Reactive Hyperemia-Peripheral Arterial Tonometry (RH-PAT)により血管内皮機能障害が示唆された冠攣縮性狭心症の10歳男児例
1 総合病院 土浦協同病院 小児科
2 東京医科歯科大学医学部附属病院 小児科
3 川口市立医療センター 小児科
4 独立行政法人 国立病院機構 災害医療センター 小児科
冠攣縮性狭心症(Coronary Spastic Angina: CSA)を小児期に発症することは稀であり,その病態も不明な部分が多い.症例は10歳男児で,以前より非運動時に15~30分ほどの胸痛を認めていた.就寝中に突然絞扼感を伴う左前胸部痛が出現し,30~40分で自然軽快した.心電図で広範な誘導におけるSTの上昇を認め,心筋逸脱酵素も有意に上昇していた.心エコーで急性心筋炎や冠動脈の器質的疾患を疑う所見を認めず,CSAを疑い硝酸薬を開始した後は症状再発なく経過した.アセチルコリン負荷試験では冠動脈3枝のびまん性の攣縮とV4–6でのST上昇を認めた.CSAと診断してカルシウム拮抗薬の内服を開始し,以後,狭心症状はみられていない.退院後に施行したReactive Hyperemia-Peripheral Arterial Tonometryでは血管内皮機能の指標である反応性血管指数が1.17と正常下限(1.67)を大きく下回っていた.基礎病態として全身性の血管内皮機能障害の存在が示唆され,小児期発症CSAの病態に関与する可能性があると考えられた.
Key words: coronary spastic angina; pediatric; microvascular endothelial dysfunction; genetic factor; Reactive hyperemia-peripheral arterial tonometry
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