日本小児循環器学会雑誌 Pediatric Cardiology and Cardiac Surgery

Online ISSN: 2187-2988 Print ISSN: 0911-1794
特定非営利活動法人日本小児循環器学会 Japanese Society of Pediatric Cardiology and Cardiac Surgery
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Pediatric Cardiology and Cardiac Surgery 31(1-2): 3 (2015)
doi:10.9794/jspccs.31.3

教育セミナー教育セミナー

日本小児循環器学会第11回教育セミナーによせて

1日本小児循環器学会教育委員会Japanese Society of Pediatric Cardiology and Cardiac Surgery

2広島市立広島市民病院循環器小児科Department of Pediatric Cardiology, Hiroshima City Hospital ◇ 〒730-8518 広島県広島市中区基町7番33号7-33 Motomachi, Naka-ku, Hiroshima-shi, Hiroshima 730-8518, Japan

発行日:2015年3月1日Published: March 1, 2015
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われわれが小児循環器に興味を持った30年以上も前,胎児の心エコーをみること,80歳の年長者にAmplatzer septal occluderによる治療を行うことが,小児科医の仕事になるとは夢にも思いませんでした.しかし,小児循環器領域における近年の進歩は著しく,3DCT,MRI検査など10年少し前に驚いた内容さえ,今や日常診療の一部になっています.また,小児循環器学会の分科会が10を数えるまでになったように,小児循環器領域も多くの専門領域に細分化され,若い医師が学ぶべきことは増えています.確かに細分化することにより,学問・研究はより深くなりました.しかしながら,臨床現場を振り返ってみる時,「一人の命を救う」ために,いかに多くの知識と経験(そして熱意)が必要か,感じた医師は少なくないでしょう.ある特定領域の専門家だけで救命できる状況は少なく,多くの知識,経験が統合されて初めて,一人の患者を救命することが可能になるのです.

分化と統合.細分化して進んだ医学・医療というものを,もう一度ひとつにまとめることにより,新たに見えてくるものがあるはずです.それは,多方面からみること,違った目でみることであり,チーム医療の意味がそこにあるように思います.そして,重症例を救命する周産期から新生児期にかけての「現場」は,その典型的な場ではないでしょうか.すなわち,産科,新生児科との連携,救命処置,画像診断,カテーテル治療,集中医療,そして心臓血管外科との連携と緊急・準緊急手術等々.これこそ「統合」という言葉にふさわしい,situationだと感じています.

日本小児循環器学会教育セッションは,小児循環器学の基礎から最新の知識までを学ぶ「生涯教育の場」を提供するために企画されてきました.今回は,前述した理由から,以下のテーマで,5名の先生方に講演をお願いいたしました.

テーマ:「生まれくる/生まれ来たこの子を救うために」

  • ①「胎児診断と治療」娩出時期は?胎児治療は?国立循環器病研究センター周産期・婦人科 吉松 淳先生
  • ②「良い手術を行うために必要な画像診断のPOINT」静岡県立こども病院循環器科 金 成海先生
  • ③「新生児期に必要なカテーテル治療」国立循環器病研究センター小児循環器科 北野正尚先生
  • ④「新生児期集中管理:重症疾患の手術まで」長野県立こども病院小児集中治療科 松井彦郎先生
  • ⑤「手術術式:緊急・準緊急姑息術のPoint」兵庫県立こども病院心臓血管外科 大嶋義博先生

参加いただいた先生方(本特集の読者となっていただいた先生方)には,これらの講演内容をもとに,さまざまな場面を想定,シミュレーションしていただき,明日からの診療に役立てていただければ幸いです.

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