もあり42),今後の症例の蓄積が必要である.

心臓突然死

ACHDにおいて死亡原因は心臓突然死と心不全の頻度が高く,それぞれ約20%を占め1, 43),心臓突然死の原因は不整脈が約8割を占める1).血行動態の不安定なACHD症例では,房室ブロック,心房性頻拍,心室頻拍のいずれでも心臓突然死を来しうるが,予防では心室頻拍/細動が最も重要である.Fallot四徴症においては,高い年齢での根治術,先行するシャント手術,高齢であること,繰り返す失神,肺動脈弁閉鎖不全,遺残する肺動脈狭窄,高度の右室拡大,右室機能の低下,左室機能の低下,ホルターや運動負荷での心室期外収縮,180 ms以上のQRS幅が心臓突然死のリスクファクターとなると報告されている44).Fallot四徴症術後以外でも完全大血管転位症に対する心房スイッチ術後,単心室,左心系の閉塞性疾患については突然死のリスクが高いことが知られており,様々な突然死予測のための指標が提案されている45).治療の中心はICDによる心臓突然死の予防であり,持続性の心室頻拍があった症例や心停止で心肺蘇生を受けた症例は二次予防としてICDの適応となる(Class I)1).抗不整脈薬,カテーテルアブレーションや手術は付加的な治療の立ち位置となる.NYHA Class IIまたはIIIの心不全症候があり,心機能が低下(EF<35%)している症例に対して一次予防としてICDの適応が推奨されており(Class I)1),今後は本邦においても一次予防としてのICD導入例が増加すると推測される.ACHDにおいてはペースメーカと同様に,静脈ルートの制限や,右左短絡の存在から通常の経静脈的なリード留置ができないことがある.さらに,除細動用コイルの留置が問題となる.経静脈的にコイルを心内に留置できない場合は,心外膜や皮下へのコイル留置などで対応する.皮下植込み型除細動器(S-ICD)が開発され,本邦においても2016年に認可され使用開始されている.S-ICDは徐脈に対するペーシング治療や,抗頻拍ペーシングができないなどの制限があるが,ACHDにおいて有用な選択肢となりうる46)

まとめ

ACHDではあらゆる種類の不整脈が出現し得るが,不整脈の機序を理解し,出現する不整脈を予測して治療を進めることが重要である.複雑なCHDの症例や心機能の低下した症例では,薬物治療単独での治療は困難なこと多く,カテーテルアブレーションやICDなどの非薬物治療を要することがあるため,不整脈専門医や心臓血管外科医と連携して診療を進める必要がある.

利益相反

本論文について,開示すべき利益相反(COI)はない.

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