無症状でWPW型心電図を示す小児患者をどう診るか?
大阪市立総合医療センター小児不整脈科
無症状でWPW型心電図を示す小児のスクリーニングでは,第一に器質的心疾患の有無の確認や,不整脈原性のない束枝副伝導路の鑑別が重要である.房室副伝導路が存在した場合,発症しうる可能性が最も高い不整脈は房室リエントリー性頻拍である.ごくまれに,心房細動などを合併した際に速い心室応答とそれに続く心室細動や心臓突然死が起こる.また心室非同期による心不全発症がみられる症例がある.致死性不整脈イベントに対するリスク評価は,非侵襲的な方法では困難である.本邦では通常,侵襲的電気生理学的検査はカテーテルアブレーションと同時に行われる.アブレーション治療の急性効果・再発・合併症の発生率は,副伝導路部位に関連している.合併症のリスクは体格の小さな小児で高い.これらの患者の診療方針は,潜在する心血管リスクと,侵襲的電気生理学的検査やアブレーション治療の効果や合併症リスクとのバランスを考慮して決定する必要がある.
Key words: asymptomatic; atrioventricular accessory pathway; WPW pattern ECG; catheter ablation; fasciculoventricular pathway
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