学校心臓病検診において胸部誘導位置の誤りを認めた心電図の検討
しばた医院
背景:近年,学校心臓病検診で初発見される先天性心疾患の多くは心房中隔欠損症である.そのためV1誘導でのrsR′型の不完全右脚ブロック型には注意しているが,二次検診でその所見が消失することがある.また,V6誘導の深いQ波も二次精検で消失することがある.この原因を検索した.
方法:V1誘導でrsR′型の生徒14名とV6誘導で深いQ波の生徒3名の心電図と合成ベクトル心電図(VCG)をとり,さらに高位肋間でも記録した.
結果:rsR′型症例で,二次検診ではrsR′型が消失したが,1~2肋間上の記録では一次検診と同じ波形が再現された.深いQV6症例において,二次でその所見が消失したが,1肋間上の誘導で深いQV6が再現した.上位肋間では合成VCGのQRSループ後半が前方偏位した.深いQV6波例では,ループ初期部分が増幅し,最大QRSベクトルの増大も認められた.
結論:高位肋間で出現したrsR′型は,合成VCG解析の結果,単極誘導から遠い部分の電位が減衰しループが前方偏位したと考えられた.深いQV6例は,誘導が1肋間上がるとQRSループに電極が接近し高電位が記録されたと考えた.
Key words: misplacement; precordial lead; incomplete right bundle branch block; deep Q wave; school cardiac screening
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