Online ISSN: 2187-2988 Print ISSN: 0911-1794
特定非営利活動法人日本小児循環器学会 Japanese Society of Pediatric Cardiology and Cardiac Surgery
Pediatric Cardiology and Cardiac Surgery 33(4): 269-280 (2017)
doi:10.9794/jspccs.33.269

小児循環器学会学術委員会研究会報告小児循環器学会学術委員会研究会報告

成人先天性心疾患の心血管機能 第2報:至適血行動態を目指した左心低形成症候群の治療戦略Report from the Japanese Society of Pediatric Cardiology and Cardiac Surgery Research Committee on Cardio-Vascular Function in Adult Patients with Congenital Heart Disease: Treatment Strategy for Hypoplastic Left Heart Syndrome Based on the Cardiovascular Pathophysiology

1埼玉医科大学総合医療センター小児循環器Division of Pediatric Cardiology, Saitama Medical Center, Saitama Medical University ◇ Saitama, Japan

2メイヨークリニック循環不全研究室Circulatory failure laboratory, Division of Cardiovascular diseases, Mayo Clinic ◇ MN, USA

3榊原記念病院循環器小児科Division of Pediatric Cardiology, Sakakibara Heart Institute ◇ Tokyo, Japan

4いわき市立総合磐城共立病院Division of Pediatrics, Iwaki Kyouritsu Hospital ◇ Fukushima, Japan

受付日:2016年6月10日Received: June 10, 2016
受理日:2017年4月21日Accepted: April 21, 2017
発行日:2017年7月1日Published: July 1, 2017
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左心低形成症候群は,最近まで救命率が著しく低い最重症先天性心疾患のうちの一つであったが,周術期管理の改善と外科手術の向上に伴い,術後早期の生命予後は飛躍的に改善した.しかしながら,早期のみならず,中長期生命予後の更なる改善の余地があり,精神神経発達を含めたより高い生活の質の向上には今尚課題が残されている.本疾患群は,先天的な心血管機能異常に加え,我々が手を加えた結果にも起因する心血管機能異常を包含し,きわめて複雑な病態を形成しうる.本稿ではHLHS患者が,胎児期からFontan型修復を経て成人する過程に内在する循環動態の特徴に関し,これまでの治験をもとに考察し,左心低形成症候群の更なる予後改善の方策を科学したい.

Hypoplastic left heart syndrome has been considered to be one of the most challenging congenital heart diseases with a high mortality. Early postoperative mortality after the first stage intervention has dramatically improved due to advances in perioperative management and surgical technique. Nonetheless, mid- and long-term mortality and morbidity are still suboptimal, and improvement of quality of life including neurodevelopmental outcome remains to be accomplished. This syndrome has both intrinsic and acquired cardiovascular functional abnormalities, constructing a complex pathophysiology that needs to be understood. In this review, we summarize and discuss cardiovascular pathophysiological characteristics inherent to this unique syndrome.

Key words: Hypoplastic left heart syndrome; bilateral pulmonary arterial banding; Fontan circulation; pathophysiology; outcome

はじめに

左心低形成症候群(HLHS)は左心室から大動脈近位部に至る解剖学的低形成を特徴とする疾患群であり,狭義には僧帽弁・大動脈弁から近位大動脈低形成とこれらと関連する左室内腔低形成,広義には大動脈弁下から大動脈弁および近位大動脈低形成を伴う単心室疾患が該当する.長期生存にはNorwood手術による大動脈再建術が必須であり,最重症先天性心疾患の一つと考えられてきたが,病態生理の理解とあいまった周術期管理の改善に伴い,術後早期の生命予後は飛躍的に改善した.しかしながら,一方で,長期的な生命予後・発達予後は未だ改善の余地が多分にあるのも現実である.我々は,日本小児循環器学会学術委員会における成人先天性心疾患の心血管機能に関する研究委員会の課題の一つとして,本疾患の動脈管に依存する特異な血行動態と,大動脈に大規模な再建術を加える特徴に着目して,左心低形成症候群の生命および神経学的予後は血管および心室の特徴に影響を受けると仮説を立て検討を重ねてきた1–3).HLHS循環に内在する循環の問題点は,短期的には変動する容量負荷・圧負荷・チアノーゼ,長期的には弁および心血管機能異常・凝固免疫機能異常・中枢神経循環障害・末梢臓器機能不全など,複数の他の先天性心疾患の特徴を統合した病態が基本である.したがって,それぞれの治療段階における本疾患の循環管理は他の心内構造異常における治療指針のbottom lineにもなっているといえよう.本稿ではHLHS患者が,胎児期,新生児期からFontan型修復を経て成人する過程に内在する循環動態の脆弱性を総括し,これらに対するエビデンスに基づいた対策を討論したい.

左心低形成症候群の予後

左心低形成症候群は全先天性心疾患の2~3%,すなわち10,000出生に対しおよそ2~3人が出生する4).Gordonらはカリフォルニア州の死亡統計を用いてHLHSの死亡率が2000年代に入って顕著に低下したことを報告している5).またKaramlouらもアメリカの複数施設の入院症例のデータを用いて,1990年代には86%という著しく高い死亡率が,2000年代には24%にまで劇的に低下したと報告し,Norwood手術普及の成果であると考察している6).しかしながら,Norwood術後の生存退院率上昇に対して,その後Glenn, Fontanと向かうinterstageでの死亡率の高さが,全体の生存率を下げていることも報告され,Norwood術後循環の不安定性が指摘されてきた7, 8).右室-肺動脈シャントで肺血流供給を調節・安定させるNorwood手術変法や,両側肺動脈絞扼術を準備手術とした二期的Norwood手術を行う戦略が検討されたが,そのinterstage mortalityに対する予防効果はきわめて制限的であり7, 9–11),最終的には在宅モニタリングの有効性が高かったという報告も,Norwood術後循環に内在する不安定性を浮き彫りにしているといえよう12)

またHLHSの児では,正常小児と比較し,あるいは他の単心室疾患と比較しても,精神発達予後が不良であることも多く報告されている13–15).術式の影響は最小限とされる一方13, 16),HLHSに合併する遺伝疾患の影響16)や胎内での脳循環の影響17)以外にも,初回手術後入院期間の長さとの関連が報告され13),新生児期急性期の手術侵襲を含めた脳循環不全が,発達や認知機能に影響を与えている可能性が考えられる.さらに,10歳以降の中期的発達を指標とした検討でも発達遅滞が指摘されており14),これらは術後早期だけでなく,Fontan循環到達後にも神経発達遅滞を引き起こす中枢循環障害が併発している可能性も示唆する.成人の検討では心不全や心拍出量低下が認知機能に強く影響することが示されており18, 19),先天性心疾患児で脳血流調節のメカニズムを検討した我々の研究でも,6歳時点の発達は,中枢神経系循環維持機構が強く動員されている症例,すなわち脳血流動員予備能が低下している症例において不良であった20).したがって,術後心血管機能不全,循環不全の影響を反映した中枢神経循環の不安定性が脳機能発達に及ぼす影響は,これまでほとんど着目されていなかったが,今後,精神発達に寄与する因子として,新たに認識されるべきものであり,適切な発達あるいは心疾患修復後のcatch-upには,脳血流維持をも考慮した循環管理が非常に重要な役割を持つと推察される.Norwood手術前後に関わらず,中枢神経循環と冠循環は大動脈の近接した部分(頸動脈・冠動脈)から栄養されることを考慮すると,大動脈近位部循環の安定は冠循環改善・中枢神経循環改善を介して最終的に生命・神経予後改善に繋がりうると思われる.左心低形成症候群では循環そのものの不安定性を念頭に置きつつ,いかに中心動脈から冠・頸動脈に向かう血流を最適化するかが肝要であろう.

新生児期から乳児早期における段階的治療選択の重要性

出生早期のHLHS循環では肺循環と冠動脈・中枢神経循環を含む体循環の大部分が肺動脈から分配されることに加え,肺動脈と体循環をつなぐ動脈管の性質によって更に修飾をうける.このことは体循環,冠動脈循環維持の代償に需要を大きく超過した肺循環血液量と肺鬱血が連動する機能構造を意味し,それに伴って容易に呼吸仕事が増大することを意味する.しばしば用いられる窒素吸入療法は低酸素吸入と高めの血中二酸化炭素レベルを保つことによって必要な換気量を保ちながら肺胞内酸素濃度を下げ,肺血管抵抗を高く保つことによって体循環血液量確保を目指す治療である21).充分な利尿が得られれば代謝性アシデミアと多呼吸を予防でき,それによって呼吸仕事の抑制にも貢献する.また二酸化炭素濃度の維持は脳への酸素供給も改善する.一方で,肺血管抵抗を高く維持しても肺血流過多が前提にある管理が継続するため,最終的には児の予後を悪化させる可能性が報告されている22–24).したがって一旦胎児循環から新生児循環への適応に成功すれば,可及的速やかに成長可能な循環の確立への舵を切る必要がある.Norwood手術のほか25, 26),両側肺動脈絞扼術(Bil-PAB)を介した二期的Norwood手術11, 27, 28),更にはBil-PAB後数か月を経て一期的に部分的右室バイパス手術まで完了するNorwood–Glenn手術を選択することができるが,前述のように,これまでの検討では術式にかかわらず,長期的生命予後,神経学的予後は大きな影響を受けないことが報告された9, 13, 29).ただし低出生体重児や消化管奇形などのハイリスク児においてはBil-PABの有用性が示唆されている30).我々は人工心肺を避けることができるBil-PABおよびHybrid手術が新生児期Norwood手術に比した明確な低侵襲性を特徴とするにもかかわらず予後に差がないことに疑問を持ちBil-PABの問題点を検討した1)

Norwood手術と両側肺動脈絞扼術

まずはじめに,左心低形成症候群の胎児における循環を考えると,両側肺動脈絞扼術の循環特性がよりよく理解できる.そもそも正常の胎児循環におけるductal Archと大動脈峡部の存在は,動脈管を通る酸素飽和度の低い右室からの血流が,ductal Archによりスムーズに下半身に向かい,かつ,大動脈峡部によりさらにその血流動態が担保され,逆に左室からの酸素飽和度の高い血流は大動脈峡部の存在により,より選択的に冠・脳循環に行くように設定された実に絶妙な構造となっている.重要なことに,左室からの血流が脳に向かわない大動脈弁閉鎖や,向かいづらい大動脈狭窄を伴う左心低形成症候群の冠・脳循環においては,このductal archと大動脈峡部の構造がかえって,動脈管からの血流が向かうのを妨げる構造となり,脳循環にとってはきわめて不利な状況を生み出していることを理解する必要がある.実際に,これまで多くの研究者が,左心低形成症候群の脳循環は胎児期から異常であることを示唆している17, 31–33).たとえば,左心低形成症候群では,脳の発達と密接な関係をもつ出生時頭囲が他の先天性心疾患と比較して,有意に小さいことや33, 34),胎児エコーにおける脳血管血流パターンの異常などが明らかとなっている32, 34).我々も,胎児循環におけるコンピュータシミュレーションにおいて,胎児期における左心低形成症候群の脳循環障害の主因は,酸素飽和度の低い血流が脳を還流することよりも,脳血流量低下自体であることを解明した3).左心低形成症候群(特に大動脈順行性血流が少ないもの)における両側肺動脈絞扼術は,基本,この脳,冠循環が不足する胎児循環を維持することを意味するゆえに,両側肺動脈絞扼術後は,なおも脳,冠循環にとってつらい循環であるかは容易に推察できよう.

我々は実際に,血中二酸化炭素濃度等の呼吸条件は大きな変動はない条件で,脳動脈血流波形を超音波ドップラーを用いて両側肺動脈絞扼術前後で比較・検討してみた1).体循環を動脈管を経由した血流で維持していた術前には,脳梁周囲動脈,中大脳動脈血流は拡張期にも維持されていたにもかかわらず,両側肺動脈絞扼術後早期から脳梁周囲動脈近位部血流の正常波形からの逸脱,中大脳動脈拡張期血流の途絶・逆流を認める症例を散見した(Fig. 1).これらの症例の術後安定期におけるカテーテル検査データは,同時期のNorwood症例と比較して下肢側動静脈酸素飽和度較差が同様であったのに対し(Bil-PAB 26.7±8.5%, Norwood 25.9±6.4%, n.s.),中枢神経側動静脈酸素飽和度は有意な較差拡大を認め(Bil-PAB 33.3±8.1%, Norwood 23.6±8.1%, p=0.009),術後早期と同様に著明な脳血流量低下を示唆した(検査時Hb値Bil-PAB 14.4±1.8 g/dL, Norwood 14.4±1.6 g/dL).更に両側絞扼術後期間が長くなるにつれ,中枢神経側血流量の低下は顕著となり,Norwood術後循環と比較して,Bil-PAB循環では術後3か月の経過観察でおよそ30%,半年で50%の脳血流減少が示唆された.また,Norwood術後脳血流は心拍出量増加に伴って増加する傾向が認められる一方,Bil-PAB症例では体循環側拍出量増加に伴って有意に減少した.これらは遠位大動脈から大動脈弓に明らかな形態的狭窄と圧較差がない症例に限定した検討結果であり,仮に狭窄があれば更に脳血流低下に拍車をかけると推定される.Fig. 1に示す大動脈峡部血流波形の特徴からは,諸家の報告にもあるように35, 36),絞扼による前負荷低下と後負荷上昇が相まっての心室1回拍出量の著明な減少が収縮期頭部側血流の減少に関わり,さらに拡張期には下行大動脈から肺動脈への引き込み血流が減少することによって下行大動脈から大動脈峡部へ向かう血流方向の慣性力の低下とともに頭部のautoregulationからの逸脱が原因として推察されるが,この病態の詳細なメカニズムは更に検討を要する.この知見は長時間の人工心肺手術を要するNorwood手術後の中期神経予後が,人工心肺を要さない両側肺動脈絞扼術と差がないことを論理的に説明するうえで非常に重要である.

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Fig. 1 A: Representative blood flow waveform in mid-cerebral artery before and after bilateral pulmonary arterial banding. Representative mid-cerebral arterial blood flow pattern before and after operation were shown. As compared to preoperative blood flow, systolic blood flow was markedly suppressed and diastolic blood flow was blunted. B: Blood flow pattern in aortic isthmus before and after bilateral pulmonary banding. Representative blood flow pattern of aortic isthmus before and after bilateral pulmonary banding is shown. As compared to preoperative blood flow pattern, systolic velocity and time duration was suppressed, and diastolic reverse flow was rather increased, suggesting decreased net cerebral blood flow in this case

一方,両側肺動脈絞扼術後の遠位大動脈狭窄による上行大動脈–大動脈弓間血流不足に対する対策として考案された主肺動脈–無名動脈間reverse shuntは,BiPABの中枢神経血流低下・冠血流低下のデメリットを補填する可能性があるが,bandingの抵抗や血管拡張薬の使用によって拡張期stealが増加する可能性も考慮しておく必要があるかもしれない20).Babaらが少数症例の後方視的検討で示したように,統計学的には有意でないものの神経学的合併症の頻度が高い傾向はあり,中枢神経系微小血栓・塞栓の可能性を解決できることが前提と考えられる37)

我々の報告に追従し,循環simulationを用いたBil-PABにおける循環特性が相次いで報告された38–40).これらはいずれもBil-PABにおける体–肺循環バランスの維持,中枢・冠循環維持の至適範囲が狭いことを明らかにしたものであり,厳密な絞扼手術が実施されれば適切な運用の可能性があるものの,成長を視野に入れた安定した循環維持が困難な可能性を示唆していた.重要なことに,これらの報告では動脈管にstent留置を併用した(Hybrid手術)場合にductal arch中枢側に生じるimpedance mismatchについて言及されていない.次のセクションではこの動脈管stentの功罪について議論する.

Bil-PABにおける動脈管stentの功罪

動脈管を維持する戦略として動脈管ステントとPGE1持続静注が選択されうる.動脈管ステントはそもそも細い血管をステントの支持圧を用いて押し広げることから,ステント留置部位の血管は血管径が保たれることの代償に血管壁の動作範囲におけるコンプライアンスが低下する.特に,本来完全閉鎖する性質を持つことを考慮するとステント留置部の血管コンプライアンスは進行性に低下すると推定される.このようなステント留置に伴う非連続的血管特性はインピーダンスミスマッチとなって結果的に拍動抵抗異常をきたしうる41).HLHSの主心室が後負荷に対して脆弱な右心室であることを考慮すると,その適切な運用は極めて重要であろう.我々はHLHSにおける動脈管ステントは血行動態的に不利であるという仮説を立て検証を試みた.HLHSにおいて同時期に動脈管をステントにより維持した6例とPGE1静注により維持した6例を比較をTable 1に示す.ステント留置例は実効動脈エラスタンス(Ea)で示される心室後負荷が有意に高く,心拍出量が低かった.また,心筋酸素供給と心筋仕事のバランス,すなわち相対的虚血を示すsubendocardial viability ratio(SEVR,Fig. 2A2, 42),全身循環血流量に対する中枢神経循環血流量比率を示すoxygen balance indexはステント留置群でいずれも有意に低かった1)Fig. 2B).したがってステント留置症例では心筋血流供給,中枢神経循環血流供給がステント留置を伴わないBil-PAB症例よりも更に低下し,一方で心筋仕事は有意に増加することによって心拍出量低下とともに心筋仕事非効率を惹起することがわかった.したがって,現時点では動脈管ステントと両側肺動脈絞扼術を併用する術式は中枢神経循環に対して,あるいは冠動脈循環に対して明らかな負の影響があり,特殊な状況下においてのみ許容されると考えられる.すなわち後負荷増強に適応しにくい右心室にstent留置によって更に負担をかけることが総合的な戦略の中で不可避であるかどうか,充分な検討が必要である.

Table 1 Hemodynamics and mode for maintaining ductus arteriosus in Hypoplastic Left Heart Syndrome
PGE1 (n=6)Stent (n=6)p value
Heart rate (bpm)139±7.0132±7.80.21
Qp/Qs1.3±0.61.7±0.50.25
Cardiac index (L/min/m2)3.7±0.662.7±0.280.028
Systolic pressure (mmHg)64±8.380±8.40.018
Mean pressure (mmHg)45.8±7.556.6±5.90.045
Pulse pressure (mmHg)24.3±3.232.5±8.30.11
PG isthmus (mmHg)6.7±2.16.0±10.40.92
PG ductus (mmHg)00.8±1.80.30
Systemic resistance11.1±2.818.0±2.80.015
Systemic SV Index (mL/m2)30.2±10.520.9±2.00.089
Total SV Index (mL/m2)59.2±13.855.9±8.10.66
Systemic Ea (mmHg/mL)2.3±0.83.9±0.60.010
Total Ea (mmHg/mL)1.1±0.21.5±0.10.011
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Fig. 2 A: Mode of PDA (Patent Ductus Arteriosus) maintenance and SEVR (subendocardial viability ratio). As compared to patients with PGE1 continuous infusion, myocardial oxygen demand-supply balance as indicated by SEVR was markedly impaired in patients whose PDA was maintained by ductal stent. B: Mode of PDA maintenance and Oxygenation balance index. As compared to patients with PGE1 continuous infusion, oxygenation ratio of upper body to the lower body was markedly suppressed in patients implanted with stent. As cardiac output in patients implanted with stent is lowered, unfavorable oxygenation discrepancy between upper body and lower body is considered to be further enhanced

近年,短期間に限定してBil-PABを行い,迅速にNorwood手術を行う治療戦略を採用する施設が増えてきている43, 44).この戦略は長期のBil-PABとステント留置のそれぞれに伴う中枢神経系・冠動脈系へのダメージを最小限に留め,かつ不必要な肺動脈変形などを避ける45),非常に合目的な治療戦略と考えられる.

早期Norwood手術に伴う問題点と予後

ここまでNorwood手術後循環とBil-PAB循環の比較を総括し,Norwood循環における循環の優位性を明らかにしてきた.しかしながらNorwood手術は新生児期に行う手術としては侵襲性の高い術式であり,competitive factorである周術期のリスクを統合して生命・神経学的予後への影響を論じることが肝要である.

同時期に治療を行われた症例の同一施設におけるNorwoodとHybrid(Bil-PAB+ductal stent)症例間の生存率比較が2施設から報告され,いずれも初回介入からstage II以降までの死亡・移植回避率は差がないと結論している46, 47).また北米の多施設研究(1,728患者,100施設)ではHybrid手術の非調整院内死亡率30%に対してNorwood手術15%とNorwood手術後死亡率が低かった.予想された通りHybrid手術症例に重症例が多かったが,加えてHybrid手術のhigh-user施設(50%以上がHybrid)は大半がHLHSのlow volume施設であり,かつそれらの施設におけるNorwoodに関連した死亡率が極めて高いことが明らかとなった(16% vs 43%)48).最近になり,Hybrid手術の低い死亡率(Fontan到達前死亡率14%49),術後短期死亡率19%であったものが約60例の経験を経て4%に低下50))が報告された.いずれも年間10~15例のHybrid手術を10年以上継続しているhigh volume施設であり,更にこのようなlearning curveを示す施設が極めて例外的であることがeditorial commentで強調されている51).これらの知見は本疾患の管理におけるlearning curveの重要性を強く示唆するものであり,わが国の小児循環器医療がどちらの治療のlearning curveを早期に終えることができるかも重要なdecision makingのポイントとなると考えられる.

発達予後に関しては直接両者を比較した報告は我々が知る限り存在しない.しかしながらNorwood術後のメタアナリシスでは発達が生存率の上昇に並行して著明に改善し,正常発達に近づいていることが示された52).またNorwood術中中枢神経酸素飽和度をモニターした研究では中央値4.5歳時の経過観察で概ね正常下限(full-scale IQ, 94±11; verbal IQ, 97±13; performance IQ, 93±9)の発達が示唆され,中枢神経酸素供給の安定化が更に発達予後を改善する可能性があることが報告されている52, 53).Norwood手術のシャント方法(RV-PAまたはBTシャント)を比較する前方視的多施設共同試験のsubanalysisで14か月時の発達は遅延しているものの多くは手術そのものよりも遺伝性疾患・患者背景・治療施設のsurgical volumeなどの患者背景に起因し,手術以外の部分で管理方法の改善が必要と報告されている54).Norwood手術時期に関する検討ではMRIで評価する脳白質異常の頻度,死亡率,致死的イベントを避けるためにできるだけ早期のNorwood循環の確立を推奨している22–24).したがってBil-PABの血行動態的disadvantageとは関係なく,通常リスクの症例に対してNorwood手術をあえて遅らせるロジックがなくなりつつあり,同時にこれらのevidenceはhigh volume施設への症例集約や本稿で示すような循環動態に合致した周術期管理・術後循環管理の追及によって更に発達予後を改善できることを示唆する.次の項ではこのNorwood循環の問題点について概説する.

Norwood手術後大動脈血管特性

Norwood術後循環における冠血流の脆弱性

大動脈再建手術では肺動脈根部に加え,本来の大動脈を冠動脈の一部として使用することにより新大動脈基部径と大動脈弓・横隔膜レベル下行大動脈間に口径差ができる.我々はこの部位に遺残した狭窄が収縮期心室仕事増大と拡張期圧低下に関与し,冠血流循環にとって不利な血行動態を構成する可能性を指摘したが55),更に大動脈弓再建に伴う長い縫合線が大動脈硬化と関わっていれば実際に明確な狭窄がなくても冠および中枢神経循環を増悪させる可能性があると考えた.この仮説を検証するためNorwood術後のSEVRを微小短絡疾患など心負荷が極めて軽微と考えられる二心室循環症例(コントロール)および拡張期動脈血が肺動脈にstealされる肺動脈閉鎖+体肺動脈短絡症例と比較検討した2).肺動脈血流が右室肺動脈導管によって維持されるNorwood変法症例(肺動脈へのstealがない)におけるSEVRはコントロールよりも有意に低値を示し,更に肺動脈閉鎖+体肺動脈シャント症例と比較してもなお有意に低下していた(Fig. 3).このことはNorwood術後の大動脈そのものが心室仕事に比した冠動脈血流維持が困難な特性を持つことを示し,同じく中枢動脈から血流供給を受ける中枢神経循環についても同様の傾向が推測された.多変量解析を用いて更に解析したところ,明らかな大動脈圧較差がなくても大動脈における新大動脈弁と血管径の口径差がSEVRの有意な決定因子であったことから,Norwood術後の大動脈には上行大動脈血流を保持しにくいメカニズムが内在していることが示唆された.本検討ではSEVRは心血管系線維化を惹起するレニン–アンギオテンシン–アルドステロン系,心不全マーカーであるナトリウム利尿ペプチド(ANP, BNP)と強い相関を示し(Fig. 4),大動脈形態不良は長期間にわたり心機能,血管機能の低下,更には予後に影響を与える可能性が示唆された.左心低形成における冠動脈の病理学的検討では,冠血管微小血管形成不全が報告されており56),良好な大動脈再建とSEVRの適正化の重要性は言うまでもない.SEVRは心拍数を低下させて拡張期時間を確保すると改善することが知られており,心拍数コントロールと抗アルドステロン薬などを用いた抗線維化療法の併用が治療戦略として考えられる.

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Fig. 3 Subendocardial viability ratio (SEVR) in patients with Norwood, pulmonary atresia with atriopulmonary shunt and control

As compared to control, myocardial oxygen supply demand balance as indicated by SEVR was unfavorable both in patients after Norwood procedure and patients with pulmonary atresia and aorto-pulmonary shunt. After adjusting for heart rate, SEVR in Norwood patients was further unfavorable than that in AP shunt. As SEVR does not account for contribution of coronary stenosis, myocardial perfusion might be further impaired in case subclinical coronary stenosis exists.

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Fig. 4 The relation between subendocardial viability ratio and neurohormones

SEVR was closely and negatively correlated with the plasma levels of renin, angiotensin II, aldosterone and natriuretic peptides (ANP, BNP).

また我々は機能的単心室疾患において大動脈血管拡張と大動脈硬化が進行することを報告してきた57, 58).両者は密接に関係し,ともに心室後負荷増強と拡張期圧低下を介してSEVRを低下させることが推察される.したがってNorwood術後大動脈はSEVR低下と心血管系線維化の悪循環を密接に関連付けるmediatorであり,この点からも小児早期に行われる大動脈再建術の出来・不出来が生涯にわたって影響を与え続けることを認識する必要がある59)

Norwood手術後遺残大動脈縮窄に対する介入

大動脈の狭窄あるいは口径差・手術侵襲に伴うインピーダンスミスマッチは拍動抵抗増加と心臓仕事に直結し,一方で拡張期冠血流を低下させることによって心筋負荷を増強することを述べた.特に狭窄病変の残存は心臓仕事効率を著明に増悪させる可能性があるため積極的な介入が薦められる55, 60).侵襲性の観点・術後による周囲の癒着の観点から,まずはバルーンによる治療を考慮することに異論はないと思われる.しかしながらNorwood術後狭窄性病変は明らかな圧較差を伴わず,また口径差も比較的mildであるためバルーン治療によって十分なバルーン径/狭窄径比率を得ることが困難なことも多い.その際にはステント留置と外科的介入を選択する必要に迫られる.近年,大動脈縮窄に対するステント留置が大動脈機能に障害を残すことが相次いで報告された61–63).ステントは形態的狭窄と圧較差解除に有効であるが,心筋肥厚の正常化には至らないこと,血管機能指標には改善がないことなどが示されている.ステントは径を拡張するもののステント外には依然狭窄していた血管がそのまま存在し,特に押し広げられることによって血管はコンプライアンスの低い範囲で仕事をすることを余儀なくされるため,この結果は当然といえる.これらの検討は時系列の観察のみであり外科的介入との比較ではないこと,非侵襲的方法を用いており,特に血管硬度指標である脈波伝播速度は正確性に疑問が残ることから単純にHLHSにおける大動脈縮窄に応用できるデータではないが,重要な所見である.特にHLHSの大動脈は形態的狭窄があっても圧較差は軽度であることが多く,そのような場合にはインピーダンスミスマッチを強める結果になることも考えられる.したがって我々はステント留置術の功罪を明らかにすべく,大動脈縮窄症例においてステント留置症例と外科的修復症例の術後血管機能評価をカテーテル検査を用いる方法で試みた(unpublished data).まずステント留置前後のカテーテル検査で測定した血管硬化指標である脈波伝播速度(PWV)は有意に上昇し,血管硬化を示唆した(p=0.035).PWVは血管内径が狭いほど速くなる指標であることから,ステント留置後に著明な加速が認められたことは更に高度な血管硬化を示唆する所見である.これを外科的大動脈形成術後と比較すると,年齢,血圧などを統計学的に調整しても有意に高度な血管硬化が起きることが示唆された(vs control,p<0.001, vs surgical repair,p<0.005).心室拍動抵抗を示す特性インピーダンスと大動脈圧較差の関係を観察すると,ステント留置前では圧較差が高いほど特性インピーダンスは高い傾向が認められたが,留置後には圧較差が低いほど特性インピーダンスが高値を示しており,ステントによる拡張度が強いほど大動脈硬化が強く起きることが示唆された.したがって更なる検討が必要ではあるが,現時点では後負荷に脆弱な右室型単心室,特にNorwood手術後ではステント留置よりも外科的大動脈修復が推奨されるということが血管生理の側面からはいうことができる.

左心低形成症候群の心臓特性

HLHS循環を支える主心室である右心室は後負荷に対して脆弱であることが知られており,特にこの傾向は前負荷が過剰な場合に強まると考えられる64).したがってNorwood術後には積極的に後負荷を軽減する治療を行うことが推奨されている65).また,右室を主心室とする単心室は左室と比較して運動耐用能が低く,予後不良である可能性も報告されている66, 67).実効動脈エラスタンス(Ea)で示される血管特性とそれに対応する心室収縮特性(収縮期末圧容積関係;Ees)の比である血管心室カップリングEa/Eesは心室仕事効率と相関することが知られ,正常心ではこの比率を維持しながら循環動態が変動することが知られているが68, 69),Schlangenらがconductance catheterを用いてHLHS症例での心室圧容積関係を構築した研究においては,心不全心やFontan術後症例同様に低いEesと高いEaのために有意に高いEa/Eesを示すことを報告しており60, 70),HLHSでは後負荷不適合のため心臓仕事効率が不良であると示唆される.一方,非HLHSフォンタン症例ではdobutamine負荷によってカップリングが少ないながらも改善することが報告されているが70),HLHS症例では逆に増悪することが報告されている.このようなカテコラミン負荷時の心筋環境増悪が右室主心室であることによるものか,前述のような再建後の血管特性あるいは先天的・後天的な微小血管障害56)に起因する冠動脈血流不全によるものかは明らかにされなければならないが,HLHSは機能的単心室の中でもとりわけ予備能の低い心筋であると考えることはできるかもしれない.したがって,循環管理においては心室血管連関を理解し,心筋仕事の最大効率化を念頭に置くことが重要であろう71)

右心バイパス循環と静脈鬱血

右心バイパス術後に必然的に伴う静脈鬱血も中枢神経循環を一段と増悪させうる.頸部血管のWave intensityを用いたFontan術後中枢神経循環の検討では,血管抵抗が高く,脳血流が維持されにくいこと,これには中心静脈圧が重要な影響を与えることが示唆された72).また,心臓カテーテル検査中の下大静脈閉塞を用いた中枢神経血流量の半定量検査ではFontan, Glenn症例において下肢の血管抵抗が増強し,これが中枢神経血流を維持する代償機構として働いていた20).すなわち低い心拍出量に伴って全身血管抵抗を上げ還流圧を維持する代償機構に加え,下半身血管抵抗増強を更に増強させることによって重要臓器を保護する2重の代償機構が働いていることが明らかとなった.低心拍出状態において全身循環と中枢神経循環はトレードオフの関係にあり,上大静脈圧の上昇に伴い全身特に下半身血管抵抗を動員する必要が高まる.必然的に心臓は高い後負荷にさらされることとなり,特に後負荷が増強しやすい動脈特性・後負荷に脆弱な右室を主心室にもつHLHS症例では冠血流不全・心機能低下が影響し,更なる静脈鬱血と後負荷増強を惹起する悪循環を構築しうる.

以上から静脈うっ血を避け,血行動態的・解剖学的に最低限の心臓後負荷で循環が維持できる心臓環境を具現化できればHLHS患者の予後を非HLHS疾患の予後に近づけることができるはずである.

左心低形成症候群に対するtailor-made medicationと“Super Fontan Circulation”を目指した管理

以上のようにHLHS循環における冠・中枢神経循環,心臓機能は生涯を通じて非常に脆弱であると考えられるが,ここまで見てきた循環特性を理解し,新生児期からフォンタン手術までの期間に最善の治療を考え,提供することによってHLHS循環は“一般的な”フォンタン循環に近づけることが可能と考える.しかしながら,フォンタン手術は完全に正常心に修復する治療ではない.右心バイパス後循環共通の問題点として静脈うっ血による中枢神経血管抵抗増強とこれを代償する体血管抵抗増強は生涯継続する73, 74).単一ポンプを用いて体・肺循環を回すフォンタン患者では前負荷を確保するためにリモデリングを起こした静脈機能異常と慢性的に活性化した交感神経系賦活による後負荷増強が循環の不安定性と末梢臓器障害に関与するという仮説のもと,我々は世界に先駆けてSuper Fontan Circulationの概念を提唱した75).これは小児期から静脈機能を維持する治療を継続することによって,前負荷予備能を残したまま低い中心静脈圧で肺循環を回し,これを背景に体循環側後負荷増強と鬱血に起因する心腎連関を始めとした末梢臓器障害を積極的に回避する循環管理であり,“低心拍出と静脈鬱血・心腎連関によるRAA系賦活を介して線維化・心不全を惹起する悪循環を形成するフォンタン循環を積極介入により心血管系リモデリングを発動させない”ことをセントラル・ドグマとしている.実際に積極的な動静脈・肺血管拡張によってこれらの静的・動的血管の作動域を正常2心室循環のものに近づけることがFontan循環下においても短期的には可能であり75),この管理を追及することによって長期的に蛋白漏出性胃腸症や遠隔期心臓機能障害などFontan術後症例に待ち受ける全身臓器における機能障害を軽減することが可能かどうか,検討を継続している.本邦でもEXCOR(Berlin heart)などのdevise therapyや先天性心疾患に対する移植医療の導入などが進む一方,重症先天性心疾患ではカニュレーションや移植免疫の問題,利用可能なドナー心,合併する中枢神経発達遅滞など多くの問題と障壁が残存している.Fontan循環では心不全の病態構築に重要な役割を占める慢性的レニン–アンギオテンシン–アルドステロン(RAAS)系が術後早期から強く賦活される一方で相対的ステロイド不足が認められることが明らかとなった76).このことはFontan心が成人心不全の発症機序として注目されているRAAS系賦活と慢性炎症によるNO bioavailabilityの低下,血管内皮機能障害そして引き続く微小血管障害と線維化77)の影響下にあることの傍証であり,これらを予防する新たな治療・再生医療が本疾患の管理に有効な可能性がある.手術手技・周術期管理の改善,投薬・インターベンションによる心室血管カップリングの最適化による心筋循環動態の改善78)にくわえ,RAAS系賦活に拮抗的に働きNO signalingをサポートするナトリウム利尿ペプチド誘導体とその代謝阻害薬の複合薬であるLCZ69679)や微小循環維持に重要な役割を担うcGMPを誘導する可溶性グアニル酸シクラーゼアゴニスト80–82),NO bioavailabilityの改善と抗炎症作用が期待されるスタチン83)など心臓機能障害を予防しうる新たな選択肢を駆使することによってHLHS患者循環をSuper Fontan Circulationに近づけることができれば,VAD・移植など限られたリソースに依存しない心不全管理が実現できるかもしれない.

Table 2 Fontan hemodynamics in patients treated with/without aggressive vasodilatation
CharacteristicTailored therapy (n=8)Controls (n=23)p value
Heart rate93.5±19.2112.1±19.00.07
Central venous pressure (mmHg)8.9±1.614.1±3.1<0.001
Mean arterial pressure (mmHg)56.1±10.176.1±11.30.002
Trans-pulmonary gradient (mmHg)5.1±0.75.3±0.70.77
Cardiac Index (L/min/m2)3.8±1.33.7±1.20.75
Pulmonary/Systemic flow ratio0.87±0.090.82±0.130.37
Pulmonary arterial resistance (R.U.M.2)1.8±1.31.8±0.80.99
Systemic Vascular resistance (R.U.M.2)11.7±2.517.4±5.60.01

総括

本稿では左心低形成症候群における中枢神経循環,冠循環の脆弱性とその対策について概説した.HLHSの治療戦略は生命予後改善に向けて発展してきたが,更なる生命予後とQOL改善には,背景にある病態生理の詳細な理解への努力とその実現を基本事項として,数ある治療戦略のなかでの取捨選択が重要な役割を占める新たなステージへと突入しているといえよう.今も我々小児循環器科医が扱う最重症疾患の一つであることは変わらないが,外科的手技の熟練と周術期管理の改善によって,その予後の多くの部分が小児循環器科医の知識と裁量に左右される疾患へと変貌してきている.個々の患者と向き合い,科学的な視点で診療にあたることが,患児にとって最善の治療を選択できるエビデンスにつながることを念頭に,今後も試行錯誤し児の成長とともに小児循環器病学が成長していくよう鋭意努力することが肝要と思われる.

謝辞Acknowledgments

本研究の一部は小児循環器学会研究委員会の助成のもと施行された.

利益相反

本論文について,開示すべき利益相反(COI)はない.

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