Online ISSN: 2187-2988 Print ISSN: 0911-1794
特定非営利活動法人日本小児循環器学会
Pediatric Cardiology and Cardiac Surgery 32(6): 498-508 (2016)
doi:10.9794/jspccs.32.498

原著

先天性心疾患における3DRAの有用性

1静岡県立こども病院循環器科

2静岡県立こども病院循環器集中治療科

3静岡県立こども病院心臓血管外科

受付日:2015年8月26日
受理日:2016年11月2日
発行日:2016年11月1日
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背景:立体的な病変の把握が大切な先天性心疾患において,三次元撮影はその精度を大きく向上させうるツールである.当院では,2013年より3D Rotational Angiography(3DRA)を導入し,病変の立体的な把握およびInterventionに利用している.

目的:3DRAの小児循環器領域での有用性を報告する.

方法:はじめに当院で3DRAを施行した24症例を対象として,小児循環器領域での有用性を後方視的に検討した.次に2010年1月~2016年6月に当院でRastelli術後の肺動脈狭窄に対して経皮的バルーン血管形成術を施行した46例から,3DRAもしくはCTを併用しかつ治療対象が一病変であった15例を抽出(3DRA群5例,CT群10例)し手技時間,透視時間,造影剤使用量,被曝線量を比較検討した.

結果:3DRAの対象血管は肺動脈22例/大動脈2例で,全例評価可能であった.画像評価として従来法を上回る‘essential/very useful’は全体の75%で,特に複雑な形態の血管の描出に優れていた.被曝線量は,対象血管が肺動脈の場合,3DRA1回は二方向性血管撮影2.8回に相当した.血管拡張術は13例(バルーン血管形成術11例,ステント留置2例)で,うち5例では,3DRA画像をもとに全セッションsingle plane使用であった.CT群との比較では,手技時間,透視時間,CTを除く造影剤使用量,被曝線量は同等であった一方で,総造影剤使用量は3DRA群3.9 mL/kg: CT群5.9 mL/kg(p=0.003)であった.

結論:3DRAは,小児循環器領域でも安全に施行可能で従来法にはない広角的,立体的な画像構築により,より客観的な診断,評価に寄与する可能性が示唆された.さらにインターベンションにおいては,手技時間,透視時間,造影剤使用量,被曝線量などの面で従来法と比べ遜色なく,CT併用群に比し総造影剤使用低減が可能であった.

Key words: three-dimensional rotational angiography; three-dimensional radiological image; intervention; congenital heart disease

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