Online ISSN: 2187-2988 Print ISSN: 0911-1794
特定非営利活動法人日本小児循環器学会
Pediatric Cardiology and Cardiac Surgery 38(1): 48-53 (2022)
doi:10.9794/jspccs.38.48

症例報告

異なる生命予後を示したscimitar症候群の同胞例とリスク因子の検討

1福岡市立こども病院小児循環器科

2榊原記念病院小児循環器科

3金沢医科大学病院心臓血管外科

4東邦大学医療センター大森病院新生児科

受付日:2021年6月19日
受理日:2021年12月6日
発行日:2022年2月1日
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Scimitar症候群とは,先天性心疾患,肺形成異常,主に右肺からの下大静脈への肺静脈還流異常が見られる稀な症候群である.その重症度の幅は大きく,表現型に多様性を認める.今回,異なる生命予後を示したscimitar症候群の同胞例を経験したので,ほかのscimitar症候群を合わせた全8症例の予後因子について検討した.成人例は無症状に対し,右肺低形成,肺動脈径の左右差,先天性心疾患の合併は小児例に有意に認め生後1か月以内に全例,発症した.小児例の6例中4例に手術を施行し,1例は手術適応外だった.3例が死亡し,そのうち2例に複雑心疾患を合併し,死亡した3例すべてに気道病変を認めた.肺高血圧を確認したのは2例で,すべて小児例で気道病変合併例のみ死亡した.また死亡例に側副血管の灌流領域の多い傾向も認めた.予後因子について発症時期,複雑心疾患,肺高血圧,側副血管の灌流領域によるうっ血性心不全に加え気道病変の有無が考えられた.

Key words: infantile congenital heart disease infantile; pulmonary airway malformation; pulmonary hypertension; scimitar syndrome

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