体肺側副血管と肺動脈の塞栓後に開窓作成術を行い中心静脈圧の低下が得られた肺静脈閉塞を合併したFailing Fontanの一例
1 新潟大学医歯学総合病院小児科
2 新潟大学医歯学総合病院心臓血管外科
肺静脈閉塞を合併したFontan術後患者に対する有効な治療法はなく予後は不良である.今回我々はFontan術後に右肺静脈閉塞を来し,多量の胸水,浮腫,心房性不整脈が出現した急性心不全の3歳女児例に対して体肺側副血管と右肺動脈の塞栓後に開窓作成術を行った.体肺側副血管の塞栓は3回のセッションに分けて51本のコイルを使用した.右肺動脈塞栓は計5個のAmplatzer Vascular Plug(AVP)と計2本のコイルを用いて,手技時間は3時間程度で合併症なく完全閉塞できた.その後に開窓作成術を行い,中心静脈圧は閉塞術前の20 mmHgから7 mmHgへ低下した.手技に伴う合併症はなく,手技時間も短く施行し得た.しかし術後9日目に心タンポナーデを発症し死亡した.過去に肺静脈閉塞を合併したFontan術後症例に対して体肺側副血管と患側の肺動脈を完全に塞栓した報告はない.本治療は一時的に肺静脈閉塞を伴うFontan患者の循環動態を安定させた.
Key words: acute heart failure; failing Fontan; pulmonary vein occlusion; embolization of pulmonary artery; embolization of minor aortopulmonary collateral artery
© 2021 特定非営利活動法人日本小児循環器学会
This page was created on 2022-02-04T13:58:32.106+09:00
This page was last modified on 2022-03-08T13:42:17.000+09:00
このサイトは(株)国際文献社によって運用されています。